クレジットカードの海外手数料を比較。計算方法や注意点も解説
「あれっ、なんでこんなに請求が高いの?」海外から帰国後、クレジットカード会社からの利用明細に驚いた経験はありませんか?海外でも便利に使えるクレジットカードですが、決済の度に「海外事務手数料」が追加で請求されることをご存知でしょうか?
今回は、海外でクレジットカードを利用したときにかかる海外手数料にフォーカスして、手数料の計算方法やカード利用時に注意すべき点を解説します。海外手数料の仕組みを知ることで、旅行のコストを節約することができるでしょう。併せて、外貨に強く、格安な手数料で決済できるWise(ワイズ)カードもご紹介します。
本記事の目次:
- 海外でクレジットカードを使う際の手数料とは?
- 海外手数料の値上げラッシュ?海外利用時は手数料に注意
- カード発行会社10社の海外利用手数料(%)を比較
- 海外でカード支払いした際の手数料の計算方法
- 海外事務手数料が無料のクレジットカードはある?
- 海外ATMで現金を引き出した際の手数料
- 海外事務手数料が無料のクレジットカードはある?
- 現金を引き出すならデビットカードがおすすめ
- 海外旅行でクレジットカードを使う際の注意点
海外でクレジットカードを使う際の手数料とは?
海外でクレジットカードを外貨建ての買い物に利用した際、日本円に換算して請求されますが、その際にはVisaやMastercard®、JCB、American Express®といった国際ブランドが定める為替レートに加算する費用が含まれています。
つまり、海外でのショッピング利用代金には、国際ブランドが指定する為替レートに含まれた「為替手数料」と、海外利用にかかる事務処理コスト「海外事務手数料*」の2種類の手数料が発生します。これらの手数料について、引き続き詳しく見ていきましょう。
*海外事務手数料や事務処理費、事務取扱手数料など、カード会社によって表現が異なります。
為替手数料
海外でのショッピング利用には、市場レートではなく、国際ブランドが独自に定める基準レートが適用されます。各国際ブランドの基準レートと、市場仲値レートを米ドルを例に比較してみましょう。
なお、各国際ブランドの基準レートは、Visa Exchange Rate Calculator、Mastercard® Currency Converter Calculator、JCB「海外でのお取り引きにおける基準レート」ページより全て同時刻に取得したデータを取得しています。また、同日のみずほ銀行が公示している市場仲値(TTM)は1米ドルあたり152.72円でした。
国際ブランド | 基準レート(1米ドル=円換算 ) | ミッドマーケットレートとの差額 |
|---|---|---|
Visa | 152.82円 | +0.1円 |
Mastercard® | 152.82円 | +0.1円 |
JCB | 152.83円 | +0.11円 |
(2025年10月24日 14:55 CET現在)
上記の通り、各国際ブランドでは市場仲値に約0.1円前後の為替手数料を上乗せしたレートを適用していることが分かりました。
実際に利用者に対しては、基準レートにさらに各カード発行会社の定める海外事務手数料が上乗せされたレートで日本円に換算された上で請求されます。
カード発行会社によってかかる海外利用手数料
海外利用手数料(海外事務手数料)は、国際ブランドに対してではなく、カード発行会社に対して支払う事務処理費となります。
各カード発行会社は先に述べた国際ブランドの基準レートに加え、所定の海外利用手数料を上乗せして利用者へ請求します。海外利用手数料は一般的に、2~3%程度かかります。
海外手数料の値上げラッシュ?海外利用時は手数料に注意
この海外事務手数料ですが、近年値上げラッシュが続いています。どの程度値上げされているのかを下の表で比較してみましょう。
クレジットカード | 国際ブランド | 改定前 (%) | 改定後 (%) |
|---|---|---|---|
JCBカード (プロパーカード) | JCB | 1.60% | 変更なし |
ダイナースクラブ ブランドのカード (提携カード・法人カード) | ダイナース | 1.30%(現行) | 2.0% (2025年12月1日売上データ処理分から適用) |
Mastercard® ブランドで発行するカード *(1) | ダイナース | 2.00% | 3.63% |
エポスカード | Visa | 2.20% | 3.85% |
Visa・Mastercard | 1.63% | 2.20% | |
楽天カード | JCB | 1.60% | 2.20% |
楽天カード | American Express | 2.00% | 2.20% |
三井住友カード | Visa・Mastercard | 2.20% | 3.63% |
(2025年10月24日現在)*(1) ダイナースクラブ コンパニオンカード・ダイナースクラブ ビジネス コンパニオンカード・ダイナースクラブ プレミアム コンパニオンカード・ダイナースクラブ コーポレート コンパニオンカード
クレジットカードや国際ブランドによって増加率は変わりますが、各社で値上げが続き、最大3.85%まで高くなっています。
国際ブランドのなかでもJCBだけは海外事務手数料を1.60%に据え置きしています。ただし、JCBが独自に発行しているプロパーカードのみが据え置きしており、楽天カードのJCBカードのように、提携カード会社が発行するJCBカードは、値上げされている場合もあります。
Wiseデビットカード
海外送金大手として知られるWise(ワイズ)では、海外での利用や外貨決済に特化したデビットカードも発行しています。
年会費 | 無料(リアルカード発行手数料:1,200円) |
|---|---|
国際ブランド | Mastercard®またはVisa |
利用対象国 | 150カ国 |
海外事務手数料 | 決済通貨が口座内にあれば手数料無料 両替が必要な場合:0.73 %~ |
(2025年10月24日現在)
Wiseでは、マルチカーレンシー口座内に40以上の通貨を保有することができます。アカウントにひもづくデビットカードを海外で利用する場合、決済通貨が口座内にあれば、海外事務手数料無料で外貨のまま支払うことができます。もし、決済通貨が残高になくても、他の通貨から両替手数料が最安の通貨から自動両替することができます。その場合の両替手数料は0.73%~と格安。個人アカウントの会員登録は無料で年会費もかからないため、持っていて損はないデビットカードと言えるでしょう。
JCBカード S
冒頭で解説したように、JCBでは2025年10月現在、海外事務手数料の値上げに踏み切っていません。そのため、今後クレジットカードの切り替えなどを検討している方は、まずはJCBが発行するプロパーカードから選択するのがおすすめです。JCBカードSでは、さらに海外旅行傷害保険も最高2,000万円が付帯するため、海外旅行時には持っておくと安心の一枚です。
海外事務手数料 | 年会費 | 海外旅行傷害保険 | ポイント還元 |
|---|---|---|---|
1.60% | 無料 | 最高2,000万円 | 0.1% (1,000円で1ポイント) |
イオンカードセレクト
イオンカードでは、Visa・MasterCard・JCBの3つの国際ブランド搭載のクレジットカードを発行していますが、全国際ブランド共通で海外事務手数料は1.60%となっています。
JCBのプロパーカードも同じく海外事務手数料は1.60%と低水準であることはお伝えした通りですが、イオンカードセレクトでは、3つの国際ブランドから選ぶことができます。海外での利用を重視するなら、世界的に加盟店が多いVisaまたはMastercardを選ぶと良いでしょう。ただし、イオンカードセレクトでは海外旅行保険付帯がありません。日常的にイオン系列店の利用でポイントを貯めたいという方におすすめです。
海外事務手数料 | 年会費 | 海外旅行傷害保険 | ポイント還元 |
|---|---|---|---|
1.60% (Visa・MasterCard・JCB) | 無料 | なし | 0.5%~1.0% |
Sony Bank WALLET
(出典:Sony Bank WALLET(Visaデビット付きキャッシュカード))
ソニー銀行が発行するSony Bank WALLETは、Visa搭載のデビットカードです。
ソニー銀行では、円・米ドル・ユーロ・英ポンドといった主要通貨を含む11通貨を外貨預金口座で保有することができます。海外で利用する際は、口座に紐づくデビットカードを使って、外貨預金口座に支払い残高があれば、外貨のまま決済が可能。支払い通貨の残高がない場合も、円預金口座から自動的に不足分を充当して引落すことができ、海外でも便利に利用できます。
外貨口座を未開設の場合、海外ショッピングでは1.79%が海外事務手数料としてかかります。
海外事務手数料 | 年会費 | 海外旅行傷害保険 | ポイント還元 |
|---|---|---|---|
1.79% | 無料 | なし | ANA マイレージクラブ / Sony Bank WALLETの場合:0.5%(1,000円につき5マイル) |
IDARE
(出典:IDARE)
IDARE(イデア)は、「高還元ボーナス」と「充実した貯蓄サポート機能」が特徴のVisaプリペイドカードアプリです。IDAREでは国内外で使えるリアルカード(物理的なプリペイドカード)も発行できます。海外ショッピングで利用した場合、海外事務手数料はなんと無料。海外事務手数料は日本から海外サイトで外貨で支払う場合にも請求されるため、海外サイトで頻繁に買い物するという方は非常にお得に利用できます。
IDAREは入金するだけで残高に年率2%ボーナスが貯まる高還元ボーナスや、「目標額を決めて貯める」や「目標額は決めず貯める」など貯蓄しやすいサポート機能、IDAREユーザー同士で送金できる機能なども充実しています。
海外事務手数料 | 年会費 | 海外旅行傷害保険 | ポイント還元 |
|---|---|---|---|
0% | 無料 (リアルカード発行手数料:900円) | なし | 月の平均残高に対し年率2%相当額が翌月初に付与(当月入金額の20%までを上限) |
カード発行会社10社の海外利用手数料(%)を比較
ここからは、日本で発行されている主要なクレジットカード発行会社ごとにかかる海外利用手数料を以下の表で比較していきましょう。
カード | 国際ブランド | 海外事務手数料(税込) |
|---|---|---|
Mastercard®(現住所が日本で登録されている場合) |
| |
エポスカード | Visa | 3.85% |
楽天カード | Visa Mastercard® JCB American Express® | 2.20% |
三菱UFJカード | Visa Mastercard® | 3.85% |
三菱UFJカード | American Express® | 2.00% |
三菱UFJカード | JCB | 2.04%(JCBが定めた1.60%に0.44%を加算したレート) |
三井住友カード | Visa Mastercard® | 3.63% |
三井住友カード | Amazon Mastercard | 2.20% |
JCB CARD | JCB | 1.6% |
イオンカード | Visa Mastercard® JCB | 1.6% |
クレディセゾン | Visa Mastercard® JCB American Express® | 3.85% |
オリエントコーポレーション | Visa Mastercard® JCB | 3.85% *(1) |
ビューカード | Visa Mastercard® | 3.85% |
ビューカード | JCB | 1.6% |
(2025年10月26日現在)*(1) JCBブランドの改定時期は2025年10月下旬~11月中を予定
上記の表の通り、国際ブランドごとに上乗せされる手数料の割合が異なり、JCBの方がVisaやMastercard®よりも手数料が安く設定されています。ただし、近年の海外取引に関連するコスト増の影響を受け、海外事務手数料を値上げするカード会社も出てきています。今後、他社も後に続く可能性があるかもしれません。
一方、クレジットカードではありませんが、海外送金サービスを主に展開するWiseが発行するWiseデビットカードでは、アカウント内で保有している外貨での決済であれば手数料は無料。決済通貨を持っていない場合は、最も手数料が安い通貨から自動で両替し、その両替手数料も0.73%~と他のクレジットカードと比較しても非常にリーズナブルな手数料設定となっています。
海外でカード支払いした際の手数料の計算方法
海外でクレジットカードを利用してショッピングした場合、「いったい手数料はいくらかかるんだろう?」と疑問に思われるかもしれません。海外事務手数料は、以下の方法で簡単に計算することができます。
カード海外利用手数料 |
|---|
国際ブランド基準レート × 使った外貨額 × 海外事務手数料 (%) |
実際に、具体的な国際ブランドの基準レートや決済額を用いて海外利用手数料を計算してみましょう。
<例> 2025年10月26日に米ドルで100ドルを決済した場合にかかる手数料
カード発行会社 | 為替レート(基準レート) | 海外事務手数料/両替手数料 | 合計手数料 |
|---|---|---|---|
ミッドマーケットレート 1 USD =152.87円 | 0.31%~(両替手数料)*(1) | 0.31 USD (約47円) | |
エポスカード (Visa) | 1USD=158.99円 *(2) | 3.85% | 612円 |
JCB CARD | 1USD=152.83円 *(3) | 1.6% | 244円 |
(2025年10月26日 21:18 CET現在)*(1) 日本円から100米ドルに両替した場合。基本両替手数料:0.73%~(両替通貨によって両替手数料は異なる)*(2) Visa Exchange Rate Calculatorを参照*(3) JCB 「海外でのお取り引きにおける基準レート」を参照
上記3社のカード発行会社の合計手数料を比較してみると、海外事務手数料が最も高いのはVisa、次いでJCB、最も安いのはWiseという結果でした。決済金額が小さければさほど気になりませんが、決済の都度この手数料がかかるなると手数料だけで金額がかさんでしまいます。
海外で使うクレジットカードは、できるだけ海外事務手数料が安く設定されているものを選ぶことで、手数料を安く抑えることができます。
海外事務手数料が無料のクレジットカードはある?
ここまでご説明してきたように、海外でのクレジットカード決済には、国際ブランドが定める基準レートに含まれる為替手数料に、さらに2~3%の海外事務手数料がカード会社から請求されることが分かりました。
海外旅行中にはレストランやショッピングなどでカード決済することも多く、少額の手数料であっても、塵も積もれば山となる、で最終的には手数料が大幅にかさんでしまいます。「海外事務手数料がゼロのクレジットカードってないの?」という方におすすめなのが、Wiseデビットカードです。
Wiseデビットカードはクレジットカードではありませんが、アカウント内に決済する通貨があれば、クレジットカードのような海外事務手数料や為替レートに含まれた為替手数料は一切かかりません。もし、決済通貨がアカウント内になくても、アカウント内の残高にある最も両替手数料が安い通貨から、自動で両替されます。デビットカードなら、クレジットカードと違い旅行先で使い過ぎを防げるのも利点です。
両替手数料は通貨によって異なりますが、0.73%~とリーズナブルに両替が可能。もちろん、国際ブランド搭載なので、世界の加盟店で便利に使うことができます。
「海外に頻繫に行くから、手数料を節約したい」という方には、ぴったりのカードです。
海外ATMで現金を引き出した際の手数料
海外対応のクレジットカードがあれば、海外ATMを使って現地通貨を引き出すことができます。これを「海外キャッシング」と呼びます。
海外キャッシングとは、その名の通り「キャッシング(借り入れ)」でクレジットカードを利用して海外ATMで現地通貨を借り入れるサービスを意味します。
万が一、渡航先で現地通貨が不足してしまった場合にも両替所を探し回らずにATMで手軽に現金を手に入れることができる便利なサービスです。
海外キャッシングの利用には、海外キャッシング枠と暗証番号が必要になります。お持ちのクレジットカードに海外キャッシング枠があるかどうか、渡航前に確認しましょう。
一般的に、海外キャッシングには以下の手数料と利息が発生します。
海外キャッシングを利用する場合の手数料 |
|---|
ATM手数料+借入金額(円換算)+実質年率18.0%程度 |
(2025年10月26日 21:18 CET現在)
具体的に、楽天Visaカードを使って3,000香港ドルを香港で海外キャッシングした場合の手数料を計算してみましょう。なお、楽天カードの実質年率は18%、海外キャッシングの返済は1回払い(元利一括返済)とされています。
220円(ATM手数料 )+ 59,070円(借入金の円換算額 *)+利息
*Visaの基準レートを1香港ドル=19.69円と想定して計算(2025年10月30日時点)
例えば返済日を30日後とすると、利息は以下の計算式で算出できます。
借入金額(59,070円) × 実質年率(18%)÷ 365日 × 利用日数(30日)
つまり、この場合の利息は約873円となります。
キャッシングと聞くと、いわゆる借金扱いになるため抵抗がある方も多いかもしれません。しかし、楽天カードのように一括返済し、できるだけ早く返済することで利息を最小限に抑えることができます。また、両替所でかかる為替手数料よりも、手数料を安く抑えられる場合もあります。
現金を引き出すならデビットカードがおすすめ
ポイントやマイル特典をはじめ、海外旅行保険が付帯していたり、海外キャッシングが利用できたり、海外でお得かつ便利に使えるクレジットカードは海外旅行には欠かせません。しかし、実は銀行が発行するデビットカードでも海外で現地通貨を引き出すことができます。
「海外キャッシングは避けたい」という方は、海外で使えるデビットカードを活用しましょう。デビットカードなら、決済と同時に銀行口座から利用金額が引き落とされるため、うっかり使いすぎてしまうということも避けられます。
さらに、銀行で外貨口座を開設していて残高があれば、海外ATMで外貨口座から直接現地通貨を引き出せるという方法も可能です。海外でデビットカードを使って現金を引き出すには、以下の手数料がかかります。
| 海外ATMでデビットカードを利用して現金を引き出す場合の手数料 |
|---|
| ATM手数料+(為替手数料*)+事務手数料 |
Wiseデビットカードなら、月2回まで、上限3万円相当までは手数料無料で引き出しが可能です。引き出し通貨をアカウント内に保有していれば、海外事務手数料はかかりません。
日本円など決済通貨以外の残高があり、決済に両替が必要な場合は両替手数料は1.75%と、お得に現地通貨の引き出しが可能です。
Wiseは銀行ではなく、日本では金融庁より認可・登録を受けた資金移動業者です。引き出し上限額までなら手数料無料だったり、海外事務手数料がかからなかったりと、銀行のデビットカードと比較して、お得に使える点で人気の高いデビットカードです。
海外旅行でクレジットカードを使う際の注意点
ここまでクレジットカードの海外利用手数料を解説してきましたが、実際に海外でクレジットカードを使う際に気をつけておくべきことを4つご紹介します。これらを注意しておくことで、海外でも安全にクレジットカードを利用することができるので、ぜひ参考にしてください。
DCC決済では現地通貨建てを選ぶ
海外滞在中にお店でのカード決済時や海外ATM「日本円建て」か「現地通貨建て」か、決済方法の選択を促された経験はありませんか?これはDCC (Dynamic Currency Conversion)決済と呼ばれるもので、「自国通貨支払いサービス」を意味します。
ここで日本円建てでの決済を選択すると、日本円での請求金額を事前に把握することができるというメリットがある一方、DCC決済は小売店やATM事業者が独自に手数料を上乗せしたレートを設定しており、利用者にとっては不利なレートなのです。
海外でクレジットカード決済や現金を引き出す際には、「現地通貨建て」を選びましょう。
レート換算日=カード利用日ではない
実は、海外でクレジットカード決済をした換算レートは、実際にカードを利用した日のレートで計算されていません。
レート換算日は、「利用先からVISA決済センターに利用データが到着した日」のVISAワールドワイドが指定するレートで日本円に換算されます。
レート換算日とカード利用日がイコールではないことを知識として知っておくと良いでしょう。
不正利用・盗難・紛失への備えをしておく
比較的安全な日本とは違い、海外ではクレジットカードに関する犯罪が横行しています。
特に注意したいのが、スキミング被害です。
スキミングとは、「スキマー」と呼ばれる機器を使ってクレジットカードの情報を盗み取る犯罪です。スキミングには接触型と非接触型があり、非接触型は人混みのなかで電波を使った機器で情報を盗み取るという手口です。
ATMやカード決済機器にスキマーが仕掛けられていることもあります。スキミング被害を防ぐためには、店員やタクシー運転手へカードを手渡す際にもカードから目を離さない、ATMのカード挿入口に不審な機器が付いていないか確認する、できるだけ銀行内のATMを利用し、人目の付かないATMは避ける、暗証番号の入力時にはしっかり隠す、などの対策が有効です。
貴重品の管理に関しては、いつも以上に注意が必要です。何かあったときのために、携帯電話にはもちろん、クレジットカード会社の連絡先や現地警察の連絡先は手帳などに控えておくと良いでしょう。
クレジットカード利用時のレシートを保管する
スキミングや不正利用の被害にはそのときには気が付かず、帰国してから請求額を見て被害に遭ったことに気付くこともあります。不正利用されたかもしれない、と疑わしい請求があった場合に過去の買い物履歴として、利用したレシートは全て保管しておきましょう。
海外渡航予定をクレジットカード会社へ連絡しておく
クレジットカード会社は独自に不正検知システムを導入しており、不正利用のパターンや第三者利用の可能性があると判断されるとカードの利用が保留にされることがあります。
利用者にとってはありがたいシステムですが、事前にクレジットカード会社に海外渡航予定の連絡を入れておくと現地でスムーズにクレジットカードが利用できます。
まとめ
昨今の値上げラッシュに伴い、クレジットカード会社でも海外利用手数料の値上げに踏み切るカード会社も見受けられました。買い物をはじめ、特典や海外旅行保険付帯など便利に利用できるクレジットカードですが、少しでもコストを抑えるには、クレジットカードの他に、外貨のまま支払いのできるWiseデビットカードも新たな旅のアイテムとしておすすめです。手数料の節約はもちろん、海外ATMでの現金引き出しや物理カードを持ち歩かずにバーチャルカードでの決済も可能で、海外旅行にはぴったりです。気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
出典: