【2024版最新】フリーランス必見!個人事業主におすすめの銀行やサービスは?
2018年以降、働き方改革の浸透とともに副業(複業)に従事する人が増えてきています。中には開業届を提出し、個人事業主としてビジネスに取り組んでいる人もいるでしょう。
ビジネスを行う上で欠かせないのが銀行口座です。報酬の受け取りに指定したり、取引先への支払いに使ったりと何かと出番は多いですよね。新しく仕事を始める場合には、個人用の口座をそのまま使っていいのか、それとも法人口座を開くべきなのかと悩んでしまう人もいるかもしれません。
そこで今回の記事では、個人事業主が知っておきたい銀行口座に関するさまざまな情報をまとめていきます。おすすめの銀行や口座の使い方についても解説していくので、個人事業主向けの銀行口座を検討している人はぜひ参考にしてみてください。
個人事業主に特におすすめの金融機関トップ4
・三井住友銀行:メガバンクだからこそのネームバリュー
・GMOあおぞらネット銀行:フリーランスに特におすすめ
・楽天銀行:最短5分で申し込み完了
・Wise:海外との取引に便利
Questions | Answers |
---|---|
個人用の銀行口座を事業用口座に使ってもいいの? | 法律上は特に問題ありません。 |
個人事業主が法人口座を開くことはできる? | 可能です。ただし、審査があります。 |
法人口座の開設は必要?
法人口座の開設は義務ではありません。法人口座を開いていないからといって、法律に触れることはないのでご安心ください。ただし、個人の口座を使っていると自分の他の資産と混ざってしまって管理がしづらくなったり、振込先が個人名であることで取引先に不安を与えてしまったりといったデメリットはあります。そのため、スムーズな事業運営のためには法人口座の開設を検討すべきかもしれません。
個人事業主として使える銀行口座の種類は?
銀行口座にはいろいろな種類がありますが、よく耳にするものとしては「普通預金口座」と「当座預金口座」の2つがあります。前者は個人が日常的なお金のやり取りに使うもので、後者は企業や個人事業主が手形や小切手の支払いに使う口座です。基本的に、当座預金口座は業務上必要な支払いに利用するもので、開設するには審査を受けなければなりません。
また、銀行によっては屋号付きの個人口座が開設できるところもあります。屋号とは個人事業主がビジネスで使う名称のことです。例えば飲食店の名前だったり、個人塾の名前だったりがそれにあたります。屋号の取得は義務ではありませんが、口座名に屋号があることでビジネスが安定して行われていることが伝わり、取引先からの信頼が得やすいというメリットがあります。
個人用の銀行口座を使っていいの?
個人で使っている普通預金口座をビジネス目的で使っても法律上は特に問題はありません。もし、普段あまり使っていない口座があってそれを活用したいということであればそのまま利用できます。
法人口座を作るのにおすすめな銀行
ここでは、事業用に法人口座を開設するにあたっておすすめの銀行をご紹介します。それぞれ特徴が異なりますので、自分にとってメリットが大きいものを選ぶようにしましょう。
サービス名 | メリット | 口座開設・維持手数料 | 特徴 |
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三井住友銀行法人口座 | メガバンクゆえに信用度が高い | 無料~ |
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GMOあおぞらネット銀行法人口座 | 個人事業主用の口座がある | 無料 |
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楽天銀行法人ビジネス口座 | 申し込みが簡単 | 無料 |
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Wise | 海外との取引がしやすい | 無料 |
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いずれの銀行も、口座開設やその維持には手数料がかからないことが多く、無駄な経費を省いて口座の管理ができます。それぞれメリットがあり、自身の置かれている状況や事業の規模などによって適切な口座は変わるでしょう。次の段落からは、各銀行について詳しく見ていきます。
三井住友銀行
🏅 メリット: メガバンクだからこそのメリットがたくさん
三井住友銀行は日本の三大メガバンクのひとつに数えられ、全国各地に支店があります。何か不安なことや聞きたいことがある場合にも、相談できる窓口があちこちにあるので安心です。また、そのネームバリューゆえ取引先に安心感を与えやすいのも大きなメリットです。
三井住友銀行の法人口座を開設すると、「Web21」というインターネットバンキングサービスが使えるようになります。ライト、デビュー、スタンダード、エキスパートの4つのプランがあり、事業の規模に合わせて選べます。ちなみに、ライトプランなら契約料金と月額料金、さらに振り込み手数料が無料です。
ただし、一般的にメガバンクは法人口座開設の際の審査が厳しいといわれています。事業が安定していないと開設は難しいでしょう。
開設するためには: 三井住友銀行の場合、個人事業主が法人口座を開設するには店舗への来店が必要です。 申し込みに必要な書類は事業の形態などによって変わるため、詳しくは来店予定の店舗に確認しましょう。
三井住友銀行は安全?: 三井住友銀行は生体認証サービスやワンタイムパスワード、追加認証などさまざまなセキュリティツールを取り入れています。他にも不正取引の注意喚起メールを配信するなど、お客様により安全に利用してもらうために万全の対策を尽くしています。
三井住友銀行法人口座のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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✅ 支店がたくさんある ✅ ネームバリューがある ✅ プランによっては振込手数料が無料 | ❌ 個人事業主の場合はオンライン申し込みできない ❌ 審査が厳しい |
GMOあおぞらネット銀行
🏅 メリット: 個人事業主用の口座が開ける
GMOあおぞらネット銀行には、法人口座とは別に個人事業主用の口座があります。「個人事業主向けに特化したサービス」という点で、他の金融機関の法人口座とは一線を画します。すでにGMOあおぞらネット銀行に個人口座を持っている人ならオンラインで申し込みでき、口座名に屋号を入れることが可能です。
個人事業主口座では「つかいわけ口座」という機能が利用できます。これは、目的に応じて口座の中で資金をグループ化できるサービスです。事業資金用、経費精算用、売上用、などと使い分けられます。そして、口座開設手数料や月額手数料などサービスを利用するための手数料がかからないこともGMOあおぞらネット銀行の特長です。
ただし、GMOあおぞらネット銀行はインターネット専業の銀行であるため店舗がありません。
開設に必要な条件: 上述の通り、個人事業主向けの口座を開くためにはGMOあおぞらネット銀行に個人口座を持っている必要があります。口座を持っている場合にはオンラインで申し込み可能、個人事業主の確認書類と事業内容が確認できる書類を提出して申請します。
GMOあおぞらネット銀行は安全?: GMOあおぞらネット銀行ではセキュリティ強化のため、ID認証やワンタイムパスワード認証などを導入しています。必要に応じてログインや取引に制限をかけることもできるようにしており、安全性の担保には余念がありません。
GMOあおぞらネット銀行法人口座のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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✅ 個人事業主向け口座が開ける ✅ 開設手数料、維持手数料が無料 ✅ グループ分けで資金管理がしやすい | ❌ 個人用口座がないと開けない ❌ 店舗がない |
楽天銀行
🏅 メリット: 3ステップで申し込みが簡単
楽天銀行の法人ビジネス口座は口座開設手数料、口座維持手数料が無料です。低コストを売りにしており、振込手数料も楽天銀行口座への振り込みなら52円~、他行口座への振り込みも150円~と格安になっています。また、海外送金も送金手数料1,000円で200ヶ国以上に送れます。ただし、SWIFTのシステムを使った送金のため送金手数料のほかに中継銀行手数料など別途手数料が発生することがあるのは留意しておきましょう。
申し込みはオンラインと郵送で完結、必要な工程はたったの3ステップです。もちろん審査はありますが、申し込みから開設まではおおよそ2週間です。さらに、用途に合わせて20まで口座を作ることができるので、資金管理がしやすくなっています。サービスの利用もオンラインで完結するので便利な一方、店舗がないので対面でいろいろと聞いたり相談したりができないのはデメリットかもしれませんね。
開設に必要な条件: 楽天銀行法人ビジネス口座は日本国内で登記している法人のみが開けます。開設には、申込書のほかに法人の印鑑証明書、履歴事項全部証明書、本人確認書類、事業実態が確認できる書類が必要です。
楽天銀行は安全?: 楽天銀行法人ビジネス口座では「口座確認サービス」といって、振込先に指定した口座に間違いがないか一括で確認できるサービスがあります。振込先を間違って振り込みができないなどの事態が防げて安心です。そのほかにも利用権限の一括管理などさまざまなセキュリティ対策が講じられています。
楽天銀行法人口座のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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✅ 手数料が安い ✅ 申し込みが簡単 ✅ 海外送金手数料1,000円 | ❌ 法人化していないと開けない ❌ 店舗がない |
Wise
🏅 メリット: 海外との取引がしやすい
Wiseは銀行ではなく、海外送金や外貨両替、保有ができるオンラインの金融サービスです。個人用アカウントと法人用アカウントの両方が開設できますが、フリーランスとしてひとりで事業を行っている場合には、個人用アカウントで十分必要なサービスを享受できます。もし、従業員が複数いる事業の場合にはWiseの法人用アカウントもおすすめです。
Wiseはアカウントの開設、および資金の保有に手数料はかかりません。国内送金の受け取りも無料なので、報酬の受け取りにも使えます。さらに、オーストラリアドルやカナダドル、ユーロなどの通貨については現地の口座情報の取得ができるため、海外のクライアントと取引をしている人には非常に便利です。海外送金をするときも、送金手数料は0.33%~と格安に抑えられています。
開設に必要な条件: 申し込みの際には本人確認が必要です。加えて、日本円のやりとりをする場合にはマイナンバーカードの申告が求められます。
Wiseは安全?: Wiseは社内にセキュリティを専門とするチームがあり、常に最先端のセキュリティ水準を保つために研修が行われています。また、銀行ではありませんが資金移動業者として関東財務局の認可を受けています。
Wiseのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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✅ 海外との取引に使いやすい ✅ 複数通貨の取引ができる ✅ 手数料が安い | ❌ 銀行ではない ❌ 屋号はつけられない |
個人事業主におすすめのオンラインサービス
もしオンラインで申し込みや取引ができるサービスを探しているなら、下記の3つがおすすめです。
・GMOあおぞらネット銀行
・楽天銀行
・Wise
すでにご紹介した通り、いずれもオンラインでサービスが利用でき便利です。ただし、GMOあおぞらネット銀行は個人用口座を開いていないと個人事業主用口座の開設はできません。また、楽天銀行の法人ビジネス口座は日本国内で法人化している事業が対象です。もし、すぐに口座を開きたい場合や海外との取引がある場合にはWiseを検討してみてもいいかもしれません。
オンラインで法人口座を開く方法
ここではオンラインで口座を開く場合のプロセスをご紹介します。金融機関によって若干異なることがあるので、詳細は各金融機関のホームページなどで確認してください。
金融機関を決める
まずは口座を開きたいプロバイダーを選びます。
申込書を準備する
オンライン上でダウンロード、もしくは入力ができます。
必要書類を準備する
本人確認書類や事業内容が確認できる書類など、申し込みに必要な書類を集めます。
申し込みフォームに入力する
必要書類がそろったら、オンライン上の申し込みフォームを提出して完了です。
法人口座を開くために必要なもの
法人口座を開くための条件や必要書類は金融機関によって異なります。法人化していることを条件にしている銀行もあれば、そうでない場合もあります。詳しくは各金融機関に確認の必要がありますが、一般的には申し込みの際には下記の書類が必要です。
・本人確認書類
・事業内容が確認できる書類
・(法人の場合)法人の印鑑証明書
個人事業主に必要な銀行口座とは?
繰り返しになりますが、法人口座の開設は義務ではありません。ただし、事業用に口座を持っておくことで資金の管理がしやすくなるため、開くメリットはあります。自身のニーズや事業の規模に合わせて、適切なものを選ぶようにしましょう。
例えば従業員がおらず、ひとりで事業を展開している場合にはGMOあおぞらネット銀行の個人事業主用口座が使いやすいでしょう。口座内で資金をグループ分けできるので資金管理がしやすくなっています。一方、海外のクライアントとのやりとりが多いなら、複数通貨の管理ができるWiseのアカウントを持っておくと外貨の送金や受け取りに便利です。
法人口座にかかる手数料
手数料も口座開設を検討するうえで重要な比較要素になるでしょう。最後に、各金融機関の手数料について簡単にまとめておきます。
口座開設費 | 口座維持費 | 他行宛振込手数料 | 海外送金手数料 | |
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三井住友銀行法人口座 | 無料~ (※1) | 無料~ (※1) | 165円~ | 2,500円~ |
GMOあおぞらネット銀行法人口座 | 無料 | 無料 | 145円 | 0円~ (※2) |
楽天銀行法人ビジネス口座 | 無料 | 無料 | 150円~ | 1,000円 |
Wise | 無料 | 無料 | 0.33%~ (※3) | 0.33%~ (※3) |
まとめ:個人事業主におすすめの銀行とは?
今回の記事では、個人事業主やフリーランスにおすすめの銀行口座について詳しく見てきました。手数料を安くしているもの、申し込みが簡単なもの、海外との取引に強いもの、など金融機関によってそれぞれ特徴が異なります。ぴったりの口座を選ぶためにも、まずは自分がどんなサービスを求めているのか?をじっくりと考えてみましょう。
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