三井住友銀行の海外送金を徹底解説!

石井 大智
石井 美南海
Last updated
2023年12月8日

日本国内では大手銀行の一つである三井住友銀行。もちろん海外送金も提供しているわけですが、手数料や送金方法について気をつけるべき点が多くあります。

そこでこの記事では、三井住友銀行の海外送金について、手数料やかかる日数、限度額、注意点などを丸ごと解説していきたいと思います。銀行に代わる新しい海外送金サービスであるRevolutWiseなどとも比較するので、ぜひ自分のニーズに最適な国際送金方法を探してみましょう。

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三井住友銀行の海外送金を比較

まずは複数の海外送金サービスの送金手数料と送金にかかる時間を比較してみてみましょう。以下は、日本の個人が10万円を米ドル(USD)建てにして送金した場合の比較です。

銀行・サービス送金手数料為替手数料中継銀行手数料(送金人負担の場合)合計手数料ホームページ記載の送金日数

三井住友銀行

【SMBCダイレクト】

3,500円1円/ドル(※1)2,500円6,000円+為替手数料非公表
Wise732円無料無料732円送金時に確認可能
WorldRemit200円非公表無料200円+為替手数料翌営業日 
Revolut無料(※2)

無料(※3)


非公表中継銀行手数料分3〜5営業日

楽天銀行


750円

25銭/ドル(※4)


1,000円1,750円+為替手数料1〜3営業日

りそな銀行

【アプリ】

2,000円1円/ドルアプリの場合受取人負担のみ2,000円+為替手数料(受取人負担の中継銀行手数料除く)1週間以上かかる場合も

三菱UFJ銀行

【三菱UFJダイレクト】

3,000円1円/ドル三菱UFJダイレクトは受取人負担のみ3,000円+為替手数料(受取人負担の中継銀行手数料除く)数日またはそれ以上の日数

ゆうちょ銀行

【ゆうちょダイレクト】

3,000円非公表受取人負担のみ3,000円+為替手数料

非公表(2〜7営業日以内に送金を実行)


ソニー銀行3,000円(※5)15銭/ドル(※6)3,000円6,000円+為替手数料4〜9営業日

この表を見ると、三井住友銀行の海外送金手数料は6,000円+為替手数料(インターネット・モバイルバンキング利用時)になることがわかります。これは、他の銀行やサービスと比べて比較的高めですね。

また、上記の表を見てお気づきかもしれませんが、様々な手数料の中で特に為替手数料は、実際のレートに「隠れた手数料」が上乗せされる形で発生しており、送金前には手数料総額がわかりにくいという問題があります。

できるだけお得に送金するなら、RevolutWiseなどの低コストで便利な国際送金サービスを活用してみるのがおすすめです。

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Revolutの送金は、海外への場合為替市場営業時間内かつ月75万円までであれば為替手数料が無料で、「隠れた手数料」が発生しません。(会費無料のスタンダード会員の場合)。ただし、送金先銀行や中継銀行によって手数料が発生し、送金額から差し引かれる場合もあるので気をつけましょう。国内への場合も1ヶ月1回あたり10万円までの送金は無料です。

Wiseでも為替手数料や中継銀行手数料などの「隠れた手数料」はかかりません。送金時にわかる送金手数料だけを確認すればよく、送金コストが非常に見えやすくなっています。例えば、上の表を見てわかる通り、日本の個人が10万円を米ドル(USD)建てでかかるのは700円程度です。

(※1)送金資金を円普通預金口座から支払う場合。

(※2)送金先銀行や中継銀行による手数料が発生する場合がある。

(※3)サービスが指定する為替市場営業時間内かつ月75万円までの両替の場合。それ以外の場合は1〜2%の手数料がかかる。

(※4)銀行営業日の17:00前後から翌営業日の10:00前後までは、通常の為替手数料を乗せたレートにさらに1.0075を乗じた夜間レート、銀行休業日の前営業日の17:00前後から翌銀行営業日の10:00前後までは、1.015を乗じた休日レートを適用する。

(※5)優遇プログラム Club S のステージによって異なり、プラチナステージで月3回まで無料。

(※6)優遇プログラム Club Sのステージによって異なり、プラチナステージで4銭/ドル。

三井住友銀行の海外送金手数料

三井住友銀行の海外送金手数料は、送金申込方法によって異なります。個人の送金手数料は以下の通りです。


SMBCダイレクト店頭窓口
三井住友銀行海外支店/現地法人/連携銀行あて3,000円/件7,000円/件
海外他行あて3,500円/件7,500円/件

店頭窓口で手続きをするのに比べ、SMBCダイレクトを活用すると送金手数料が半額以下になり、大幅に安くなることが分かります。なお、法人向けインターネット版外国為替サービスであるEB/Global e-Tradeサービスで海外送金を申し込む場合、事前受付分については上記の表よりもさらに安価な手数料が設定されています。

「三井住友銀行海外支店/現地法人/連携銀行あて」の割引された海外送金手数料が適用される銀行には、SMBCグループの各国での現地法人であるSMBCバンクインターナショナル・ブラジル三井住友銀行・インドネシア三井住友銀行・三井住友銀行(中国)有限公司・ロシア三井住友銀行・マニュファクチャラーズ銀行・マレーシア三井住友銀行が含まれます。

しかし、海外送金の際にかかる手数料はこれだけではありません。特に見落としがちなのが為替レートに含まれる為替手数料です。これについて以下でもう少し詳しく見ていきましょう。

三井住友銀行の国際送金のレート

三井住友銀行の海外送金で適用される為替レートは、ミッドマーケットレートに為替手数料が上乗せされた、三井住友銀行独自のレートとなっています。このような金融機関が顧客へ外貨を販売する時のための手数料込みのレートを一般にTTS(対顧客電信売相場)と呼びます。一方で手数料が含まれていない「実際のレート」をTTM(電信仲値相場)と呼びます。

実際のレートと三井住友銀行の為替レートを自分で比較しないと、実際にどれだけの為替手数料が上乗せされているのかはっきりとは分かりません。そのため、気が付かぬところで思わぬコストがかかってしまう場合もあります。三井住友銀行で海外送金する前には、必ず実際のレートと三井住友銀行の為替レートを比較するようにしてみましょう。

三井住友銀行では、米ドルの場合、TTMに1ドルあたり1円金額をTTSとしています(送金資金を円普通預金口座から支払う場合)。これは、日本の他の大手銀行と同様です。例えば、TTMが1ドル=150円の日にはTTSは1ドル=151円となっています。この差が為替手数料なのです。

TTMが1ドル=150円の日に、円普通預金口座の中の資金を使ってアメリカの受取人に1,000ドル送りたい場合を考えてみましょう。TTMのレートのまま送金できれば150,000円の準備で済みます。しかし、三井住友銀行での海外送金時には為替手数料が上乗せされたTTSレートが適用されるので、実際には151,000円。この差額の1,000円が「隠れた為替手数料」なのです。

一見少額なコストに見えますが、送金金額が大きいほど為替コストも目立ってくるので要注意です。特に米ドル以外で送金する場合は、このTTMとTTSの差がより開いていくので、為替コストによる手数料増加も無視できません。例えば、ユーロの場合、TTMとTTSの差は店頭窓口や電話での取引では1ユーロあたり2.8円、SMBCダイレクトでの取引では1ユーロあたり1.4円となっています。

主な通貨の為替手数料は以下の通りです(いずれも片道で1通貨単位あたり)。

対象通貨インターネット・モバイル店頭・電話
米ドル0.5円1円
ユーロ0.7円1.4円
英ポンド2円4円
スイスフラン0.45円0.9円
オーストラリアドル1.25円2.5円
ニュージーランドドル1.27円2.55円

三井住友銀行の海外送金のその他の手数料

リフティングチャージ

海外送金を取り扱う銀行の中には「リフティングチャージ」という手数料を設けているところもあります。これは海外送金の際に、通貨の両替を伴わない場合に発生する手数料です。入金した通貨と同じ通貨で送金されてしまうと、銀行は先述した両替で発生する「隠れた為替手数料」で稼ぐことができないので、その分を他の手数料として徴収しようとするものです。例えば、日本円で送金し、海外の相手先が日本円のままで受け取る場合、リフティングチャージが発生することがあります。

三井住友銀行でも、同一通貨の送金時にはリフティングチャージが発生します(三井住友銀行の場合、日本円でのリフティングチャージについては「円為替取扱手数料」と呼称しています)。したがって、日本円で送金し、海外の相手先が日本円のままで受け取る場合、リフティングチャージが発生します。三井住友銀行のリフティングチャージは、0.05%(ミニマム2,500円)です。

送金先銀行側でリフティングチャージが発生することもあります。例えば、三井住友銀行の外貨預金口座に預けている米ドルをアメリカの銀行の相手先口座に米ドルで送金する場合、三井住友銀行側ではリフティングチャージがかかるだけではなく、受け取るアメリカの銀行でも両替手数料を得られないという同様の理由で米ドルでの受け取り金額に対しリフティングチャージを課されることがあります。

その他の手数料

為替手数料以外にかかる手数料はリフティングチャージだけではありません。中継銀行や送金相手先の銀行から手数料が請求され、その手数料分が減額されて相手の口座に送金が届くこともあります。

このような手数料について送金元銀行によっては「依頼人負担」(送金者負担)にすることが可能です。三井住友銀行の場合、この「依頼人負担」が可能です。しかし、その場合は関係銀行手数料として2,500円を送金者が支払う必要があります。しかも、関係銀行手数料を支払って「依頼人負担」を選択したとしても、コルレス先支払銀行より 4,000 円を超える手数料を請求された場合は、請求金額と関係銀行手数料として支払った2,500 円との差額分は改めて支払う必要があります。

三井住友銀行の海外送金にかかる時間

三井住友銀行で海外送金した場合、実際に受取人の手元に着金するまでの時間は実際に海外の相手先の銀行に入金されるまで分かりません。

三井住友銀行に限らず、SWIFTを利用した海外送金においては、国や地域だけではなくタイミングによっても送金に必要な日数が異なることがあります。実際に送金に何日かかるは、日本の祝日だけでなく、受取銀行や中継銀行がある国・地域の祝日などにも影響されます。送金は余裕をもって行いましょう。

なお、三井住友銀行のホームページには「各種規制の強化や国際情勢等を受けて、送金内容の確認を十分に行うため、店頭での仕向外国送金については翌営業日以降の取組となる可能性がございます」とも書かれています。このような場合、店頭受付日の為替レートではなく、送金取組日の為替レートが適用されるので、実際にいくら必要なのかは送金申込日にはわかりません。

万が一、送金取組時に口座残高が不足していた場合、送金が実行できません。送金依頼書の取組希望日から3営業日以内に資金不足を解消しなければ、当該送金はキャンセルされます。さらに、資金不足で海外送金がキャンセルとなる場合には銀行側はャンセルコストを請求する可能性もあるとのことで気をつけましょう。

三井住友銀行で海外送金する方法

個人が三井住友銀行で海外送金する方法は、店頭窓口とSMBCダイレクトの2つがあります。それぞれの手順を見ていきましょう。

店頭窓口で海外送金する方法

三井住友銀行では仕向外国送金受付店舗のみで海外送金が可能です。全店舗で受け付けているわけではないので気をつけましょう。東京都内でも取扱店舗はそんなに多くなく、豊島区や目黒区でさえも取扱店舗は現状1店舗ずつしかありません。大阪市内でも海外送金可能な店舗はたったの6店舗、名古屋市内ではなんと1店舗だけとなっています。

三井住友銀行の場合、かつて仕向外国送金受付店舗だったが、今は取扱を終了してしまったという店舗も一覧で公表していますが、高田馬場支店や下北沢支店などでも海外送金ができなくなってしまったようです。普段よく行く三井住友銀行の支店では海外送金できないということも多くありそうなので気をつけましょう。

店舗に備え付けられている外国送金依頼書に記入し、窓口に向かいましょう。

店舗に行く際には次のものを準備しておきましょう。

1.本人確認書類以下のいずれかの書類の原本が必要です。

  • 運転免許証(有効期限内のもの)

  • パスポート(有効期限内のもの、かつ住所の記載があるもの)

  • 個人番号カード(有効期限内のもの)

  • 在留カードまたは特別永住者証明書(有効期限内のもの)

  • 各種健康保険証(有効期限内のもの)

  • 住民票の写し(発行日より6ヵ月以内のもの)など

顔写真付きの本人確認書類を持っていない場合は、保険証と住民票など2点の本人確認書類が必要になります。個人番号(マイナンバー)の通知カードは、本人確認書類として使用できません。2020年2月4日以降に申請された日本のパスポートには所持人記入欄が存在しないため、現住所が記載されている本人確認書類が他に必要です。

2.出金口座の通帳と届出印

Web通帳を利用している場合は、口座番号がわかるものを持っていけば十分です。

3.個人番号(マイナンバー)が確認できる書類(個人の場合)

「内国税の適正な課税の確保を図るための国外送金等に係る調書の提出等に関する法律」に基づき外国送金の際には個人番号(マイナンバー)の届け出が必須で、海外送金申し込み時に以下のいずれかの書類が必要です。

  • 通知カード

  • 個人番号カード(有効期限内のもの)

  • 個人番号が記載された住民票の写し(発行日より6ヵ月以内のもの)

通知カードまたは住民票の写しで個人番号(マイナンバー)を銀行に届け出る場合は、顔写真付き本人確認書類1点または顔写真なし本人確認書類2点が必要になりますので注意しましょう。

通知カードは、住民票上の氏名・住所等と情報が一致している場合のみ有効です。情報が旧氏名、旧住所となっている場合、番号確認書類として使用できません。氏名を変更した場合、変更後の氏名が記載されている個人番号(マイナンバー)が確認できる書類を準備する必要があります。

4.取引の詳細を確認するための書類

送金資金の原資・送金目的・取引背景等、取引の詳細を確認できる書類を必要に応じて持っていきましょう。例えば以下のような書類です。

送金資金の原資:通帳、給与明細、契約書

送金目的:インボイス、請求書

受取人との関係:戸籍謄本、婚姻証明書、出生証明書(送金先が親族の場合)

SMBCダイレクトで海外送金する方法

SMBCダイレクトを利用すれば、パソコンやスマホから国際送金の依頼ができます。システムメンテナンスのため利用できない毎週日曜日21:00~翌月曜日7:00を除いてほぼ24時間利用可能です。

SMBCダイレクトで外国送金を利用するには、事前にインターネット・郵送・店頭でのサービス申込手続が必要です。ウェブでの送金までの流れは以下の通りです。

  1. サービス申し込み手続き(本人確認書類やマイナンバーカードをアップロード)

  2. 翌営業日中に銀行側が登録確認を完了し、サービス利用が可能に

  3. 送金先口座の事前登録(送金先口座の事前登録にはワンタイムパスワードが必要です)

  4. 銀行側が翌営業日中に送金先口座の事前登録を完了

  5. 事前登録先口座への外国送金の依頼が可能に

銀行側の都合により、翌営業日までに上記の手続が完了しない場合もあります。サービス申し込み手続きの場合、最大5営業日ほどかかる可能性もあります。

SMBCダイレクトでの外国送金の受付状況は外国送金メニューの「外国送金明細の確認」画面の「受付状態」欄で確認できます。わかりにくいですが、「受付状態」欄に何も記載がない場合、送金の申込受付は完了しています。 預金口座から送金資金が引き落とされ、後日、自分の住所に計算書が郵送されます。ただし、三井住友銀行側で送金の申込受付が完了していても、受取人口座に入金されているかどうかまでは分からないので、最終的な入金状況は受取人に確認する必要があります。

また、SMBCダイレクトで実行した過去24ヵ月分の外国送金については、パソコンで明細を確認できます。送金受取人口座は200件まで登録可能です。

送金申込みの際に必要になる情報は?

海外送金を申し込む際には、受取人の情報が必要になります。送金手続きをする前に、以下の項目を受取人に訪ねておきましょう。

1. お受取人・お受取人取引銀行の情報

  • 受取人氏名

  • 受取人電話番号

  • 受取人住所:国名、都市名、州名(米国などの場合)、省名(中国などの場合)など

  • 受取人取引銀行:銀行名、支店名、所在地(国名・都市名・州名・省名)、口座番号など

2,特定の国・地域で必要となるコード

受取人の取引銀行・支店等を特定するコード:SWIFT(BIC)、IBAN、ABA No. など(※)

※SWIFT BICとも呼ばれるSWIFTコードは世界共通の銀行の識別番号のことで個別の銀行(もしくは支店)ごとに付与されています。ヨーロッパや一部の中東の国々への送金する場合、受取口座の所在国・銀行・支店・口座番号を特定する国際標準コードであるIBANが必要です。

3.送金目的

具体的な送金目的を外国送金依頼書に英語で記載しなければなりません。

貿易の場合は「商品名、原産地、船積地域、最終目的地」が必要です。上記の他、先述の通り、必要に応じて送金資金の原資・送金目的・取引背景等、取引の詳細を確認できる書類を用意しておきましょう。

三井住友銀行で海外送金するメリットとデメリット

ここまで説明してきたように、三井住友銀行での国際送金には、メリットとデメリットがあります。それぞれ把握した上で、他の銀行・サービスとも比較して自分に最適な送金方法かどうかを見極めましょう。

メリット

  • 窓口・ネットともに手続き可能

  • SWIFTが利用可能な多くの国・地域に送金可能(ただしネットで送金可能な通貨には限定あり)

  • 比較的高額な送金ができる(窓口であれば限度額なし)

デメリット

  • 送金手数料が高い

  • 為替手数料が不透明である

  • 送金先口座に着金するまでの時間が送金時には分からない

  • ネットで送金するための申し込み手続きに時間がかかる

送金限度額と送金可能国・地域・通貨

三井住友銀行の窓口で海外送金を申し込む場合、特に送金限度額はありません。ただし、送金額が 3000万円相当額を超える場合、取引内容により「支払または支払の受領に関する報告書」の提出が必要となる場合があります。これは外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づくものです。

SMBCダイレクトを利用する場合の送金金額の限度は以下の通りです。

1日あたりの送金金額300万円
1ヵ月(月初1日~月末)あたりの送金金額500万円

特に送金回数の限度は設けられていないので、上の送金金額の限度であれば何度でも海外送金可能です。上記の上限金額を超過する場合は、外国送金取扱店舗での手続きが必要です。

円預金口座から、外貨建てで送金する場合は、受付時点のTTSレート(円貨から外貨に替えるレート)で計算した円貨相当額の合計金額がカウント対象になります。外貨預金口座から、外貨を送金する場合は、受付時点のTTBレート(外貨から円貨に替えるレート)で計算した円貨相当額の合計金額がカウント対象になります。

一部の国・地域への送金は、1ヵ月あたりの送金金額が100万円以内かつ年間あたりの送金金額が300万円以内の上限が別に設定されています。この対象国・地域については、三井住友銀行に尋ねても開示してくれないようです。

このように三井住友銀行では1回で比較的大きな金額の海外送金が可能です。Wiseなど金融機関以外が運営する新たな海外送金サービスでは、日本の資金決済法に準じて送金限度額は100万円となっていることが一般的ですが、銀行法に基づく金融機関である三井住友銀行ではそれより大きな金額の送金が可能なわけです。しかし、手数料や手続きの煩雑さを考えると、大きな金額であってもWiseなどの新たな送金サービスで複数回に分けて送金した方が簡単かつ安価で済むことになりそうです。

Wise公式アカウントへ

三井住友銀行では、SWIFTで送金が可能な国・地域であれば基本的にどこにでも送金することができます。ただし、外国為替および外国貿易法(外為法)などの規制に抵触する北朝鮮などには送付できないことがあります。

SMBCダイレクトでは取扱通貨に限定があり、米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン、オーストラリアドル、ニュージーランドドルと円建ての外国送金のみ取り扱っています。

三井住友銀行で海外送金を受け取る

三井住友銀行では、海外からの送金を受け取ることも可能です。三井住友銀行で海外送金を受け取る際に必要な手数料や情報は以下の通りです。

三井住友銀行で海外送金を受け取る際に必要な手数料

三井住友銀行で個人が海外送金を受け取る際に必要な手数料は以下の通りです。「被仕向送金」とは海外などから受け取る送金のことです。「円為替取扱手数料」や「外貨受払手数料」とはいわゆるリフティングチャージのことです。

円建送金を、円預金で受け取る場合

被仕向送金手数料:1件あたり1,500円 かつ

円為替取扱手数料:金額の0.05%(最低2,500円)


外貨建送金を、外貨預金で受け取る場合

被仕向送金手数料 1件あたり1,500円 かつ

外貨受払手数料:金額の0.05%(最低2,500円または25USD)

※円預金より別途手数料を引き落とすため、手数料引落依頼書などの提出が必要です。

外貨建送金を、円預金で受け取る場合

被仕向送金手数料 1件あたり1,500円

(原則、入金日の公示TTBレートにて換算した円貨額を入金するので先述の「隠れた為替コスト」が発生する)

まとめると、上記のどのパターンでも被仕向送金手数料が発生します。また、三井住友銀行内で両替が発生しない場合はリフティングチャージとして金額の0.05%(最低2,500円)を手数料として支払う必要があります。

例えば、個人が米国から4,000円の円建て送金を受け取る場合、被仕向送金手数料の1,500円に加えて、2,500円のリフティングチャージが発生します。たった4,000円の送金を受け取るのに、それと同じ金額の受取手数料(1,500円+2,500円=4,000円)を払わなければならないので、受け取れる金額は実質0円になってしまうのです。

三井住友銀行内で両替が発生する場合はこのリフティングチャージを支払う必要はありませんが、実勢レートに手数料が上乗せされたレートで両替されるので、両替時にも実質的に手数料を支払っています。例えば、米ドルであれば 1 米ドルあたり 1 円、ユーロであれば 1 ユーロあたり 1.4円上乗せされています。

三井住友銀行で海外送金を受け取る際に必要な情報

三井住友銀行でスムーズに海外送金を受け取るためには、必ず以下の情報を事前に送金人に伝えておきましょう。

1.英語での受取人取引銀行名(BANK NAME)

SUMITOMO MITSUI BANKING CORPORATION

2.スイフトコード(SWIFT CODE)/ビックコード(BIC CODE)

SMBCJPJT11ケタでの記入を求められた場合は「SMBCJPJTXXX」と記入します。

日本で外国送金を受け取る場合に必要なコードは、SWIFTコード(BICコード)のみです。海外の金融機関から日本国内へ送金する場合、AWB番号、Routing番号、ABA、IBAN、SORTなどは必要ありません。送金依頼銀行より上記のコードの入力を求められる場合は、送金依頼銀行へ日本へ送金時には上記コードが不要であると伝えましょう。

3.受取支店名(BRANCH NAME)・住所(BRANCH ADDRESS)

例:三井住友銀行東京営業部の場合

支店名:Tokyo Main Office

支店住所:1-1-2 MARUNOUCHI CHIYODA-KU TOKYO JAPAN 100-0005

4.受取人口座番号(BENEFICIARY'S ACCOUNT NO.)

●●● ― ●●●●●●●

(店番号3ケタ ― 口座番号7ケタ)

店番号については三井住友銀行公式サイトで調べることができます。

5.受取人名(BENEFICIARY NAME)

●●●●●

(受取口座名義をアルファベット表記で)

6. 受取人住所・電話番号

三井住友銀行のカスタマーサポート

三井住友銀行の海外送金でわからないことがあれば、三井住友銀行のカスタマーサポートに問い合わせることが可能です。

三井住友銀行ナビダイヤル

0570-043-195

受付時間は平日9:00~17:00です。

※12月31日~1月3日、5月3日~5日は除く

まとめ

ここまで、三井住友銀行の海外送金について、気になる手数料や送金手順、送金日数などを見てきました。三井住友銀行は海外送金手数料は決して安くありませんが、窓口であれば送金額や送金先に制限が少ないのは嬉しい点です。

しかし、為替レートにどれだけの為替手数料が上乗せされているのかが分かりにくいのは困ったところです。三井住友銀行の手数料が気になる人は、RevolutWiseなどの海外送金サービスを検討してみるのも良いでしょう。どちらも銀行に代わる新しい送金方法なので、手数料を大きく節約できるかもしれません。さらに銀行よりも短い送金日数での海外送金も可能かもしれません。WiseRevolutの違いについては、「WiseとRevolutを徹底比較!」という記事で詳しく解説しています。

Wise公式サイトへRevolut公式サイトへ

また、SMBC信託銀行プレスティアイオン銀行セブン銀行など、その他の銀行の海外送金に関する記事はガイド記事一覧からお探しいただけます。

三井住友銀行の国際送金に関するよくある質問

最後に三井住友銀行の海外送金についてよくある質問と答えをまとめました。

三井住友銀行の海外送金にかかる手数料はいくら?

三井住友銀行の海外送金手数料は窓口で7,500円、SMBCダイレクトの利用時は3,500円です。

また、送金先によっては中継銀行手数料などが送金額から引かれる場合があります。また、三井住友銀行が通貨の両替に適用する為替レートにも為替手数料が上乗せされています。

三井住友銀行の海外送金にかかる時間は?

三井住友銀行で海外送金した場合、受取人の手元に着金するまでの時間は実際に送金してみるまで分かりません。

三井住友銀行の海外送金方法は?

三井住友銀行では窓口あるいはSMBCダイレクトから送金の申し込みができます。全ての海外送金に使えるわけではありませんが、SMBCダイレクトの方が手数料が安くなるのでおすすめです。

日本から海外への送金に税金はかかる?

日本は海外に資産を移動させることに対して税金を課していないので、日本から海外に送金することで何らかの税金が発生することはありません。また、海外送金のための手数料に対しては「外国為替業務に係る役務の提供」として消費税は非課税となります。

出典

海外への送金・外貨建て送金 : 三井住友銀行

1通貨単位あたりの為替手数料(片道)一覧 : 三井住友銀行

【外国送金】海外から送金を受ける際、先方に伝える情報を知りたい | よくあるご質問 : 三井住友銀行

【外国送金】外国送金サービス(SMBCダイレクト)の送金上限額を知りたい | よくあるご質問 : 三井住友銀行

外国送金サービス(SMBCダイレクト) : 三井住友銀行

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