【法人向け】住信SBIネット銀行の海外送金を徹底解説!

山口 友紀恵
石井 美南海
Last updated
2024年11月20日

手続きに必要な手数料、送金完了にかかる日数、手続き方法など住信SBI銀行の海外送金に関わるさまざまな側面を網羅していきます。他の銀行やオンラインで海外送金ができるWiseなどのサービスと比較も併せて紹介しているので、海外送金を考えている人はぜひ参考にしてみてください。

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住信SBIネット銀行の海外送金を比較

まずは住信SBIネット銀行の法人向け海外送金サービスと他の日本の銀行、そしてオンライン送金サービスと比較していきます。下記の表は100万円をアメリカにいる受取人に送ると仮定して、その際にかかる手数料と送金日数をまとめたものです。なるべく同じ条件で比較をするため、すべてオンラインで手続きしたときに発生する手数料、日数を記載しています。銀行の場合、窓口などでの手続きとは手数料が異なる場合があるので注意が必要です。

銀行・サービス送金手数料

為替手数料


中継銀行手数料 (送金人負担の場合)合計手数料ホームページ記載の送金日数
住信SBIネット銀行2,500円0.06円/1ドル2,500円5,390円(※1)1~3日程度
楽天銀行1,000円会員ページで確認可能1,000円2,000円+為替手数料1~5営業日程度
三菱UFJ銀行3,500円(※2)取扱店にて確認可能記載なし3,500円+為替手数料数日またはそれ以上
Wise6,227円(※3)なし記載なし6,227円翌営業日

2024年10月28日現在の情報を基に計算(1)1円=0.0065ドル(100万円=6,500ドル)、為替手数料を390円として計算(2)現地同行宛の場合は3,000円(3)入金方法により異なる

住信SBIネット銀行では、上記の手数料に加え、初期導入手数料5万円がかかります。また、三菱UFJ銀行の場合は月額料金1,760円を継続的に支払う必要があります。それに対し、楽天銀行とWiseの場合は初期導入手数料及び月額料金は不要です。

送金にかかる手数料についてはプロバイダーによって異なります。楽天銀行、三菱UFJ銀行については為替手数料がホームページ上では公開されていないため実際に利用する際に確認する必要があります。一般的には、1ドルにつき〇円と定められていることが多く取引額が大きくなるほど為替手数料も上がります。為替手数料は為替レートに組み込まれていることが多く、一見するといくらかかっているのかわかりづらいことも珍しくありません。

それに対し、Wiseの場合は為替レートにミッドマーケットレート(実際の為替レート)を採用しています。為替手数料がかからずに常に実際のレートで取引できるため、気付かぬうちに損をすることがありません。送金手数料については入金方法によって変わり、表の数字は銀行振込の場合の手数料です。銀行振込のほかにはカードを使った送金、自身のアカウントの残高からの送金があります。

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住信SBIネット銀行の海外送金手数料

上記の表にあるように、海外送金をするときには種々の手数料がかかります。特に送金手数料、為替手数料はほとんどのプロバイダーで発生するため、この2つが安いプロバイダーを選ぶことで海外送金にかかる費用を削減することができます。

住信SBIネット銀行の場合、海外送金手数料は一律2,500円です。他の銀行では窓口申し込みや電話申し込みなど、手続きの方法によって手数料が異なることがありますが、住信SBIネット銀行はネット専業銀行のためオンライン手続きのみになっています。

住信SBIネット銀行の為替レート

住信SBIネット銀行では為替手数料がホームページに明記されています。他の銀行では開示されていなかったり、為替レートの中に含まれていてわかりづらかったりということが少なくありません。それに対し住信SBIネット銀行では通貨ごとに為替コストがホームページ上で開示されているため、為替レートが事前に把握できます。各通貨の為替コストは下記の通りです。

通貨為替コスト
アメリカドル0.06円/1ドル
ユーロ0.14円/1ユーロ
イギリスポンド0.24円/1ポンド
オーストラリアドル0.24円/1オーストラリアドル
ニュージーランドドル0.24円/1ニュージーランドドル
カナダドル0.24円/1カナダドル
スイスフラン0.24円/1スイスフラン
香港ドル0.05円/1香港ドル
南アフリカランド0.19円/1南アフリカランド

2024年10月29日現在の情報を基に計算

上記は通常時の為替コストです。不定期でキャンペーンが開催されることがあり、その際にはこの価格よりも安くなることがあります。

為替手数料は数字だけ見ると微々たるものですが、「1ドル=〇円」と1通貨につき決められているため取引額が増えればその分コストが増えていきます。経費削減を目指すなら、なるべく安いプロバイダーを選ぶことが重要です。例えば為替コストが1ドル0.06円、0.1円、0.5円、1円とほんの少し違うだけでも下記のように手数料に大きな違いが出ます。

・1円=0.0065ドルの時に100万円(=6500ドル)を海外送金した場合に発生する為替手数料

為替コスト為替手数料
0.06円390円
0.1円650円
0.5円3,250円
1円6,500円

住信SBIネット銀行の海外送金にかかるその他手数料

海外送金時には送金手数料と為替手数料のほかに取引の内容によって手数料が発生することがあります。例えば、日本円を両替せずにそのまま日本円で送りたい場合には円貨送金時手数料2,500円がかかります。また、受取人の銀行に届くまでに他の銀行を介した場合にかかる手数料を賄うための中継銀行手数料も2,500円です。ちなみに送金実行後に関係銀行から諸費用の請求があった場合には追加で支払いが発生することもあります。

住信SBIネット銀行で海外送金を受け取るのにかかる手数料 

住信SBIネット銀行では海外送金の受け取りもできます。取引通貨、取引金額によって受取手数料が異なります。詳しくは下記の表をご参照ください。

受け取る通貨1回あたりの入金額が5万通貨未満1回あたりの入金額が5万通貨以上
アメリカドル25ドル無料
ユーロ25ユーロ
イギリスポンド25ポンド
オーストラリアドル25オーストラリアドル
ニュージーランドドル25ニュージーランドドル
カナダドル25カナダドル
スイスフラン25スイスフラン

2024年10月29日現在の情報を基に計算

受け取る通貨1回あたりの入金額が50万通貨未満1回あたりの入金額が50万通貨以上
香港ドル250香港ドル無料
南アフリカランド250南アフリカランド

2024年10月29日現在の情報を基に計算

なお、ここにない通貨で送られた海外送金に関しては日本円で受け取ることになります。その際の手数料は一律で2,500円かかります。

住信SBIネット銀行のSWIFTコード

SWIFTコードとは世界各国にある銀行をそれぞれ特定するために定められているコードのことで、BICコードとも呼ばれます。住信SBIネット銀行のSWIFTコードは「NTSSJPJT」です。

住信SBIネット銀行の海外送金にかかる時間

海外送金にかかる時間は送金先の国や取引額など、さまざまな要因によって左右されます。そのため多くの金融機関ではホームページ上でははっきりと明記しておらず、下記のように「〇〇日程度」と書いてあるところが少なくありません。

住信SBIネット銀行:1~3日程度

楽天銀行:1~5営業日程度

三菱UFJ銀行:数日またはそれ以上

Wise:半数以上が20秒以内に完了

一方、オンラインプロバイダーのWiseでは半数以上の海外送金が20秒以内に完了しているという実績があります。(2024年10月29日現在)

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住信SBIネット銀行で海外送金をする方法

住信SBIネット銀行はネット専業銀行のため、申し込みから実際の送金手続きまですべてオンラインで行います。法人口座を開きオンラインアカウントを入手したら、下記のステップに従って手続きを進めていきます。

  1. 自分のアカウントにログイン、外貨送金サービス申し込みボタンをクリックする

  2. 必要資料を提出する

  3. 審査を受ける

  4. 審査に通ったら、利用開始前手続きを済ませる

  5. 自分のアカウント上で送金依頼を行う

審査に必要な書類は外貨送金サービスを利用する目的によって異なります。詳しくは下記のページでご確認ください。

法人のお客さま 外貨送金サービス(外貨を送る)

住信SBIネット銀行で海外送金をする際に必要な情報

オンラインで海外送金の申し込みをするときには、下記の情報が求められます。

・受取人名

・受取人国名

・本店所在国

・受取人住所

・受取人電話番号

・受取人口座番号

・IBAN

・受取銀行名

・受取銀行支店名

・受取銀行住所

・SWIFT(BIC)コード

住信SBIネット銀行で法人口座を作る方法

住信SBIネット銀行の外貨送金は法人口座を持っている人向けのサービスです。法人口座を持っていない人は、まず口座を開くところから始めましょう。法人口座開設はオンラインもしくはアプリから申し込みを行います。

必要な書類は法人代表者の運転免許証のみ、スマホのカメラ機能を使って本人確認が可能です。最短翌営業日には審査結果が出るため、その後初期設定を行えば口座利用が開始できます。

住信SBIネット銀行で海外送金をするメリットとデメリット 

住信SBIネット銀行の海外送金にはメリットだけでなくデメリットもあります。利用を開始する前に、それぞれ確認しておきましょう。

メリットデメリット

✅為替手数料が他の銀行と比べて安い

✅オンラインですべて手続き可能

✅外貨預金口座から外貨のまま送れる

❌初期導入手数料5万円がかかる

❌対応通貨が9つしかない

❌オンラインでしか手続きできない

住信SBIネット銀行では下記の取り扱い通貨については外貨預金口座を開くこともできます。その口座に入っている外貨はそのまま国内、海外の金融機関に送金可能です。その際には両替の必要がないため、送金時の為替コストは発生しません。

・アメリカドル

・ユーロ

・イギリスポンド

・オーストラリアドル

・ニュージーランドドル

・カナダドル

・スイスフラン

・香港ドル

・南アフリカランド

為替手数料が安価なのは住信SBI銀行の特長のひとつですが、一方で初期導入手数料が5万円かかるのは大きなデメリットです。単発的な利用の場合には費用が高くついてしまうので、導入はよく考えた方がいいでしょう。また、対応している通貨が日本円を除くと9つしかないのもデメリットになりえます。もし取引相手が東南アジアや南アメリカなど対象通貨の国や地域ではない場合には余計に為替手数料が発生してしまいます。

送金限度額と送金可能国・地域・通貨

上述の通り、住信SBIネット銀行の海外送金で対応している外貨は上記で紹介した9つのみです。ただし、送金自体はアメリカやイギリスといった主要国以外にも広く対応しています。東南アジア、ヨーロッパなどニーズに合わせて多くの国や地域に送金可能です。

1取引あたりの限度額は原則日本円にして3,000万円までです。3,000万円を超える送金を希望する場合には問い合わせフォームから連絡をする必要があります。

住信SBIネット銀行のカスタマーサポート

もし、海外送金やその他サービスについて聞きたいことがある場合には問い合わせフォームを使って問い合わせが可能です。営業時間は平日の9~17時となっています。なお、電話対応を希望する場合には電話予約が可能です。

まとめ

今回の記事では、住信SBIネット銀行の海外送金について他のプロバイダーと見比べながら解説してきました。為替手数料が安く海外送金にかかる手数料が抑えられるのは住信SBIネット銀行の魅力ですが、初期導入手数料がかかってしまうのは大きなデメリットです。自身の取引の頻度や金額と照らし合わせ、よく検討する必要があります。

オンラインで取引できるプロバイダーを探しているなら、Wiseもおすすめです。アカウントの開設及び維持は手数料無料、さらに海外送金の手数料もなるべく安く済むように工夫がされています。いろいろなプロバイダーを比較して、自身のニーズに一番合ったものを選ぶようにしましょう。

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よくある質問とその回答

住信SBIネット銀行の海外送金にかかる手数料は?

送金手数料は2,500円、中継銀行手数料は2,500円です。加えて、取引額に応じた為替コストが発生します。

住信SBIネット銀行の海外送金にかかる時間は?

取引内容によって変わりますが、1〜3日が目安です。

住信SBIネット銀行で海外送金をする方法は ?

法人口座のオンラインアカウントから送金依頼を行います。取引内容に応じた必要書類を準備して、手続きを行いましょう。

海外送金に税金はかかる?

海外送金の場合、課税対象となりうるのは財産を無償で他人に譲渡する場合です。この場合には贈与税が発生しますが、ビジネスで利用する際にはこの目的で海外送金を行うことは恐らくないでしょうから、税金は発生しないものと考えていいでしょう。