【2024版最新】フランス旅行には現金?カード? お金はどうやって持って行く?
モンサンミッシェル、ヴェルサイユ宮殿、シャルトル大聖堂、と国内に多数の世界遺産があり世界中から多くの旅行客が訪れるフランス。食やワインも有名で、フランス料理は世界三大料理のひとつに数えられます。夏休みなどの長期休みに、フランス旅行を考えている人もいるのではないでしょうか。
いざフランスへ行くとなると、気になるのは現地のお金事情ですよね。現金を持って行くべきか、カードを持って行くべきかなど、旅慣れていないと何かと気になることはあるでしょう。そこでこの記事では、フランス旅行で役立つお金のさまざまな知識を詳しくお伝えしていきます。現地で使える支払い方法と合わせて、WiseやRevolutといったおすすめサービスもご紹介していくので、ぜひ参考にしてみてください。
フランス旅行、ベストなお金の持って行き方は?
この記事で解説するのは下記の4つの方法です。
・現金
それぞれのメリットデメリット、及びおすすめのサービスもご紹介していきます。
デビットカード
デビットカードは銀行口座と連動したカードであり、支払いをすると同時に口座から残高が引き落とされます。通常、キャッシュカードの機能も備えており、使い方は支払いのみに留まりません。
一部の金融機関では、口座に外貨を保有しておきそれをデビットカードの残高として利用できるところもあります。海外でその外貨を使って支払いする場合は両替手数料はかからないのが一般的です。外貨を保有していなくても、国際ブランドのカードであれば海外での支払いはできますが、その際は両替手数料及び事務手数料が発生することがあります。
おすすめデビットカード:Wise(ワイズ)
デビットカードはさまざまな金融機関で入手可能ですが、特にWiseのデビットカードはフランス旅行者に最適です。160ヶ国以上で利用可能、40種類以上の通貨に対応しておりその中にはユーロも含まれます。フランス国内での決済に使えるほか、対応しているATMで現金引き出しもできます。さらに、ユーロの場合は現地の銀行口座情報の取得も可能です。
Wiseのデビットカードを取得するにはまずアカウント登録が必要です。アカウントの開設及び維持には料金はかかりません。また、自分のアカウントに保有している通貨での支払いであれば手数料は不要です。
おすすめデビットカード:Revolut(レボリュート)
Revolutのデビットカードもユーロの利用がしやすいカードです。Revolutではユーロを含む35種類以上の通貨の保有ができ、150以上の国や地域で利用ができます。利用するにはまずアカウントの開設をします。その際、スタンダード、プレミアム、メタルの3つのプランの中から、自分が必要なサービスに応じてプランを選んで始めます。プレミアム、メタルは月額料金が発生しますが、スタンダードは無料です。
Revolutは円から外貨へ両替する際に平日の取引であれば手数料がかかりません。プランによって手数料無料の取引限度額は異なりますが、タイミングを見て取引を行えばお得に外貨両替ができます。ただし、この場合の「平日」はニューヨーク時間での「平日」を指すので時差を考慮して取引を行う必要があります。
デビットカードのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・多額の現金を持ち歩く必要がない ・国際ブランドのカードなら使えるところが多い ・保有している外貨をそのまま使える ・現地での現金引き出しも可能 | ・銀行口座の開設が必要 ・マイナー通貨は対応していないことがある ・残高がなくなったら使えない |
トラベルプリペイドカード
プリペイドカードの中でも旅行向けに特化したカードのことをトラベルプリペイドカードと言います。海外旅行に出る前にお金をカードにチャージもしくは口座に入れておき、旅行先ではその金額内のみで支払いを行います。
プリペイドカードは自分があらかじめ用意した分のみ支払いに利用できます。システムはデビットカードに似ていますが、デビットカードの発行には新たに銀行口座開設が必要なことが多いのに対し、トラベルプリペイドカードは既存の口座を指定して発行できることがほとんどです。海外旅行用の口座を自分で準備しておき、旅行前に必要な分だけ入れておけば使いすぎを防げて便利ですね。
おすすめトラベルプリペイドカード:キャッシュパスポートプラチナ
Mastercardブランドの「キャッシュパスポートプラチナ」はユーロを含む9つの外貨保有ができるプリペイドカードです。カードに入っている通貨であれば支払いの際に為替手数料がかからないので、ユーロを持っておけばフランス旅行の際にお得に使えます。Mastercard対応の加盟店で支払いに使えるほか、ATMでユーロの引き出しもできます。
カードの発行時にはメインカードと一緒にスペアカードも発行されます。万が一メインカードを失くしてしまった場合も、スペアカードを使って支払いが可能です。また、24時間365日無料で使えるサポートサービスもあるので安心です。
トラベルプリペイドカードのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・多額の現金を持ち歩く必要がない ・使いすぎを防げる ・現地での現金引き出しも可能 ・入会金や年会費がかからないことが多い ・1枚のカードに複数の通貨をチャージできる | ・ATM手数料がかかることがある ・マイナー通貨は対応していないことがある ・残高がなくなったら使えない |
現金
現金を持って行くことももちろんできます。少し都市部を離れたエリアではカードに対応していないお店があることもあるので、少額でも現金は持っておいた方がいいでしょう。また、カードをメインに使う場合でも、紛失や盗難がないとは限りません。そのため、カード以外の選択肢も持っておく方が賢明です。
フランス旅行で現金は必要?
フランスではキャッシュレス化が徐々に進んではいるものの、いまだ現金での支払いも一般的です。2022年の調査によれば、同年に国内で行われた決済のうち約37%が現金によるものだったのだとか。一方でカードによる支払いも日常的に行われており、特にVisaとMastercardのデビットカードが決済手段としてよく使われています。多くの場所で現金とカードのどちらでも支払いができると考えられます。ただし、郊外のお店や小さなショップだとカード払いに対応していないこともあるかもしれません。心配な場合は、現地で現金引き出しが可能なカードを持って行き、必要に応じて引き出すことをおすすめします。
フランスでユーロを手に入れるには?
パリのシャルルドゴール空港には外貨両替所があります。また、観光客の多いエリアにも両替所もあるので現地での両替は比較的簡単にできるでしょう。ただし、両替所での両替は為替レートが割高だったり、事務手数料が取られるのが一般的です。
日本でユーロを手に入れるには?
日本の大手銀行であれば大抵は外貨両替に対応しています。ただし、すべての支店で外貨両替に対応しているわけではないので、事前に確認することをおすすめします。また、街中のチケットショップや空港でも外貨両替は可能です。それぞれ両替手数料や事務手数料が変わってくるので、比較してお得に両替できるところを探してみましょう。
ユーロの両替に一番最適な場所
日本でもフランスでも、ユーロの両替ができるところはたくさんあり、それぞれ為替レートや事務手数料が異なります。そのため、どこが一番と言い切るのはなかなか難しいです。その中から、自分が気軽にアクセスできる範囲内で一番お得に両替できる場所を探しておくのが得策かもしれません。
現金のメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・現金のみの場面でも安心 ・両替金額=予算なので使えるお金が明確 ・両替できる場所が多い | ・多額の現金を持ち歩く場合には安全面で不安がある ・両替手数料がかかる ・両替に時間がかかることがある |
トラベルクレジットカード
トラベルクレジットカードとはクレジットカードの中でも旅行時にさまざまな特典がもらえるカードのことを指します。例えば航空券やホテルの予約時にトラベルクレジットカードを使うとポイント還元率が高くなったり、空港ラウンジが無料で利用できたり、さまざまな特典があります。旅行での利用に特化したカードではありますが、機能は一般的なクレジットカードと変わりません。そのため、海外旅行時だけでなく国内での決済にも使えます。
代表的な例は全日本空輸(ANA)、日本航空(JAL)のクレジットカードです。これらのカードは日常的な支払いでマイルが貯まるほか、当該の航空会社もフライトに搭乗するとさらにマイルが貯まります。貯まったマイルは航空券の購入に利用できたり、提携ポイントに交換できたり、さまざまな使い道があります。
海外旅行時に何かとお得なトラベルクレジットカードですが、クレジットカードの海外利用には手数料がかかります。例えばJALのクレジットカードの場合、海外利用時には2%の事務手数料が発生します。また、為替レートもカード会社が独自に設定しているレートが適用され、実際のレートより高くなることが多いです。
一方、先述のWiseのデビットカードであれば旅行先の国の通貨がアカウントに入っていれば手数料なしで決済ができます。自身のアカウントに当該の通貨が入っていない場合も、為替レートは手数料などの入っていない実際のレートが適用されるため、お得に取引ができます。
トラベルクレジットカードのメリットとデメリット
メリット | デメリット |
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・旅行用の特典が多い ・ポイントが貯まる ・国際ブランドなら使える場所が多い | ・使いすぎてしまうことがある ・両替手数料が発生する ・海外事務手数料がかかる |
日本からフランスへ行くときに必要なもの
フランスはシェンゲン協定加盟国のため、日本人旅行者は観光目的の90日以内の滞在であれば観光ビザは不要です。シェンゲン協定とは1985年に始まった制度で、ヨーロッパ各国間の行き来をより簡便にするために導入されたものです。シェンゲン協定加盟国間を周遊する場合、最初の国では入国審査が行われますがそれ以降は基本的に入国審査はありません。
なお、上記は2024年2月時点での取り決めであり、2025年には事前渡航認証制度ETIASが導入される予定です。この制度が始まったら、フランスを含むEU諸国に渡航する際には事前に申請を行いETIASを取得する必要があります。
お金にまつわるフランス旅行の注意事項
ヨーロッパはスリが多いことで有名ですが、フランスも例外ではありません。2023年にイギリスの旅行保険比較サイトが発表したレポートによると、フランスはスリの被害報告数がヨーロッパの中でイタリアに次いで2番目に多くなっています。
特に被害が多いのは旅行客の多い観光スポットです。エッフェル塔やモンサンミッシェル、ルーブル美術館など、こういった人気スポットに行くときには十分に注意しましょう。また、電車など公共交通機関に乗っているときも注意が必要です。中にはスーツケースごとまるまる荷物を盗まれた、などという被害例もあります。
フランス旅行の1週間の費用は?いくら持って行く?
フランスはヨーロッパの中では比較的物価の高い国に数えられます。2023年の消費者物価指数調査ではヨーロッパの43の国のうち10位にランクインしています。思わぬ散財を避けるためには、事前に予算を見積もって計画的にお金を使うことが重要です。ここでは、1週間のフランス旅行で必要な経費について下記のページを参考にまとめていきます。
参考サイト:
・食費
カジュアルなレストランで食事をする場合、1食あたり2,400円ほどかかります。中流程度のレストランで3品コース料理を頼んだら1人あたり大体5,000円ほどです。そのため、1日の食費はおおよそ1万円ほど、1週間なら約7万円を見積もっておくべきでしょう。もちろん、ファストフードなどを組み合わせればもっと安く済むこともあります。
・交通費
もし、頻繁に地下鉄やトラムなどに乗る場合にはフリーパスチケットの購入がおすすめです。1日券、2日券、3日券、5日券のうちから選ぶことができ、期間内であれば地下鉄、メトロ、長距離路線、ケーブルカーなど多くの公共交通機関が乗り放題になります。ちなみに、パリ郊外のエリアも含む5日券の場合は約12,000円です。1週間の旅行の場合は、このチケットにプラスαと考えて15,000円程度が目安になるでしょう。
・観光、アクティビティ代
フランスは見どころがたくさんあり、無料で楽しめるところと、有料のところとさまざまあります。例えばエッフェル塔を外から眺める分にはお金はかかりませんが、エッフェル塔の内部に入る場合にはチケットが必要です。2階までエレベーターで上がれるチケットは約3,000円、最上階までのチケットは約4,800円です。
ルーブル美術館の入場料は約3,600円ですので、こういった観光スポットへ行く場合には3,000~5,000円はかかると想定しておいた方がいいでしょう。1日1カ所行くとしても、1週間で2万円~35,000円かかる計算です。
以上を踏まえると、1週間のフランス旅行には最低でも現地で10万円は必要でしょう。これに加え航空券代やホテル代などもかかってくるので、トータルの予算は30万円以上になるのではないでしょうか。
日本からフランスへの航空券代
航空券は旅行をする時期と航空券を買うタイミングによって値段が大きく変わります。例えば格安航空券検索サイトのスカイスキャナーで東京発パリ行きの航空券を調べてみると、一番安い4月で8万円台、一番高い8月で約13万円と幅があります。基本的には早いタイミングで購入する方が安い航空券を見つけやすいので、フランス旅行を決めたら早めにフライトをチェックすることをおすすめします。
まとめ
今回の記事では、フランス旅行で役立つ決済方法について、4つの方法を詳しく解説してきました。フランスでは多くの場所でカード利用ができるほか、現金での支払いもまだまだ一般的です。中には現金しか使えない場所もあるかもしれないので、現金も多少は用意していきましょう。
ただし、フランスはスリが多いことでよく知られています。現金を多く持ち歩くのはリスクが高いと言わざるを得ません。心配な場合は、WiseやRevolutのデビットカードのように現地ATMで現金が下ろせるカードを持って行き、必要に応じて引き出すようにするのをおすすめします。
ソース
Country survey France: cash displacement remains a work in progress
Digital payments landscape in France - statistics & facts | Statista
Currency withdrawal and exchange with Global Exchange at Paris-CDG and Orly - Paris Aéroport
FAQ:香港旅行のお金はどうやって持って行く?
空港や街中の両替所など、フランス国内にも日本円からの両替できる場所はありますので、絶対にしていかなければならないわけではありません。ただし、観光地での両替は手数料が割高になりがちです。また、都市部であればカードが使えるところも多いので、そもそも現金があまり必要ないこともあります。
海外ATM対応のクレジットカードやデビットカードがあれば、現地でも現金引き出しはできます。例えばWiseのデビットカードなら、自分のアカウントにユーロが入っているなら両替手数料がかからず現金の引き出しができます。出金する金額が増えると出金手数料がかかることがありますが、通常の外貨両替よりは安くユーロを入手できます。
デビットカードの場合、使えるのは自分が事前に入金した分のみです。そのため、使いすぎを防げるほか、万が一盗難や紛失にあってもその金額の範囲内の損失で済むので海外旅行時におすすめです。Wise、もしくはRevolutのデビットカードならアカウントにユーロを入れておくことで、フランス滞在中の決済には両替手数料がかからず利用できます。
フランスではキャッシュレス化が進んでいるものの、現金での支払いもまだまだ可能です。郊外の小売店などでは現金しか受け付けていない場合もありますので、現金は持って行った方が無難です。