セブン銀行の海外送金を徹底解説!
この記事では、セブン銀行の海外送金について解説していきます。申し込み方法や送金手数料、為替レートなどについて、他銀行との比較も交えながら詳しく見ていきましょう。なお、WiseやRevolutといった新しい海外送金サービスとも比べていきます。
セブン銀行の海外送金を比較
セブン銀行の海外送金について、まずは他行との違いを確認していきましょう。下記は10万円をアメリカに送金するとした際の、必要な手数料および送金日数の一覧です。従来の対面式の銀行に加え、ネット銀行やWiseといったオンライン送金サービスも記載しています。
銀行・サービス | 送金手数料 | 為替手数料 | 中継銀行手数料 (送金人負担の場合) | 合計手数料 | ホームページ記載の送金日数 |
---|---|---|---|---|---|
セブン銀行 | 2,000円 | 非公表 | 無料 | 2,000円 | 最短数分 |
Wise | 732円 | 無料 | 無料 | 732円 | 原則翌営業日 |
Revolut | 無料 | 無料~1.5%(※1) | 非公表 | 無料~1,500円 | 3~5営業日 |
楽天銀行 | 750円 | 0.25円/ドル | 1,000円 | 約1,914円(※2) | 送金日+1~5営業日程度 |
三井住友銀行 | 3,500円(※3) | 0.5円/ドル | 2,500円 | 約6,328円(※4) | 非公表 |
三菱東京UFJ銀行 | 3,000円(※5) | 0.25円/ドル | 受取人負担のみ | 約3,164円(※6) | 非公表 |
セブン銀行は中継銀行手数料がかからず、必要な手数料は送金手数料のみというシンプルな料金体系です。後述しますが、セブン銀行の海外送金にはフィリピン向けの送金サービスとフィリピンを含む世界各国向けのサービスとがあります。手数料はそれぞれ異なる金額が設定されていますが、送る金額が大きくなればなるほど手数料が高くなるのは共通です。また、ATMを使って送金する場合には時間帯によって別途ATM利用手数料がかかることがあります。
送金から受け取りまでの時間が短いのもセブン銀行の海外送金の大きな特徴です。送金手続き後、早ければ数分で受取ができることも。また、メガバンクに比べるとセブン銀行の海外送金手数料は非常に安く抑えられているといえるでしょう。しかし、さらに手数料を抑える手段としてはWiseやRevolutといった送金サービスもあります。
Wiseは為替手数料と中継銀行手数料が無料、Revolutは条件によって為替手数料が発生しますが、送金手数料はかかりません。そのため、他行と比べ手数料が非常に安くなっています。また、セブン銀行の場合は口座振込に対応しているのは中国とフィリピンのみですが、WiseやRevolutなら他にも口座振込できる国が多数あります。
(※1)為替市場の営業時間内かつ月75万円未満の両替は無料。為替市場営業時間外は1%、スタンダード会員で月75万円を超える両替は追加で0.5%。
(※2)日本時間2023年11月13日16:59のTTSレート(1ドル=152.64円)に基づく。
(※3)オンラインで手続きした場合。
(※4)日本時間2023年11月13日17:02のTTSレート(1ドル=152.32円)に基づく。
(※5)オンラインで手続きした場合。
(※6)日本時間2023年11月13日17:33のTTSレート(1ドル=152.71円)に基づく。
セブン銀行の海外送金手数料
セブン銀行の海外送金には、フィリピン向けの送金サービスとフィリピンを含む各国向けの送金サービスとがあります。手数料はそのサービスと受け取り方法によって、また金額によって変わります。まずはフィリピン向け送金サービスの手数料についてご紹介。
送金資金 | 送金手数料 |
---|---|
1~10,000円 | 950円 |
10,001~50,000円 | 1,200円 |
50,001~100,000円 | 1,500円 |
100,001~500,000円 | 2,000円 |
フィリピン向けの送金サービスの場合、送金は現金受取と口座入金が選べるのですが、どちらも手数料は変わりません。ただし、現金受取の場合は受取拠点によって金額の上限があるので注意しましょう。
続いて、各国向けの送金サービスの手数料を見てみましょう。こちらの送金サービスの場合、中国とフィリピン向けの送金の場合は口座入金が選べます。その他各国は現金受取のみです。
送金資金 | 現金受取 | 口座入金(中国、フィリピンのみ) |
---|---|---|
1~10,000円 | 990円 | 一律2,000円 |
10,001~50,000円 | 1,500円 | |
50,001~100,000円 | 2,000円 | |
100,001~250,000円 | 3,000円 | |
250,001~500,000円 | 5,000円 | |
500,001~1,000,000 | 6,500円 |
金額が大きくなればなるほど手数料自体は高くなりますが、割安にはなっていきます。なお、国によっては1日の送金限度額が決められている国もありますので注意が必要です。
セブン銀行の為替レート
セブン銀行で海外送金をするときには、セブン銀行が独自に決定している為替レートが適用されます。この為替レートは一般的な銀行間外国為替相場にセブン銀行の利益分が加算されています。1日に複数回更新されますが、送金を依頼した時点での所定レートが適用されます。なお、為替レートと実際に送金先の受取人に届く受取金額は取引時に画面に表示されますので、依頼人はそれを見て実際に送金するかどうかを決めることができます。
ホームページ上では具体的な為替レートは公開されていませんが、「受取金額/送金金額シュミレーション」でその時点でのレートを確認することが可能です。あくまでその時点でのレートなので、実際に送金する際のレートとは異なりますが、参考にはなるでしょう。また、このシミュレーターでは送金金額を基に受取金額を計算する方法と、受取金額から送金金額を計算する方法とが選べて便利です。
セブン銀行のその他手数料
ATMを使って送金する場合、時間帯によってはATM利用手数料がかかることがあります。
セブン銀行の海外送金にかかる時間
セブン銀行の海外送金サービスは、現金での受け取りなら送金受付から最短数分で受け取りできます。ただし、受け取りは指定の受取拠点で行う必要があり、その営業時間外は受け取りできません。
セブン銀行で海外送金する方法
上述の通り、セブン銀行で海外送金する方法は
・フィリピン送金サービスwith BDO Unibank
・海外送金サービスWestern Union
の2つがあります。
フィリピン送金サービスはフィリピンのみを対象とした送金サービスで、送ったお金はフィリピン国内約8,000ヵ所で受け取ることが可能。ATM、インターネットでの申し込みは受け付けておらず、アプリ上のみで手続きができます。利用にはセブン銀行口座と海外送金サービスの契約、アプリのダウンロードが必要です。利用手続き後は、口座に送金資金を入れておくことでいつでも送金申し込みができます。なお、現金での受け取りを指定する場合には受取拠点を指定する必要があるので、事前に受取人に確認しておきましょう。
対して、Western Unionの海外送金サービスは、フィリピンを含む世界約200ヶ国へ送金可能です。フィリピン送金サービスと同じくセブン銀行口座の開設と海外送金サービスの契約が必要で、インターネットで送金する場合にはダイレクトバンキングサービスの利用登録も求められます。インターネット以外にはATMでの送金も可能。フィリピン送金サービス、Western Unionのいずれの場合も、送金資金の受け取りには処理番号など送金内容を提示しなければなりません。送金手続き完了後に、必ず受取人に連絡しましょう。
セブン銀行で海外送金するのに必要な情報は?
すでに述べた通り、セブン銀行で海外送金するには
・セブン銀行口座の開設
・海外送金サービスの契約
が必要です。海外送金サービスの申し込み時には本人確認書類に加え、マイナンバーに関する書類の提出が求められます。
無事サービスの登録を終えたあとは、受取人の登録をします。事前に登録を済ませておくことで、実際に送金する際の事務手続きがほとんどなくスムーズに送金申し込みが可能です。受取人は1枚のキャッシュカードにつき最大12人まで登録可能、アプリもしくはインターネットから登録申し込みができます。なお、登録には受取人の下記の情報が必要です。
・名前
・住所
・口座情報(口座入金の場合)
書類による手続きは原則不要、申し込みから3~5営業日ほどで登録完了です。
セブン銀行で海外送金するメリットとデメリット
セブン銀行での海外送金には長短それぞれあります。
メリット
・受け取りまでの時間が短い
・手数料がわかりやすい
・24時間いつでも申し込みができる
・送金手続きが簡単
デメリット
・受取人を事前に指定しておく必要がある
・海外送金の受け取りはできない
・限度額が他行に比べて低い
・受取拠点が営業している時間しか受け取れない
・フィリピン、中国以外は口座振込ができない
セブン銀行の海外送金限度額と対応通貨・国
セブン銀行で海外送金ができる国はアメリカやイギリス、コロンビア、フィリピン、など世界203ヶ国にも上ります。その国の通貨に加え、アメリカドルやユーロといったメジャー通貨での受取ができる国も。送金限度額については下記の通りです。
対象期間 | 送金限度額 |
---|---|
1回・1日・1ヶ月(毎月1日~末日) | 100万円 |
1年(1月1日~12月31日) | 300万円 |
ただし、一部の国は上記金額より少ない限度額が設定されることがあります。
ちなみに、フィリピン向けの送金サービスを利用する場合には下記のように限度額が異なります。
対象期間 | 送金限度額 |
---|---|
1回 | 50万円 |
1日・1ヶ月(毎月1日~末日) | 100万円 |
1年(1月1日~12月31日) | 300万円 |
他行の場合、例えば三井住友銀行は1日の送金金額上限を300万円、1ヶ月の上限を500万円にしています。また、楽天銀行は1日の上限は100万円ですが、1年では500万円の送金が可能です。それを踏まえると、セブン銀行の限度額は比較的低めに設定されているといえるでしょう。
セブン銀行で海外送金を受け取る方法
セブン銀行では日本から海外への送金のみ取り扱っており、海外から日本への送金受取はできません。
セブン銀行のSWIFTコード
セブン銀行は海外からの送金先として指定できず、そのためSWIFTコードは設定されていません。
セブン銀行のカスタマーサポート
海外送金に関して、何か困ったことがあればセブン銀行のお問い合わせ窓口に連絡をしてみましょう。問い合わせ方法はオンラインチャット、メール、電話の3つがあります。それぞれ対応時間や連絡方法は下記の通りです。
問い合わせ方法 | 対応時間 | 連絡先 |
---|---|---|
チャット | 月~土曜、9~18時 | ホームページ上 |
メール | 24時間受付 | インターネットバンキング上にある専用問い合わせフォーム |
電話 | 月~土曜、9~18時 | 0088-21-1189(無料) 03-5610-7730(有料) |
まとめ
今回の記事では、セブン銀行の海外送金サービスについて詳しく見てきました。手数料が比較的安く、インターネットやATMでいつでも手続きできるので非常に便利なサービスといえるでしょう。
一方で、送金には事前に受取人の登録を済ませておかなければならないのは少し面倒に感じる人もいるかもしれません。また、1枚のカードで12人までしか指定できないので、ビジネスなどで多数の取引相手がいる場合には対応しきれない可能性も。また、中国とフィリピン以外は口座振込が選べないのも不都合に思う人はいるでしょう、加えて、送金のみで受取ができないのも少し不便な点です。
近年では手数料が安く手続きが簡単なWiseやRevolutといった新たな海外送金サービスも登場しています。こういった新サービスとも比較してみると、1番使いやすい海外送金サービスが選べるのではないでしょうか。
WiseとRevolutの違いについてはこちらをご覧ください。
また、イオン銀行やSMBC信託銀行、GMOあおぞらネット銀行などその他の銀行の海外送金についてはガイドをご覧ください。
ソース
セブン銀行の海外送金に関してよくある質問
送金方法と金額によって異なりますが、最安値は950円、最高値は6,500円です。中継銀行手数料はかからず、送金手数料のみの支払いです。ただし、セブン銀行ATMで手続きをする場合にはATM利用手数料が発生することがあります。
送金手続きをしてから最短数分で受け取りが可能です。ただし、受取拠点の窓口が開いている時間帯でないと受取ができません。
フィリピン向け送金なら専用の送金アプリを使って送金ができます。それ以外の国の場合はインターネットもしくはセブン銀行のATMから送金手続きが可能です。
海外送金そのものには税金は発生しません。また、海外送金にかかる手数料も非課税です。