【2024版最新】ヨーロッパ旅行には現金?カード? お金はどうやって持って行く?
豊かな自然、歴史ある美しい街並み、そしてバラエティ豊かな食文化が楽しめるヨーロッパ。各地に見どころがたくさんあり、旅行先には困りません。実際にこの記事を読んでいる人の中にも、ヨーロッパ旅行を予定している人はいるのではないでしょうか。
旅行に行くとなると、準備することはいろいろあります。お金の用意もそのうちのひとつです。いくら両替していくべきかなど、気になることはいろいろあるでしょう。そこで今回の記事では、現地で使える支払い方法などヨーロッパ旅行で役立つお金の知識についていろいろとご紹介していきます。WiseやRevolutといったおすすめサービスも合わせてご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
ヨーロッパ旅行、ベストなお金の持って行き方は?
この記事で解説するのは下記の4つの方法です。
・現金
それぞれのメリットデメリット、及びおすすめのサービスもご紹介していきます。
デビットカード
デビットカードとは銀行口座と連動して使えるカードであり、支払いをすると即座にその口座からお金が引き落とされるカードです。支払い以外にもキャッシュカードの機能を備えていることが一般的であり、使い方は多岐にわたります。
中には、自分の口座に外貨を保有しそれをデビットカードの残高として使用できる金融機関もあります。口座に入っている外貨での決済であれば、通常両替手数料はかかりません。当該の外貨を持っていなくても、国際ブランドのカードなら海外での支払いに困ることはないでしょう。
おすすめデビットカード:Wise(ワイズ)
デビットカードはいろいろな金融機関で発行可能ですが、中でもWiseのデビットカードはヨーロッパ旅行に行く方におすすめです。160ヶ国以上で使用可能で、対応通貨は40種類以上にもなります。ヨーロッパの多くの国で導入されているユーロをはじめ、イギリスのポンド、ルーマニアのレウ(レイ)など、多くのヨーロッパの通貨の保有が可能です。口座に入っている通貨は支払いや現地ATMでの現金引き出しに使えて便利です。
デビットカードの発行にはまずアカウントの登録から始めます。Wiseの場合、アカウントの開設や維持にお金はかかりません。また、自分のアカウントに入っている通貨での決済であれば手数料は無料です。つまり、自分のアカウントに現地通貨が入っていればその国での決済する際に手数料無料で支払いができるということです。
おすすめデビットカード:Revolut(レボリュート)
Revolutのデビットカードもまた、ユーロの利用がしやすくなっています。保有可能な通貨はユーロを含む35種類以上、使える国や地域や150以上にもなります。アプリやウェブ上で利用上限を定めることができるので、使いすぎを防げて便利です。
利用にはまずアカウントの開設が必要ですが、その際プランを選ぶ必要があります。スタンダード、プレミアム、メタルと3つのプランがあり、それぞれ月額料金やサービスの内容が変わります。ちなみに、スタンダードプランであれば月額料金は無料です。
Revolutがおすすめな理由は、円から外貨への両替の際、平日の取引であれば手数料がかからない点です。プランによって適用される限度額は違いますが、賢く使えばお得に外貨取引ができます。
デビットカードのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・多額の現金を持ち歩く必要がない ・国際ブランドのカードなら使えるところが多い ・保有している外貨をそのまま使える ・現地での現金引き出しも可能 | ・銀行口座の開設が必要 ・マイナー通貨は対応していないことがある ・残高がなくなったら使えない |
トラベルプリペイドカード
プリペイドカードとは自分の口座に入っているお金や、カード自体に事前にチャージした金額の範囲内で支払いができるカードです。トラベルプリペイドカードはその中でも旅行用に特化したカードのことを言います。トラベルプリペイドカードの場合、海外旅行へ行く前に指定した銀行口座にお金を入れておき、その残高の範囲内で決済をします。
仕組みとしてはデビットカードに似ていますが、デビットカードの発行には新規口座開設が求められることが多いのに対し、トラベルプリペイドカードは自分がすでに持っている口座を指定して口座発行するのが一般的です。使えるのは口座に入っている分のみで、使いすぎを防げて安心ですね。
おすすめトラベルプリペイドカード:キャッシュパスポートプラチナ
Mastercardが提供している「キャッシュパスポートプラチナ」はユーロを含む9つの外貨保有ができます。保有している通貨での支払いなら為替手数料がかからないので、お得に買い物が楽しめるでしょう。Mastercardに対応しているお店であればどこでも支払いが可能、またATMで現地通貨を引き出すこともできます。
カードの発行時には同時にスペアカードも発行されます。そのため、メインカードが紛失したり盗難されたりしてもスペアカードで支払いが可能。加えて24時間365日無料で使えるサポートサービスもあるので、旅先で万が一のことがあってもすぐに頼れるところがあります。
トラベルプリペイドカードのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・多額の現金を持ち歩く必要がない ・使いすぎを防げる ・現地での現金引き出しも可能 ・入会金や年会費がかからないことが多い ・1枚のカードに複数の通貨をチャージできる | ・ATM手数料がかかることがある ・マイナー通貨は対応していないことがある ・残高がなくなったら使えない |
現金
現金での支払いももちろんできます。国によっては少し都市部を離れた場所ではカードに対応していないお店があることも考えられますので、少なからず現金は持っておいた方がいいでしょう。また、カードを主に使う場合でも、紛失や盗難などトラブルに遭わないとは限りません。そのため、カード以外の選択肢もあった方が無難です。
ヨーロッパ旅行で現金は必要?
ヨーロッパではキャッシュレス化が進んでいるとはいえ、まだまだ現金での支払いも一般的です。事実、2022年の調査では飲食店や小売店での支払いのうち約6割が現金で決済されています。また、国によってキャッシュレス化の速度に違いがあるので中には都市部でもカード決済が使えないお店がある場合もあります。そのため、現金もいくらか持っておかないと支払いに困る場面に遭遇するかもしれません。
ヨーロッパでユーロを手に入れるには?
国際空港であれば大抵両替所がありますので、そこでユーロを入手できます。また、観光客が多く訪れるような大きな街なら街中にも両替所はあります。ただし、周りに両替所がないところだと両替手数料や事務手数料などが割高になる傾向にあるので、緊急時でない限りはなるべく現地での両替は避けた方が無難でしょう。
日本でユーロを手に入れるには?
みずほ銀行の一部の支店には外貨両替が可能なATMが設置してあります。すべての支店で両替できるわけではないので、事前に調べてから行くことをおすすめします。また、三菱UFJフィナンシャルグループの外貨両替専門店「ワールドカレンシーショップ」でも外貨両替が可能です。
加えて、街中のチケットショップや空港にも外貨両替所はあります。それぞれ両替手数料や事務手数料が違うので、比較してお得に両替できるところを確認しておきましょう。
また、為替相場は日々変化します。もし出発までに時間に余裕があるなら、より有利なレートで取引できるタイミングを見計らって両替することをおすすめします。
ユーロの両替に一番最適な場所
国内、国外ともに外貨両替ができる場所はあちこちにありますが、為替レートや事務手数料はそれぞれ異なります。その中から最もお得に両替できる場所を探しておくのが得策でしょう。
一般に、空港での両替は手数料などが高くなりがちです。緊急時以外はなるべく使わない方が賢明です。
現金のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・現金のみの場面でも安心 ・両替金額=予算なので使えるお金が明確 ・両替できる場所が多い | ・多額の現金を持ち歩く場合には安全面で不安がある ・両替手数料がかかる ・両替に時間がかかることがある |
トラベルクレジットカード
クレジットカードの中でも、海外旅行の際にいろいろと特典がもらえるカードのことをトラベルクレジットカードと言います。そのカードを使って航空券やツアーの予約をするとポイントの還元率が高くなったり、空港ラウンジが使えたり、さまざまな形で特典が付与されます。トラベルクレジットカードとはいえ、機能は一般的なクレジットカードと変わらないため、国内外の支払いにもちろん使用可能です。
例えば全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)のクレジットカードの場合、当該の航空会社のフライトを利用することでマイルが貯まります。貯まったマイルは航空券の購入に充てたり、Tポイントなどの提携ポイントと交換したりできます。日々の買い物でもマイルは貯められるので、旅行時以外も使いやすいカードです。
海外旅行時に便利なトラベルクレジットカードですが、クレジットカードを海外で利用するときには手数料がかかるのが一般的です。例えば前述のJALのクレジットカードの場合、VisaもしくはMastercardのクレジットカードを海外で利用すると2%の事務手数料が発生します。また、為替レートは各カード会社が独自に設定しています。通常、こういった独自レートには両替手数料が加えられており、実際の為替レートより高くなりがちです。
一方で、先に説明したWiseのデビットカードなら海外決済時のレートは実際の為替レートが適用されます。両替手数料も他と比べると低めに設定されているので、海外旅行時にもお得に使えて便利です。
トラベルクレジットカードのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・旅行用の特典が多い ・ポイントが貯まる ・国際ブランドなら使える場所が多い | ・使いすぎてしまうことがある ・両替手数料が発生する ・海外事務手数料がかかる |
日本からヨーロッパへ行くときに必要なもの
日本人の場合、観光目的でありかつ90日以下の滞在であればヨーロッパ各国への渡航にビザは不要です。ただし、この場合の「ヨーロッパ各国」とはシェンゲン協定加盟国を指します。シェンゲン協定とは1985年に始まった制度で、ヨーロッパ各国間の往来をより簡便にするために定められた制度です。ヨーロッパのほとんどの国が加盟していますが、中には協定の一部のみに参加しているなど国によって差異があることがあります。そのため、渡航予定の国それぞれの状況を確認する必要があります。なお、イギリスはシェンゲン協定加盟国ではありませんが、観光目的の6ヶ月以内の滞在であれば日本人はビザは不要です。
上記は2024年2月時点での取り決めであり、2025年には事前渡航認証制度ETIASが導入される予定となっています。この制度が始まったら、ヨーロッパへ渡る際には事前に申請を行いETIASを取得する必要があります。
お金にまつわるヨーロッパ旅行の注意事項
ヨーロッパはスリが多いことで有名です。2023年にイギリスの旅行保険比較サイトが発表したレポートによると、スリの被害報告数がヨーロッパの中で最も多いのはイタリア、次いでフランス、オランダとなっています。
特に被害が多いのは旅行客の多い観光スポットです。例えばイタリアならコロッセオやパルテノン神殿、フランスならエッフェル塔周辺など、こういった人気スポットに行くときには十分すぎるほどの注意が必要です。
ヨーロッパ旅行の1週間の費用は?いくら持って行く?
ヨーロッパは各国で物価が異なります。そのため、ヨーロッパ旅行にかかる費用はどこの国に行くのかによって大きく変わるでしょう。ちなみに、2023年のデータによるとヨーロッパで最も物価の高い国はスイスです。また、ノルウェーやアイスランドといった北欧は物価が高い傾向にあります。それに対し、ハンガリーやポーランドなどの東欧は他のヨーロッパ諸国と比べると物価は低めです。参考までに、スイスとポーランドのそれぞれの平均的な食費と交通費を記していきます。
・食費(スイス)
比較的安価なレストランで1食あたり約4,275円、高級とまではいかない中流程度のレストランでも、2人で食事をしようと思ったら約2万円はかかります。ちなみに、マクドナルドのセットメニューでも約2,565円が平均的な金額です。コーヒー一杯で約820円、300mlほどの水を買うにも約650円かかります。
・食費(ポーランド)
カジュアルなレストランであれば、1食あたり約1,300円で済みます。もう少し上等なレストランでも2人分の食事で約6,000円ですので、スイスと比較するとかなり安価です。
・交通費(スイス)
タクシーの初乗りは1,100円程度が平均です。そのあとは1kmごとに約660円ずつ加算されていきます。バスや電車といった公共交通機関の片道切符は600円程度かかります。
・交通費(ポーランド)
ポーランドの場合、バスなどの片道切符は155円程度です。タクシーの初乗りは約300円、1kmごとに約110円ほど加算されていきます。
このように、同じヨーロッパの国であっても物価は国によって大きく異なります。そのため、ヨーロッパ旅行の予算を考えるときにはまずどこの国に行くのか、またどのくらい滞在するのかを決める必要があるでしょう。
参考サイト:
Europe: Cost of Living Index by Country 2023
日本からヨーロッパへの航空券代
ヨーロッパへの航空券は旅行をする時期と航空券を買うタイミング、そして渡航先によって大きく変わります。例えば格安航空券検索サイトのスカイスキャナーで東京発ロンドン行きの航空券を調べてみると、時期によって9万円~14万円と幅があります。パリ行きの便を調べてみると、安いときで8万円台、高いときは約13万円です。ヨーロッパ旅行をお得に楽しみたいなら、安く買える航空券を探してヨーロッパへ渡航し、そこから各国へ周遊するのがおすすめです。
まとめ
今回の記事では、ヨーロッパへ行く際に役立つ決済方法について、4つの方法を詳しく説明してきました。ヨーロッパの多くの国ではカード利用ができますが、中には現金しか使えない場所もあると考えられるので、現金もいくらか用意していきましょう。
ただし、ヨーロッパはスリが多いことでよく知られていますので、大金を持ち歩くのはリスクが高いと言わざるを得ません。心配な場合は、WiseやRevolutのデビットカードのように現地で現金が下ろせるカードを持って行き、必要なときに必要な分のみ引き出すようにしてみてはいかがでしょうか。
ソース
FAQ:ヨーロッパ旅行のお金はどうやって持って行く?
現地にも日本円からの両替できる場所はありますので、両替は必須ではありません。ただし、観光地での両替は手数料が割高になることが多いことは留意しておきましょう。
海外のATMに対応しているクレジットカードやデビットカードを持っていれば、現地でも現金引き出しは可能です。例えばWiseのデビットカードなら、自分のアカウントに保有している通貨なら両替手数料がかからず現金の引き出しができます。出金する金額によって出金手数料がかかることがありますが、多くの場合、通常の外貨両替よりは安く外貨を入手できます。
デビットカードは自分が事前に入金した分だけ使える仕組みなので、使いすぎを防げて便利です。WiseやRevolutのデビットカードならアカウントにユーロを入れておくことで、ヨーロッパ滞在中の決済には両替手数料がかからず利用できお得です。
国によってキャッシュレス化のスピードには差がありますが、ほとんどの国で現金はまだまだ使えます。郊外の小売店などでは現金しか受け付けていない場合もありますので、現金は持って行った方が無難です。