【2024版最新】インド旅行には現金?カード?お金はどうやって持って行く?

山口 友紀恵
Last updated
2024年3月26日

「神々と信仰の国」と呼ばれるインド。長い歴史の中でさまざまな文化や宗教、民族が入り混じり、インドならではの独特な魅力を醸成しています。日本人にも旅行先として人気が高い国のひとつです。

インドに旅行へ行くこととなったら、気になるのは現地のマネー事情ですよね。果たしてどれくらいお金を持って行けばいいのか、カードは使えるのかといろいろ疑問に思う人もいるでしょう。

そこで今回の記事では、インドに行く前にぜひ知っておきたい現地で使える4つの支払い方法について詳しく解説していきます。

それぞれのメリットやデメリットに加え、WiseRevolutといったおすすめサービスの紹介もしていきます。これからインドへ行く予定の方は、ぜひ参考にしてくださいね。

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インド旅行、ベストなお金の持って行き方は?

この記事では、下記の4つの方法について解説していきます。

それぞれの特徴、及びメリットとデメリットを確認していきましょう。また、それぞれのおすすめサービスもご紹介します。

デビットカード

デビットカードは銀行口座と紐づけられたカードであり、決済時に口座から直接引き落とされる仕組みになっています。利用できる額は口座残高に限られるため、現金のような感覚で使用することができます。また、キャッシュカードとしての機能も持ち、決済だけでなくATMからの出金も可能です。

多くの金融機関がデビットカードを発行しており、中には外貨を口座に保有し、その外貨をデビットカードで利用できるサービスを提供しているところもあります。さらに、外貨を保有していなくても、Visaなどの国際ブランドのデビットカードであれば海外での決済に広く利用できます。

おすすめデビットカード:Wise(ワイズ)

海外旅行時に特におすすめなのはWiseのデビットカードです。Wiseは40種類以上の通貨に対応しており、160ヶ国以上で利用できます。さらに、インドの通貨であるルピーも両替および保有が可能です。

Wiseのデビットカードが海外旅行におすすめな理由のひとつは、自分の口座にある外貨での決済時に手数料がかからない点です。つまり、口座にルピーがあればインドでの現地決済時に手数料が発生しません。通常、海外でのカード決済では両替手数料や海外利用手数料などがかかるため、Wiseのデビットカードを利用すると非常にお得です。

デビットカードの発行手続きには、まずアカウントを開設する必要があります。手続きはウェブサイトやアプリを通じて行うことができます。

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おすすめデビットカード:Revolut(レボリュート)

Revolutのデビットカードもまた、海外旅行におすすめです。150以上の国や地域で利用可能、インドルピーを含む35種類以上の通貨に対応しています。

カードを発行するには、まずアカウントを開設する必要があります。その際には、スタンダード、プレミアム、メタルの3つのプランから選択します。各プランは月額料金とサービス内容が異なるため、自身のニーズに合ったプランを選びましょう。なお、スタンダードプランは月額料金がかかりません。

また、Revolutでは月曜日から金曜日の取引に関しては外貨両替手数料が無料です。時間を選んで両替すれば外貨両替がお得にできて非常に便利です。ただし、スタンダードプランの場合は1ヶ月あたりの取引上限額が75万円です。プレミアムやメタルプランでは上限が設けられていません。

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デビットカードのメリットとデメリット

メリットデメリット

・多額の現金を持ち歩く必要がない

・国際ブランドのカードなら使えるところが多い

・保有している外貨をそのまま使える

・現地での現金引き出しも可能

・口座の開設が必要

・残高がなくなったら使えない

トラベルプリペイドカード

プリペイドカードは、あらかじめ一定の金額をチャージまたは入金しておくことで、その範囲内で支払いができるカードです。そのうち、海外旅行向けに設計されたものがトラベルプリペイドカードと呼ばれます。プロバイダーによって、「トラベルマネー」や「海外プリペイドカード」とも呼ばれることもあります。

トラベルプリペイドカードには自分の銀行口座が紐づけられます。既存の口座を支払い用口座として指定し、その口座に入金することで、カードを使用して支払いが可能になるのです。入金した金額以上の支出はできないため、うっかり使いすぎてしまう心配がありません。

おすすめトラベルプリペイドカード:JAL Global WALLET

海外旅行におすすめなのが日本航空(JAL)が提供しているJAL Global WALLETです。Mastercard加盟店での支払いに利用可能、また対応しているATMから現地通貨を引き出すこともできます。出金手数料は金額や場所に関わらず一律200円です。

このカードを使用すると、支払い額に応じてマイルが貯まります。貯まったマイルは航空券の購入などに利用できます。また、対応している通貨で支払いをすると両替マイルが加算され、さらにポイントが貯まります。残念ながらインドのルピーは対応通貨に含まれていませんが、タイのバーツや香港ドルなどアジア諸国の通貨が多くあります。アジア圏を周遊するときに大いに役立つカードといえるでしょう。

当然ながら、プリペイドカードのため利用できるのは事前に入金した金額の範囲内です。この仕組みにより、賢くマイルを貯めながら使いすぎを防ぐことができます。

トラベルプリペイドカードのメリットとデメリット

メリットデメリット

・多額の現金を持ち歩く必要がない

・使いすぎを防げる

・現地での現金引き出しも可能

・入会金や年会費がかからないことが多い

・1枚のカードに複数の通貨をチャージできる

・ATM手数料がかかることがある

・マイナー通貨は対応していないことがある

・残高がなくなったら使えない

現金

もちろん、現金決済もできます。インドの通貨「ルピー」を持っていけば、多くの場所で支払いが可能です。

インド旅行で現金は必要?

インドではクレジットカード決済をはじめさまざまなデジタル決済の方法が導入され、キャッシュレス化が急速に進んでいます。政府のデータによれば、2022年には電子決済による取引が9000万件近く行われたのだとか。そのため、クレジットカードやデビットカードが使える場所は少なくないでしょう。

ただし、キャッシュレス化の進捗状況は場所によって異なります。郊外のエリアだとインターネットの普及が進んでおらず、キャッシュレス決済ができないところもあります。カードしか決済方法がないと困る場面もあるかもしれませんので、現金も持っていくことをおすすめします。

インドで必要な外貨を手に入れるには?

デリーやムンバイなど大きな街であれば銀行や両替ショップ、ホテルなどでルピーへの両替ができます。また、国際空港にも両替ショップはありますので現地に着いてからの両替も可能です。

日本でインドルピーを手に入れるには?

実は、インドルピーは国外への持ち出し及び国外からの持ち込みが禁止されています。そのため、日本にいる間にルピーへ両替することができません。現地に着いてから、両替する場所を探すことになります。

インドルピーの両替に一番最適な場所

空港やホテルなどインド国内に両替できる場所は多数ありますので、自分の行きやすい場所を探しておけば到着後スムーズに両替できます。ただし、場所によってレートや手数料が異なるので、節約したい場合には事前にレート等を調べておくことをおすすめします。

現金のメリットとデメリット

メリットデメリット

・現金のみの場面でも安心

・両替金額=予算なので使えるお金が明確

・多額の現金を持ち歩く場合には安全面で不安がある

・両替に時間がかかることがある

トラベルクレジットカード

トラベルクレジットカードとは、クレジットカードの中でも特に海外旅行時のサービスが豊富なものを指します。例えば、空港ラウンジへアクセスできたり、レンタカーや航空券の購入でポイントがお得に獲得できたりなど、様々な特典があります。

たとえば、全日本空輸や日本航空が提供するトラベルクレジットカードでは、各社のフライトを予約すると通常の購入よりも多くのマイルが貯まります。これらのマイルは航空券の購入や提携ポイントへの交換などに利用できます。

ただし、クレジットカードを海外で利用する際には手数料がかかります。例えば、JALのVisaまたはMastercardのクレジットカードを使用する場合、海外での利用には2%の事務手数料がかかります。一方で、Wiseのデビットカードは自分のアカウントにある通貨での取引には手数料がかからず、お得に利用できます。

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トラベルクレジットカードのメリットとデメリット

メリットデメリット

・旅行用の特典が多い

・ポイントが貯まる

・国際ブランドなら使える場所が多い

・使いすぎてしまうことがある

・両替手数料が発生する

・海外事務手数料がかかる

日本からインドへ行くときに必要なもの

インドへ渡航する際には到着後に空港で手続きする「ビザ・オン・アライバル」制度を使ってビザを取得するか、事前にオンラインで申請する「電子観光ビザe-Visa」でビザを取得する必要があります。

「ビザ・オン・アライバル」は観光などを目的とする60日以内の滞在の場合に申請可能です。インド国内に住所を持たない、パスポートの有効期限が6ヶ月以上残っている、などが申請条件です。ただし、この制度を使えるのはデリーやムンバイを含む6つの空港のみです。また、申請時には英語でのコミュニケーションが必要であり、場合によってはビザ取得までに時間がかかることもあります。英語に不安がある人や到着後スムーズに移動したい人は電子観光ビザの取得がおすすめです。

電子観光ビザはインド内務省ホームページで申請できます。手数料は60アメリカドル、入国の4日以上前までに申請が必要です。申請が通れば60日まで滞在できます。

お金にまつわるインド旅行の注意事項

インドは近年の目覚ましい経済成長により、国全体の社会情勢は安定に向かいつつあります。ただし、日本と比較すると治安は良いとはいえません。昨年の世界平和指数ランキングでは日本が9位にランクインしているのに対し、インドは126位です。外務省の発表している危険レベル情報でも、国全体が「レベル1=十分注意してください」になっており、一部エリアは「レベル2=不要不急の渡航はやめてください」となっています。

都市部では強盗やスリなどの犯罪も報告されており、日本人が巻き込まれるケースも。そのため、お金や貴重品の管理は十分すぎるほど注意を払う必要があります。人ごみを歩くときは荷物を前にして歩くなど自己防衛の意識を忘れずに旅行をしましょう。

また、上述の通りインドルピーの国外持ち出しは原則禁止です。そのため、現金が余った場合には必ず空港などで両替してから帰国しましょう。上記を踏まえると、現金を両替しすぎてしまうと防犯面も含めてなにかと面倒かもしれません。現地で現金が引き出せるカードを持っていき、必要に応じて引き出すのが賢明でしょう。

インド旅行の1週間の費用は?いくら持って行く?

インドは物価が安いことで知られています。しっかり計画を立てれば、格安旅行も叶うでしょう。そこで、ここでは下記ページの情報を参考に1週間のインド旅行に大体どれくらいの費用が必要なのかを解説していきます。

Cost of Living in India

Transportation in India

redBus

Ticketing

・食費:約27,000円

1食あたりの平均はおおよそ500円程度です。少し値の張るレストランでコース料理を食べるとしても、1人あたり約1,200円なので食費は比較的安価に抑えられるでしょう。1日あたり多く見積もっても3,000円程度で済むのではないでしょうか。1週間にすると約27,000円です。

・交通費:約5,000円

インドで最も一般的な移動手段はバスです。運賃は地域によって変わりますが、平均して片道80~120円程度で移動できます。長距離移動となると1,000円を超えることもありますが、概して日本よりは安いです。どこを旅行するかによりますが、1週間なら5,000円程度を見積もっておけば十分でしょう。

・観光、アクティビティ代:約15,000円

インドはさまざまな文化や歴史が交じり合う国で、各地に見どころがありそれぞれ入場料が異なります。例えば有名なタージマハルは、外国人の場合は入場に約2,200円かかります。また、タージマハル内にあるアグラ城の入場料は約1,300円です。1日にこういった観光地を1ヵ所ずつめぐると考えたら、1週間では15,000円ほどかかります。

以上を踏まえると、1週間のインド旅行では47,000円ほどあれば食事から観光まで十分に楽しめるでしょう。実際には他にもお茶をしたりお土産を買ったりといったことがあるので、もう少し必要になることも考えられます。

日本からインドへの航空券代

航空券は渡航時期と航空券を買うタイミングによって値段が大きく変わります。ゴールデンウィークなどの長期休みには高くなる傾向にあるので、節約したい場合にはこういった繁忙期は避けることをおすすめします。

試しにスカイスキャナーで東京からデリーのガンディー国際空港へ行くフライトを調べてみると、1番安い月は約58,000円なのに対し、1番高い月は約10万円です。基本的には早めに予約する方が安く済むことが多いので、インド旅行を決めたら早めに動きだしましょう。

まとめ

今回は、インド旅行で役立つお金の知識について詳しくお伝えしてきました。カードが使えるところが多くなってきてはいますが、郊外のお店などでは使えない場面も考えられるため現金もある程度持っていた方がよいでしょう。ただし、防犯面のリスクを考えるとまとまった金額を持ち歩くのはあまりおすすめできません。現地ATMで現金引き出しができるカードを携帯し、必要に応じて現金を引き出すのが賢明です。

ソース

  1. Revolutについて | Revolut 日本

  2. お金のためのオールインワン金融アプリ | Revolut 日本

  3. 保有・交換がサポートされている通貨 | Revolut 日本

  4. Revolutのプラン比較 | Revolut 日本

  5. Wise(ワイズ):グローバルなアカウント | 国境のない金融

  6. Wiseデビットカードでの 決済 にかかる手数料

  7. JAL Pay/JAL Global WALLETを海外でつかう

  8. 両替でマイルはたまりますか。

  9. India dominating digital payment landscape, leading the way towards a cashless economy: Centre

  10. Guide for Travellers - Indian Customs

  11. ANAカード一覧 数あるカードの中から絞り込み

  12. フライトでマイルをためる(カードの機能)

  13. 海外でのご利用について(ご請求について) - JALカード

  14. http://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbimmigration_001.html

  15. Global Peace Index Map » The Most & Least Peaceful Countries

  16. インドの危険情報【危険レベル継続】(内容の更新)

  17. Cost of Living in India

  18. Transportation in India

  19. redBus

  20. Ticketing

  21. スカイスキャナー

  22. ATMでの現金の出金手数料について | Wiseヘルプセンター

FAQ:インド旅行にはお金はどう持っていく?

渡航前にインドルピーへの両替は済ませておくべきでしょうか?

インド国外でのルピーへの両替はできません。そのため、現地の空港などで両替をする必要があります。

現地ATMで現金引き出しはできますか?

Mastercardなどの国際ブランドのカードであれば現地ATMでの現金引き出しに対応しているクレジットカードやデビットカードは多いです。例えばWiseのデビットカードは自分の口座に保有している通貨であれば両替手数料がかからず現金引き出しが可能。出金額によっては出金手数料が発生することがありますが、通常の外貨両替よりは安く外貨を入手できます。

インドで現金は使えますか?

キャッシュレス化が徐々に進んではいますが、いまでも多くの場所で現金での支払いが可能です。場所によっては現金しか使えないこともあるので、現金は多少持っていた方がいいでしょう。