マレーシアで不動産投資・購入できる?価格や税金、住宅ローンなどを解説
日本人の住みたい国ランキングで15年間1位となったマレーシア。「定年後はマレーシアの不動産を購入したい」「マレーシアの不動産投資に興味があるけど、価格が気になる」とお考えの方は多いのではないでしょうか?そこで今回は、マレーシアの不動産購入について詳しく解説します。
マレーシアで外国人として不動産を購入するには、いくつか気を付けなければならない規制があるほか、手順や税金、住宅ローン、購入後の維持費などもしっかり理解する必要があります。また、不動産購入においてコストがかかる海外送金手数料を節約できるWise(ワイズ)についてもご紹介します。今後、マレーシアに移住を考えている方や不動産投資に興味のある方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- マレーシアで不動産を購入するための必要条件は?
- マレーシアで不動産を購入する手順
- 【2023年】マレーシアで不動産が最も安いエリア
- 不動産価格が上昇する要因
- マレーシア不動産購入後に必要な維持費
- マレーシアの不動産購入のメリット・デメリット
- マレーシアの不動産市場の動向
- マレーシアでの不動産購入における資金調達や住宅ローン
- 外国人としてマレーシアで不動産を購入する際のポイント
- マレーシアの不動産情報の探し方
日本人はマレーシアで不動産を購入できる?
まず結論からお伝えすると、マレーシアで日本人が非居住者として不動産を取得することは可能で、居住外国人、非居住者外国人であるかは問われません。
外国関係者(外国人または外資50%超の現地法人)による不動産取引は、最低取得額が100万マレーシア・リンギット(RM)(約3,450万円※1)以上と定められています。ただし、マレーシア国内の土地は州によって管轄されているため、州ごとに最低購入金額が異なることに注意しましょう。
外国人の不動産取得の認可については州政府の権限が与えられており、州政府の認可が必要になります。州政府や州開発公社、不動産会社、現地弁護士等に都度確認を取ることが望ましいです。
住宅に関しては外国人個人による登記も認められていますが、商業物件や工業用地、農業用地の場合は現地法人を設立して登記しなければなりません。
(※1)1RM = 34円(2024年11月25日時点)
マレーシアで不動産を購入するための必要条件は?
日本人が外国人としてマレーシアで不動産を購入する際には、以下の条件に該当しない限り、不動産を所有することができます。
マレーシア各州政府が設定した価格基準を下回る不動産
外国関係者(外国人または外資50%超の現地法人)による不動産の最低購入価格は100万マレーシア・リンギット(RM)(約3,450万円)です。ただし、100万RM未満に設定されている州もあります。
マレー人保護区の不動産
州政府から指定された中〜低価格帯の住宅や、マレー人や先住民に割り当てられた物件は外国人は購入できません。
弁護士による州政府の承認
不動産が所在する州政府への承認の取得が必要になります。承認手続きはマレーシアの弁護士によって申請が行われます。
マレーシアで不動産を購入する手順
外国人としてマレーシアでの不動産購入における規制をご説明しました。続いて、マレーシアでの不動産購入手続きの具体的な手順を見ていきましょう。
購入希望物件の選定・内見
マレーシアの不動産ウェブサイトで希望に沿う物件を選びます。不動産情報が得られるウェブサイトは、記事の後半でご紹介します。
オファーレター(購入の意思表示)の提示し、予約金を支払う
予約申込金(通常、物件価格の2%~3%)をディベロッパーに支払います。
予約申込金を日本から送金する場合には、銀行よりも海外送金のWiseを利用することで、送金日数の短縮だけでなく、為替手数料無料で送金することができます。
(利用する場合)不動産の銀行ローンを申請
数は少ないですが、日本国内でも東京スター銀行のように日本国内居住の個人向けに国内不動産を活用した海外不動産を対象としたローンを提供している銀行もあります。(2024年11月現在)
また、マレーシア国内の銀行でも外国人に対して不動産ローンを融資が受けられる銀行もあります。銀行ローンに関しては、本記事の後半で詳しくご説明します。
弁護士に必要書類を提出
パスポートのコピー
連絡先住所および連絡先電話番号 等
売買契約書 (SPA) の締結
オファーレターの提示から14日以内に売買契約書等への署名が必要です。この段階で、10%の頭金の精算が必要です。
弁護士が最終的な州当局の承認を申請
合意が成立したら、弁護士が不動産が立地する州当局に承認を申請します。
SPAに準じて残金を精算
不動産価格の残金を精算します。なお、マレーシアでは、新築物件など建築済みの物件と、建設中の物件とでは支払いのタイミングが異なります。
不動産の引き渡し
ディベロッパーは、個別所有権の場合は 24カ月以内、開発中の区分所有権物件の場合は 36カ月以内に不動産を引き渡します。
マレーシアの不動産価格はいくら?
最新のマレーシアの不動産価格について見ていきましょう。
マレーシア政府公式の情報によると、2024年のマレーシアの不動産取引の平均値は447,751RM(約1,550万円)、中央値は340,000RM(約1,174万円)でした。(1 MYR = 34.641円)
外国人がマレーシアで不動産を購入する際には最低購入金額を超えなければならないとお伝えしました。
マレーシア不動産検索サイトのPropertyGuru(プロパティグル)で公表されている各エリアの2024年最新のマレーシア不動産最低購入価格を見ていきましょう。
州・地域 | 最低価格 (RM) |
---|---|
クアラルンプール、プトラジャヤ、ラブアン | 100万RM |
セランゴール(ゾーン1・2)※1 | 200万RM |
セランゴール(ゾーン3)※1 | 200万RM |
ペナン(島) | 売れ残り土地付き不動産:180万RM 売れ残りアパート/コンドミニアム:80万RM |
ペナン(本土) | 売れ残り土地付き不動産:75万RM 売れ残りアパート/コンドミニアム:40万RM |
ジョホール | 200万RM 100万RM |
マラッカ | 100万RM(土地所有権) 50万RM(高層/区分所有権) |
ケダ | 60万RM |
ケダ(ランカウイ) | 100万RM |
ケランタン | 100万RM |
パハン | 100万RM |
トレンガヌ | 100万RM |
ペラ | 100万RM |
ペルリス | 50万RM |
サバ(土地) | 100万RM |
サバ(高層物件) | 60万RM |
サラワク(クチン) | 60万RM |
サラワク(その他エリア) | 50万RM |
2024年11月24日時点での情報を基に作成、※セランゴールの区分 ゾーン1-ぺタリン、ガンバック、フル・ランガット、セパン、クラン、ゾーン2-クアラ・セランゴール、クアラ・ランガット、ゾーン3-フル・セランゴール、サバク・ブルナム
上記の表を見てみると、ほとんどの州や地域では最低購入価格が100万RMに設定されていることが分かります。
マレーシアの不動産市場では供給過多が続いており、ペナン州では2023年12月の時点で約3,000戸が売れ残っていると報道されています。そのため、なかでも本土の最低購入価格は低く設定されています。
【2023年】マレーシアで不動産が最も安いエリア
上記で挙げた外国人としての不動産最低購入価格とは別に、マレーシアで不動産が最も安い地域はどこなのでしょうか?
マレーシア政府 NAPICの公式情報「MALAYSIAN ANNUAL HOUSE PRICE INDEX(マレーシア年間住宅価格指数)」の2023年のマレーシア州別の住宅価格を見てみると、最も安いのはマラッカでRM 228,122でした。次いで、ペルリスがRM 233,216、クランタンがRM 255,544となっています。
ただし、先に述べたように外国人がマレーシアで購入できる不動産は、ほとんどの州では一般的に100万RM以上の物件(一部では100万RM未満)に設定されているため、最低購入価格をしっかり参考にするのが良いでしょう。
不動産価格が上昇する要因
マレーシアの不動産価格は、立地や産業、インフラ、需要と供給などさまざまな要因によって価格に影響します。マレーシアの各エリアの特徴を見ていきましょう。
マラッカ (Melaka) RM 228,122
2008年にペナン島のジョージタウンとともに世界文化遺産として登録されたマラッカ。マレー半島南部に位置する世界遺産の街として知られるマレーシア随一の観光エリアです。マラッカは観光業だけでなく、国内の製造業拠点としても重要な位置づけとなっており、郊外には世界的企業の製造工場が点在しています。
ペルリス (Perlis) RM 233,216
マレーシアで最も小さいぺルリス州。北部はタイと隣接しています。人口は25万人と少なく、漁業が盛んです。漁村クアラプルリスでは新鮮な魚が取れるため、海沿いにはシーフードレストランが数多くあります。
クランタン (Kelantan) RM 255,544
タイと国境を接するクランタンは、マレーの伝統文化に触れられる地域として知られています。マレー人が95%を占めており、敬虔なイスラム教徒が多く、街中にはあちこちにモスクがあります。クランタンは農林漁業が主な産業です。
パハン (Pahang) RM 263,708
マレー半島最大の広さを誇るパハン。マレーシア最大の国立公園であるタマンネガラ国立公園には約1.3億年前から続く熱帯雨林が広がっています。パハンの端にあるキャメロンハイランド(Cameron Highland) はマレーシア屈指の避暑地としても知られており、オア半はジャングルからビーチまで楽しむことができます。
ペラ (Perak) RM 265,832
ペラには、クアラルンプール、コタキナバルに次ぐ3番目に大きな都市であるイポー市 (Ipoh) があります。イポー郊外には、鍾乳洞やビーチなど豊かな自然に触れることができます。イポーは石灰岩による濾過により、水がおいしいことで有名で、美食の町としても知られています。
ケダ (Kedah) RM 287,218
ケダ州にはエメラルドグリーンの海に囲まれたリゾート地、ランカウイ島があります。99の島から成り立つランカウイ島は、島全体が免税特区であり、世界各国から観光客が訪れる人気観光地です。
トレンガヌ (Terengganu) RM 297,553
マレー半島東海岸沿いにあるトレンガヌには、マレーシア最大のトレンガヌ州立博物館や、イスラム建築のテーマパークであるイスラム文明公園があります。海沿いには世界的に知られるウミガメの産卵地があり、手つかずの自然を感じられるマレーシアの田舎町です。漁業や農業が中心で、沿岸部の一部で石油や天然ガスの採掘もおこなわれています。
ヌグリ・スンビラン (Negeri Sembilan) RM 314,789
クアラルンプールから車で約1時間、クアラルンプール国際空港は車で約20分の距離にある立地条件の良いヌグリ・スンビラン。日本からは1961年に味の素マレーシアが設立し、イスラム教徒が6割を占めるマレーシアにおいて欠かせないハラール認証を取得した調味料の製造・販売を行っています。2022年にはヌグリ・スンビランに味の素マレーシア新工場をオープンしました。
ジョホール (Johor) RM 412,459
シンガポールへの玄関口と呼ばれるジョホール。中心部は洗練された都会で、州都ジョホール・バルとシンガポールはコーズウェイ橋で繋がっており、シンガポールへのアクセスも容易です。
サバ (Sabah) RM 496,762
世界で3番目に大きい島であるボルネオ島北部にあるサバ州。州の大半は熱帯雨林で覆われており、ユネスコの世界遺産に登録されているキナバル自然公園が有名です。州都・コタキナバルはボルネオ観光の拠点であり、リゾートホテルもあります。コタキナバルは東マレーシアの主要産業と商業の中心地であり、近年成長を遂げているエリアです。
サラワク (Sarawak) RM 511,035
ボルネオ島北部にあるサラワク州。グヌン・ムル国立公園はユネスコ世界遺産に登録されています。巨大洞窟が有名で、ジャングルや洞窟探検のほか、キャノピーウォークやナイトクルーズなど観光アクティビティが人気です。
セランゴール (Selangor) RM 535,131
セランゴールはクアラルンプールに隣接する州で、都市開発が進むマレーシアの中心都市です。主要空港や港へのアクセスの良さや、インフラ整備の充実によって日本を含む世界の企業の工場がセランゴールへ進出しています。
クアラルンプール (WP Kuala Lumpur) RM 778,485
マレーシア経済の中心地であるクアラルンプールは、企業や富裕層から人気のあるエリアです。人口も多く、需要も高いため、不動産価格も高くなる傾向があります。
マレーシア不動産購入後に必要な維持費
海外不動産購入においては、物件価格のみならず、購入後の諸経費に関してもしっかり把握しておかなくてはいけません。一般的に、マレーシア不動産購入では以下の維持費が必要となります。
固定資産税 (Quit Rent)
課税対象税率は州および不動産の種類のよって変動しますが、一般的には物件の平方フィート数 × 平方フィートあたりの価格となります。記事の後半でも詳しくご説明します。
印紙税 (Stamp Duty)
譲渡証書や契約書など法的文書にかかる税金です。2024年現在、不動産価格によって1%~4%程度かかります。
弁護士費用
売買契約およびローン契約の弁護士費用は、2023年弁護士報酬命令 (SRO 2023) によって規制されています。購入不動産に対して、1%~1.25%程度の割合が弁護士費用となります。
予約申込金・頭金
予約申込金は物件価格の2%~3%程度、頭金は10%程度が一般的です。
住宅ローン(必要な場合)
購入にあたり、住宅ローンを組んでいる場合は返済および金利の支払いがあります。
管理費・修繕費
管理事務所に対して、共用部の管理費や修繕積立金の支払いが必要です。
火災(建物)保険料
自然災害や事故、盗難などに備えて加入します。費用は保険会社や物件の条件によって異なります。
海外送金手数料・為替手数料
現金で物件を購入する場合や、住宅ローンを利用する場合でも予約申込金や頭金などは銀行振込での支払いとなります。高額な海外送金では送金手数料や為替手数料が必要です。海外送金サービスのWiseではこのようなコストを下げることができます。銀行よりも手数料を大幅に安く、為替手数料は無料で送金することができ、さらに高額送金に対しては自動割引も適用されます。
マレーシアの不動産投資はおすすめ?
マレーシアの不動産投資がおすすめかどうかという問いに対しては正確な答えはありません。昨今の世界情勢を鑑みると、リスクは常に隣り合わせです。
マレーシアの不動産は中国をはじめ、日本人にとっても人気があり、家族で移住を計画している人も多く存在します。人口やGDPの成長率も増加傾向にあります。都市部では英語話者も多く、インターナショナルスクールも進出してきているため、子供に英語を学ばせるには良い環境であるとも言えます。
ただし、マレーシアは物件供給過多の状態にあり、地域によっては売れ残り物件も多く見られる状態が続いています。
マレーシアの不動産購入のメリット・デメリット
親日国でもあり、日本人の移住先としても人気のあるマレーシア。
不動産購入にあたっては、具体的にどのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?
メリット | デメリット |
---|---|
✅今後も人口増加の見込み | ❌不動産の最低購入価格がある |
✅外国人でも融資が受けられる体制 | ❌人気エリアでは物件供給が過剰になっていて、物件が売却しにくい |
✅物件が他国と比較して安い | ❌州政府による認可の取得に時間がかかる |
まず、不動産投資において重要な要素とも言える人口増加率。2024年時点のマレーシアの総人口は約3,410万人ですが、緩やかに右肩上がりが続き、2029年は約3,532万人まで増加するだろうという調査があります。*(1) 人口が増加している国では必然と不動産需要も高まる傾向があるため、今後も不動産市場の成長が期待できるでしょう。
また、マレーシアの現地銀行では外国人に対しても融資をしています。日本の銀行で海外不動産購入に利用できるローンは数少なく、現地通貨で融資を受けられることで為替で損をすることを避けることもできます。
マレーシア不動産は他国と比較して価格が安いことも大きなメリットです。例えば、首都のクアラルンプールで不動産を購入する場合、外国人としての最低購入価格は100万RM、日本円換算では約3,390万円 *(2) です。東京23区で新築マンションの平均価格は約1億円以上ですから、約3分の1の価格で購入することができます。
反対にデメリットとしては、地域ごとに不動産の最低購入金額があることや、都市部などの物件供給過多による不動産需要の低下リスク、州政府の審査と承認に時間を要することが挙げられます。
*(1) Department of Statistics Malaysia | The Population of Malaysiaおよび Statista Malaysia: Total population from 2019 to 2029、*(2) 1RM=33.9円(2024年12月6日時点のレート)
マレーシアでは不動産を購入すべき?賃貸すべき?
マレーシアへの移住に伴い、マレーシアでの不動産を購入するか、または賃貸するか迷われている場合はどのくらいの期間マレーシアに居住するかによって変わってきます。
駐在や留学で短期的な滞在であれば、短期契約希望者向けの家具付きサービスアパートメントを利用するのが良いでしょう。
マレーシアへ移住、または長期滞在で住む予定であれば、外国人として物件の最低購入金額を満たす必要がありますが、購入も選択肢になるでしょう。
マレーシアの不動産市場の動向
先に述べたように、マレーシアの人口は今後も増加することが見込まれており、これに応じて不動産需要も高まることが予測されます。
また、Statistaのレポートによるとマレーシアの国内総生産 (GDP) は2024年から2029年にかけて合計1,816億米ドル(+41.3%)まで継続的に増加すると予測されています。GDPの成長に応じて不動産価格も上昇することが予測されます。
英語が準公用語であることや、インフラの整備や都市化も進んでおり、外国人にとっても住みやすい環境が整っています。
ただし、2024年現在は不動産供給過多の状況にあり、借主優位の不動産市場になっており、不動産投資としては適さないという意見もあります。
マレーシアでの不動産購入における資金調達や住宅ローン
マレーシアでは、外国人でも住宅ローンを組むことが可能です。ただし、全額融資を受けることは極めて難しく、融資金額は物件価格の50%程度だと考えておいた方がよいでしょう。
予約申込金など大きな金額を日本からマレーシアへ海外送金する際には、銀行の代替サービスとして、海外送金サービスのWiseが選択肢として挙げられます。銀行は高い信頼性がある一方、送金手数料や中継銀行手数料、為替手数料といった手数料コストがかさむことがデメリットです。一方、Wiseでは最高1億5,000万円まで *(1) の高額送金が可能になったほか、銀行と比較して安い送金手数料や為替手数料ゼロで送金できるというメリットがあります。
マレーシアの銀行の住宅ローンを利用したい場合は、Alliance Bank Malaysia Berhadでは21歳以上の個人のマレーシア市民または外国人に対して変動金利の担保型住宅ローンを販売しています。貸付期間は35年間、または70歳に達するいずれか早い方まで、金利は標準基準金利 (Standardised Base Rate : “SBR”) に固定され、実効貸出金利はSBR + 1.36%~2.51%の範囲で変動します。(2024年11月現在)ウェブサイトでは毎月の返済額をシミュレーターで確認することができるので、気になる方は利用してみてください。
*(1) 日本の住所で会員登録している場合
マレーシアの固定資産税
維持費でもお伝えしたように、マレーシアの不動産購入した場合には固定資産税 (Quit Rent) が一年ごとに発生します。
課税対象税率は州および不動産の種類のよって変動しますが、一般的には所有物件の面積平方フィート数 × 州ごとに指定された税率となります。
外国人としてマレーシアで不動産を購入する際のポイント
外国人としてマレーシアで不動産を購入する際のポイントをまとめていきます。
最低購入価格の規制
マレーシア各州が定めた最低購入価格以上の不動産の購入が必要です。これらの価格規制は変動する可能性があるため、常に最新の情報を確認するようにしてください。
弁護士による州政府の承認取得
不動産を購入するには州政府からの承認が必要で、マレーシアの弁護士によって申請を行います。これには数カ月程度を要します。
資金調達(住宅ローン)
日本でも海外不動産ローンを取り扱う銀行はありますが、数は多くありません。マレーシアでは、外国人に対しても不動産ローンを取り扱う銀行があります。
マレーシアの不動産情報の探し方
2023年現在、外務省によるとマレーシア在留の日本人は約2万人以上いるとされています。現地には日系不動産や日本語の通じる不動産会社もあり、日本人にとっても比較的不動産情報を得やすい環境です。
マレーシアの不動産サイト
マレーシアでは主に次の3つの不動産サイトがよく利用されています。
マレーシア最大級の不動産検索サイトです。不動産購入にまつわる関連情報を豊富に入手できます。
シンガポールをはじめ、東南アジアの不動産情報を検索できるサイトです。マレーシアの不動産情報はiPropertyよりも少ない傾向があります。
マレーシアの不動産口コミサイトです。教育環境や病院、レストラン情報といった地元民からのリアルな情報を得ることができます。
まとめ
マレーシアでの不動産購入にはいくつかの規制があるものの、購入自体においては外国人にとっても購入手順は難しくはありません。マレーシアでは外国人にも住宅ローンが利用できる希少な国でもあり、資金調達の面でもメリットがあります。
融資以外に、現金で不動産を購入する場合は、海外送金が一つの支払い方法になるでしょう。海外送金サービスのWiseでは、両替手数料が0.6%~と格安かつ為替手数料が無料になるだけでなく、一定金額以上の送金を超えると手数料割引が適用されます。日本在住のユーザーの場合は最大1億5,000万円相当までの高額送金が可能です。送金コストや為替コストを抑えたい、という方はぜひWiseを活用してみてはいかがでしょうか。
よくある質問:マレーシアでの不動産購入
はい、日本人でも外国人としてマレーシアで不動産を購入できます。ただし、州ごとに最低購入価格が設定されており、ほとんどの州では100万リンギット(一部の州では100万リンギット未満)以上と定められています。
一般的に、マレーシアでの不動産購入における予約申込金は物件価格の2%~3%程度、頭金は10%程度です。
マレーシアの不動産購入がおすすめかどうかという問いに対しては正確な答えはありません。マレーシアは中国をはじめ、日本人にも移住先として人気があります。人口やGDPの成長率も増加傾向にあります。都市部では英語が通じるほか、インターナショナルスクールも進出してきているため、子供に英語を学ばせるには良い環境であるとも言えます。ただし、マレーシアは物件供給過多の状態にあり、物件が売却しにくいというデメリットもあります。
出典:
AKMAL SAUFI & CO (ASCO LAW) Complete Guide on How To Buy A Property In Malaysia As A Foreigner
Alliance Bank Malaysia Berhad Conventional Mortgage (Housing Loan) Product Disclosure Sheet
Department of Statistics Malaysia | The Population of Malaysia
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