【2024版最新】Wise法人アカウントを徹底解説
Wise(ワイズ)は2011年にロンドンで設立された海外送金サービス。現在の利用者は世界中で1,600万人を超え、海外送金の他にもマルチカレンシー口座など多彩なサービスを提供しています。
そんなWiseでは、日本でも法人アカウントが開設できるようになりました。ビジネス目的の海外送金や受け取り、一括支払い、複数通貨での残高の管理など、グローバルに活躍するフリーランサーや中小企業から人気を集めています。
この記事では、Wiseの法人アカウントを徹底的にレビュー。Wiseがあなたのビジネスに適しているかどうか、この記事を読んで検討してみましょう。
Wiseの法人アカウント:キーポイント
まずは、Wiseの法人アカウント(ビジネスアカウント)の概要をおさえておきましょう。
Wiseビジネスアカウントの主な機能
国内送金、または70か国以上に海外送金
主要10通貨で送金を無料で受け取り
一括送金機能を利用して複数の送金を同時に実行
ビジネスデビットカード
ShopifyやStripeなどのプラットフォームから資金を回収
アカウントにアクセスできるユーザーや権限を柔軟に設定
主要な会計ツールとの結合
APIを使ってワークフローを自動化
Wiseビジネスアカウントのメリット
価格:アカウント開設は無料、格安の手数料で利用できる
送金のスピード:全送金の45%が即時に着金
利便性:送金を個別に、または一括で簡単に管理
明瞭さ:送金シミュレーションで手数料とかかる時間をしっかり把握
ビジネスに便利な機能が満載
Wiseは格安・明瞭な手数料を謳っており、銀行やPayPalといって従来の方法よりも格段に安く利用できるのが魅力的です。世界中で1,600万人を超える利用者を誇り、関東財務局に登録されたしっかりとしたサービスであるため、安心して利用できますね。
Wiseの法人アカウントとは?
Wiseの法人アカウントは、海外送金プロバイダのWiseが提供するビジネス・法人向けのサービスです。従業員への給与の支払いから、資金の受け取りや海外でのキャッシュフローの管理まで、すべて1つのアカウントで行うことができます。
Wiseを使えば、格安の送金手数料と実際の為替レートで海外送金ができます。海外にクライアントや取引先のあるビジネス、世界中に従業員を抱える国際的な企業など、海外送金や受け取りの機会が多い法人に最適です。
以下では、Wiseのビジネスアカウントでできることを詳しく見ていきましょう。
Wiseのビジネス支払い
Wiseの法人アカウントでは、国内または世界70カ国以上に向けて商用の支払いを行うことができます。国際的な送金では、格安の送金手数料と為替手数料なしの実際の為替レート(ミッドマーケットレート)が適用されるため、コストを大幅に節約できるかもしれません。
送金は、送金したい金額を指定するか、相手の受け取る金額を指定して行うことができます。シミュレーションで相手の受け取る金額がはっきりと分かるため、取引先やスタッフに正確な支払いを行うことが容易になります。「手数料が引かれて十分な金額が届かなかった」」といったトラブルはありません。
送金は直接相手の銀行口座に振り込まれるため、相手がWiseのアカウントを持っている必要はありません(Wiseで支払いを行っていることを知らせる必要もなし)。相手の銀行口座情報が分かれば、オンラインで送金を完了できます。
一括送金
Wise法人アカウントでは、最大1,000件までの送金を一括して行える一括送金の機能が利用できます。送金先情報をまとめたCSVファイルをアップロードするだけ。ほんの数クリックで従業員への給与を支払ったり、請求の支払いを実行したりすることができるようになります。
一括送金サービスの利用に追加料金はかかりません。
WiseのAPI
Wiseビジネスアカウントでは、強力なWiseAPIを使用して、
受取人の情報を収集
支払いの実行
支払いの追跡や調整
などのワークフローを自動化することができます。APIの利用やほかの会計ツールとの統合は追加料金なし無料で行えます。
Wiseマルチカレンシー口座とビジネスデビットカード
Wiseの法人アカウントでは、個人口座と同じように40種類以上の通貨を保有できるマルチカレンシー口座を開設することもできます。マルチカレンシー口座では資金の送金、受け取り、カードを使った利用、通貨間の両替などが簡単に行えます。
また、主要10通貨(GBP、EUR、USD、AUD、NZD、CAD、HUF、SGD、TRY、RON)については、初回限りの手数料3,000円を払うことで、現地の口座情報を取得することが可能。これにより、資金を国内送金と同じように送ったり受け取ったりすることができるようになります。また、この口座情報を使うことで、ShopifyやStripeといったプラットフォームからの資金を回収できるようになります。
経費の管理には、ビジネス専用のWiseデビットカードが便利です。外貨のまま決済するか、一般のデビットカードよりも安い手数料で両替して決済するか、どちらにも対応しています。海外出張や海外からの仕入れが多いビジネスなどに特に最適です。
ユーザーと権限設定
Wiseのビジネスアカウントでは、ユーザーを追加し、それぞれ自由に権限設定を行うことができます。
閲覧者:アカウントを閲覧し、明細をダウンロードできる
雇用者:Wiseデビットカードを設定金額内で使うことができ、自分の使った金額を確認することができる
準備者:支払いの設定を行う(実際の支払いは支払い担当者の許可が必要)、明細をダウンロードすることができる
支払い担当者:支払いを実行したり、送金を管理したり、通貨の両替を行ったりできる
管理者:全ての機能にアクセスし、ユーザーを管理することができる
会計ツールとの統合
Wiseアカウントは、XeroやQuickBooksといった会計ツールとの統合にも対応しています。つまり、Wiseで使ったり受け取ったりしたお金を、手間いらずに会計ソフトで決算できるということです。経費管理の手間を減らすことができる便利な機能ですね。
Wise法人アカウントの使い方
Wiseはオンラインで簡単に使うことができます。Wiseを使った送金方法は次の通りです。
アカウントにログインする
送金したい金額、または相手の受取金額を指定
送金の目的を選択
相手の情報(銀行口座情報またはメールアドレス)を入力
入金方法(口座振り込みまたはカード)を選択
内容を確認して入金
以上で送金手続きは完了です!
より詳しい送金の方法は、こちらのページから確認できます。
入金方法
Wiseでは、送金額は主に以下の方法で入金することができます。
銀行振込
デビットカード
Apple PayまたはGoogle Pay
入金方法によって手数料が若干異なる点にだけ注意しましょう。最も安く、一般的なのは銀行振り込みによる入金です。なお、クレジットカードによる入金は、日本円は未対応となっています。
着金方法
Wiseで送ったお金は基本的に、相手の銀行口座に直接入金されます。ただし、国や地域によっては他の方法での送金も可能な場合があります。
Wise法人アカウントの開設方法
Wiseの法人アカウント開設はオンラインで簡単に手続きを行うことができます。
Wiseビジネスのページから「会員登録」をクリック
メールアドレス、Facebook、Google、Appleアカウントのいずれかを使ってアカウント登録
氏名や住所などの法人情報を指示に従って入力
身分証明書類をアップロード
身分証明が完了したら送金が可能になります
法人アカウントは、個人事業主の場合は事業主本人、その他の法人の場合は代表取締役がアカウントを開設しなければいけません。
本人確認に必要な書類
個人事業主の場合は事業主自身が個人アカウントを登録したうえで、ビジネスの情報を入力します。
事業主の顔写真付き身分証明書
自撮り写真(セルフィ―)
マイナンバー関連書類
法人名、住所、業種、事業内容の登録
が必要です。
その他の法人(株式会社、有限会社、合同会社、合名会社、合資会社)の場合は、代表取締役が個人アカウントを開設したうえで、ビジネス情報を登録します。必要となるのは
代表取締役の顔写真付き身分証明書
代表取締役の自撮り写真(セルフィ―)
法人名、法人種別、法人番号、事業内容、法人住所、及び株主情報などの実質的支配者(氏名、生年月日、住所)の登録
6か月以内に発行された履歴事項全部証明書、又は現在事項全部証明書
代表取締役のメールアドレスを登録
です。
法人アカウントの本人確認手続きについてより詳しくはこちら。
本人確認にかかる時間
本人確認は通常、10日以内に完了します。本人確認が完了したら、送金や受取などが自由に行えるようになります。審査結果はメールで通知されます。
Wiseの法人と個人アカウントの違い
Wiseでは、法人アカウントと個人アカウントの2種類が利用できます。リアルレートの海外送金、マルチカレンシー口座、デビットカードなどの機能は共通していますが、いくつか違いもあります。
法人アカウントは特にビジネスニーズに応じた機能が充実。例えば、API連携により会計ソフトとの統合、一括送金やアクセス権限設定などを利用して、キャッシュフローの管理が効率化できます。
一方、Wiseの個人アカウントは主にパーソナル利用向けのシンプルな設計で、海外送金や外貨両替をリーズナブルな手数料で利用可能です。
法人アカウントは特にビジネスに特化しているため、海外取引や従業員支払いなど、業務効率化が求められる企業に最適です。
さらに詳しく知りたい方は、Wiseの法人と個人アカウントの違いをご確認ください。
Wiseの法人口座のメリット・デメリット
Wiseの法人口座では、海外取引に便利なサービスが数多く利用できる一方で、銀行ではないため利用できない機能もあります。Wise法人アカウントのメリットとデメリットをしっかり把握しておきましょう。
Wiseの法人口座のメリット | Wiseの法人口座のデメリット |
---|---|
✅アカウント登録&月額料金が無料 ✅マルチカレンシー口座で複数の通貨を同時に管理 ✅対象10通貨の現地口座情報を取得して海外送金を無料で受け取り ✅法人デビットカードの発行 ✅最大1,000件までの支払いを一度に実行できる一括送金機能 ✅会計ソフトとのAPI連携で給与振込みや支払いを自動化 ✅マルチユーザーアクセスで役割ごとに承認権限を設定 | ❌Wiseは銀行ではないため、銀行のすべての機能が使えるわけではない ❌現金を利用した取引はできない ❌現地口座情報を取得の際に初回限り3,000円の手数料がかかる ❌アカウントに保有できる金額の上限が100万円相当まで ❌融資やローンなどのサービスは提供していない ❌支店はなく、取引はオンライン、アプリ、または電話のみ |
Wiseの仕組み
Wiseは銀行と異なる独自の海外送金の仕組みを使っています。そのため、Wiseを使えば銀行よりもお得に海外送金することができます。
銀行の海外送金は、SWIFTと呼ばれる世界中の銀行を電信で結んだネットワークを使って送金を行われます。そのため、送金を行う際にはいくつかの中継銀行を介して目的の銀行にお金がたどり着くようになっています。
この中継銀行はそれぞれ独自に手数料を課すことがあるため、銀行の海外送金は高額になりがちです。また、着金までに時間がかかるという難点もあります。
対してWiseはSWIFTではなく、独自の銀行口座のネットワークを利用して送金を行っています。国内送金を活用した仕組みで送金ができるため、Wiseでは送金手数料を格安に抑え、また送金にかかる時間も大幅に短縮できるのです。
Wise法人アカウントの手数料
Wiseの法人アカウントは、登録料無料。その後もサブスクリプション料金や月額料金が発生することはありません。追加サービスにかかる料金は次の通りです。
Wise法人口座の開設 | 無料 | |
海外送金 | 0.33%〜(通貨ごとに異なる手数料) | |
Wiseアカウント間の同通貨の送金 | 無料 | |
カードでの決済・ATM出金 | ||
Wiseデビットカードの取得 | 640円 | |
ATMからの現金引き出し | 月30,000円相当かつ2回まで | 無料 |
月30,000円超・3回目以降 | 1.75%+1回あたり70円 | |
資金の両替 | 0.33%〜(通貨ごとに異なる手数料) | |
40通貨以上の残高を保有 | 無料 | |
AUD, CAD, NZD, EUR, GBP, HUF, RON, SGD, TRYとUSDの口座情報を取得 | 3,000円(1回限り) | |
AUD, CAD, NZD, EUR, GBP, HUF, RON, SGD, TRYとUSDの受け取り(SWIFT送金を除く) | 無料 | |
SWIFTによる送金 | USDの受け取り | 6.11USD |
CADの受け取り | 10 CAD | |
対象21通貨の受け取り | 無料 |
Wiseの送金手数料
Wiseの送金手数料は、固定手数料と変動手数料の2つによって構成されています。
固定手数料:送金手続きにかかる費用をカバーするための手数料。通貨や入金方法によって異なりますが、180円〜の設定です。
変動手数料:為替の両替に伴うコストをカバーするための手数料。主要通貨の場合、送金額の0.33%〜1%程度となっています。
Wiseでは、送金前に全ての手数料が明確に分かるようになっています。後から追加で手数料が発生することはありません。
Wiseの為替手数料
Wiseはミッドマーケットレートと呼ばれる、手数料の上乗せされていない実際の為替レートを使用して送金しています。これは、Google検索などで調べたときに出てくる為替レートと同じものです。
対して、多くの銀行や海外送金のプロバイダは、為替レートに為替手数料を上乗せしています。この手数料はなかなか気が付きにくく、海外送金の「隠れコスト」となってしまうことも。Wiseの為替レートは常に明快なので嬉しいですね。
Wise法人アカウントの高額送金
Wiseは毎月1.6兆円以上の送金を取り扱っており、1,600万人以上の利用者に信頼されています。預かった資金は会社の資金とは別の銀行に保管され、セキュリティ体制も万全。銀行ではありませんが、金融機関と同じレベルの安全性が期待できます。
2024年3月12日、Wiseは日本金融庁より第一種資金移動業者としての認可を取得しました。100万円の送金上限が大幅に緩和され、一度に最大1億5000万円まで送金できるようになりました。
Wiseの高額送金に関して詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。
Wiseの送金にかかる時間
銀行を使った海外送金は、着金までに数日~1週間程度かかることが一般的です。対してWiseでは、全送金の約45%が即時に届きます。
実際に送金が届くまでにかかる時間は、送金先の国や通貨、送金額、また入金方法(クレジットカードまたは口座振り込み)などによって変わってきますが、銀行より早く送金したい人はWiseを検討してみても良いですね。
Wise法人アカウントの安全性
ビジネスの資金に関わるからこそ、Wiseを使う際には安全性が気になりますよね。
ワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社は、関東財務局によって第二種資金移動業者(第00040号)として免許登録されています。そのため、銀行ではありませんが、金融機関と同じレベルのセキュリティで運営されています。
また、詐欺や不正の防止のために、24時間体制で最新のテクノロジーを利用して監視が行われています。徹底した本人確認があるのも、犯罪防止のために重要です。
Wiseは公式の上場企業として5,500人を超える従業員、そして1,600万人を超える顧客を抱えています。世界中での毎月の送金額は1.6兆円にも上り、世界中で信頼されている企業であることが分かりますね。日本では2016年よりサービスを提供しています。
Wiseの対応通貨
Wiseは40種類以上の通貨に対応しており、世界で70以上の国と地域に送金が可能です。
対応している通貨は常に増えています。最新情報の確認はこちら。また、法人の海外送金や受け取りは、通貨ごとに制限が課される場合もあるので、事前に確認しておきましょう。
まとめ
ここまで、Wiseの法人アカウントについて詳しく解説してきました。
Wiseのビジネスアカウントは、個人事業主や法人の海外送金や受取に便利なサービスです。海外クライアントへの支払いや給与の一括支払い、主要10通貨の送金を無料で受け取り、管理者の追加と権限設定など、ビジネスに便利な機能が満載です。
Wiseの法人アカウントは無料で開設でき、月額料金もなし。ほとんどの機能が無料で利用できます。海外にクライアントや従業員がいたり、海外から仕入れをしたりすることの多い個人事業主・法人に最適なサービスですね。
海外取引の多い企業は、ぜひWise法人アカウントの利用を検討してみましょう。
ソース
FAQ
送金の際には送金額の0.33%~(通貨によって異なる)の送金手数料が発生します。
主要10通貨(AUD, CAD, EUR, GBP, HUF, NZD, RON, SGD, TRYとUSD)の口座情報の取得には、1回限り3,000円の手数料がかかります。また、Wiseビジネスデビットカードの取得には、640円の発行手数料がかかります。
Wiseは関東財務局に資金移動業者として登録された会社です。金融機関と同じレベルのセキュリティで資金を保護しています。
Wiseは常に実際の為替レート(ミッドマーケットレート)を使用して送金を行っています。為替レートに為替手数料が上乗せされることはありません。
マルチカレンシー口座内で通貨間を両替する際には、0.33%~程度の少額の両替手数料がかかります。
Wiseはスマートフォンのアプリ、またはパソコンから利用することができます。
Wiseは国内送金を活用した独自の仕組みで海外送金を行っています。銀行の利用するSWIFTとは異なるシステムを利用するため、送金手数料を格安に抑えることができるのです。
Wiseでは世界70以上の国と地域に送金が可能です。対応通貨は40以上に上ります。また、Wiseのマルチカレンシー口座でも40以上の通貨を保持することができます。
一般的なアドバイス: 当サイトの情報は一般的なものです。お客様のニーズや状況を考慮したものではありません。ご決定の前にご自身の状況や必要条件をご確認ください。 当社は世界200か国以上の外貨両替、海外送金サービスの比較をしています。信頼性が高く、調査、承認済みの会社のみ表示しています。