【2024版最新】日本から中国にいるAlipay(アリペイ/支付宝)ユーザーに送金する方法
「日本から中国に住むAlipay(アリペイ/支付宝)ユーザーに中国元を送金する方法が知りたい」という方に向けて、オンラインで簡単に送金する方法をご紹介します。モバイル決済が主流である中国において、2大モバイル決済のうちの一つとされるAlipay。何かと規制が多い中国ですが、提携するWiseなどの海外送金プロバイダーを活用すれば、日本から中国にいるAlipayユーザーへ早く、安く、簡単に送金することができます。本記事では、その方法をはじめ、送金上限額や各プロバイダーの手数料比較、Alipayユーザーからの送金を受け取る方法についても解説します。
Alipay(アリペイ/支付宝)とは?
Alipay(アリペイ/支付宝)とは、中国の電子商取引会社アリババ・グループ・ホールディングの金融関連会社であるアントグループが運営するオンライン決済サービスです。2004年に中国でサービスを開始して以降、10億人を超えるユーザー数と8,000万以上の加盟店に決済サービスを提供し、現在では世界有数のオンライン決済プラットフォームに成長しています。2017年には日本市場に参入。アリペイジャパン株式会社として日本支社を構えています。
Alipay(アリペイ/支付宝)アカウントへ送金する方法は?
Alipayではオンライン決済のほか、送金機能も備わっています。Alipayを利用するには、中国の銀行口座か、クレジットカードを登録する必要がありますが、海外クレジットカードにも対応しているため、日本で発行されたクレジットカードも利用できます。
日本から中国にいるAlipayアカウントに送金するには、海外送金プロバイダーのWise(ワイズ)や、ワールドファミリー、PayForexなどを介して送金できます。ここでは、Wiseを例に送金手順をご紹介します。
Wiseで送金
海外送金サービスを展開するWiseでは、Alipayとの連携によって手軽にAlipayアカウントへ送金できるようになりました。送金に必要な情報は、送金先ユーザーの携帯電話番号とAlipay IDのみ。手順は以下の通りです。
Wiseアカウントにログインし、中国・元(CNY)の海外送金手続きを作成する
受取人を選択するか、新規追加する
「銀行口座情報」で「Alipay」を選択する
受取人名とAlipay ID(Alipayに登録されたメールアドレスまたは電話番号)を入力する。(受取人名は通常ラテン文字で、中国国民IDの名前と一致する必要があります。)
送金の目的を追加する
入力した情報を再度確認の上、「確定する」をクリックする
Alipay(アリペイ/支付宝)ユーザーへ送金する3つの方法
日本からは、以下3社の海外送金プロバイダーを用いてAlipayユーザーへ送金することができます。
Wise
Wiseは2011年にイギリスで創業した金融テクノロジー企業です。格安な海外送金手数料と為替手数料を上乗せしていないミッドマーケットレートでの海外送金で知られ、ユーザー数は1,600万人を突破しています。中国を含む世界70か国以上への送金および40種類以上の通貨をアカウント内で保有でき、アカウントに紐づく外貨デビットカードの発行も可能です。
特徴:
手数料上乗せがないミッドマーケットレートでの送金
- 格安で透明性のある海外送金手数料
- 個人・法人ともに日本から中国のAlipayユーザーへの送金が可能
ワールドファミリー海外送金
ワールドファミリー海外送金は2014年に日本で設立された海外送金サービスです。韓国やインドネシア、ベトナム、フィリピンなどアジア圏への送金に強みがあり、最短10分~のスピード着金も可能です。なお、ワールドファミリー海外送金のAlipay送金は個人目的のみ(法人不可)、送金目的は「家族の生活費」のみの取扱いとなります。
特徴:
アジア圏への送金に強み
200以上の国や地域への送金が可能
豊富な受取方法(銀行口座・Alipayを含む電子ウォレット・現金受取など)
PayForex
PayForex(ペイフォレックス)は、2011年に日本で創業したオンライン海外送金および外貨両替サービスです。取扱い通貨40種類以上、200以上の国・地域への送金が可能です。独自システムによって銀行よりも早く、安い海外送金を実現しています。在日外国人らの母国への高い送金需要から、特にアジア圏を主力エリアとしており、中国でもAlipayをはじめ、銀聯(ぎんれん:UnionPay)やWeChatといった金融サービスで受け取ることができます。
特徴:
- 東南アジア圏を主力とした送金や言語サポートに強み
個人・法人ともに日本から中国のAlipayユーザーへの送金が可能
豊富な受取方法(銀行口座・Alipayを含む電子ウォレット・現金受取など)
Alipay(アリペイ/支付宝)アカウントへの送金上限額
Alipayでは、いずれの送金目的でも、1回あたりの送金限度額は50,000中国元(CNY)と定められています。この上限額は一つの送金サービス(Wiseなど)に限らず、すべての送金が含まれることに注意してください。
送金目的 | 1回あたりの限度額 | 1か月あたりの送金回数の上限(受取人毎) | 1年あたりの限度額 |
---|---|---|---|
家族への送金 *(1) | 50,000 CNY | 10回 | 600,000 CNY |
給与支払い*(1) | 50,000 CNY | 10回 | 600,000 CNY |
商品 | 50,000 CNY | 上限なし | 600,000 CNY |
サービス | 50,000 CNY | 上限なし | 300,000 CNY |
送金できる対応通貨
日本から中国のAlipayユーザーにWiseを通じて海外送金する際には、日本円を含む以下の計24通貨で送金することができます。
対応通貨 |
---|
USD, GBP, HKD, SGD, EUR, AUD, CAD, JPY, BGN, CZK, DKK, HUF, NOK, PLN, RON, SEK, HRK, MYR, NZD, AED, CHF, BRL, TRY, IDR |
Wiseでの送金手続きおよび送金資金の入金を終え、Wiseでの入金確認、両替が完了すると、通常即時に受取人のAlipayアカウントへ着金します。
中国への海外送金手数料はいくらかかる?
海外送金手数料と一口に言っても、利用する海外送金プロバイダーをはじめ、プロバイダーが定める為替レート、受取方法、入金方法などによってかかる手数料は異なります。
以下の表では、日本円10万円をAlipayアカウントへ人民元(CNY)で送金した場合にかかる各種手数料と、最終的に受取人が受け取ることのできる金額を比較しています。
プロバイダー | 送金金額 | 海外送金手数料 | 為替レート | 受け取れる金額 |
---|---|---|---|---|
Wise | 100,000円 | 1,737円 | 1CNY = 21.0997JPY | 4,657.08 CNY |
ワールドファミリー海外送金 | 100,000円 | 500円 | 1CNY = 21.6919JPY | 4,586.95 CNY CNY |
PayForex | 100,000円 | 800円 | 1CNY = 21.9597JPY | 4,517.36 CNY |
上記3社を比較してみると、最終的に受け取れる金額が最も多かったのはWiseでした。反対に、受け取れる金額が最も少ないのはPayForexという結果になりました。
海外送金手数料が一番高いのはWiseであるのに、なぜWiseが一番受け取れる金額が多いのでしょうか?
これには、為替レートが関係しています。Wiseでは為替レートに手数料を上乗せしていないミッドマーケットレートが適用されているため、海外送金手数料以外にかかる費用がありません。
ワールドファミリー海外送金とPayForexはいずれも利用規約で、スプレッドを上乗せしたレートでの取引であることが示されているため、結果的に負担する手数料が増え、受け取れる金額が減ってしまいます。
中国に限らず、海外送金をする際にはこのような隠れコストにも注意していきたいですね。
Alipay(アリペイ/支付宝)で送金を受け取る方法
WiseとAlipayの連携により、Alipayアカウントで送金を受け取ることが可能になりました。
送金人にWiseを使って送金してもらうことによって、Alipayを通じて送金を受け取ることができます。手順は以下の通りです。
Alipayにログインして、本名認証を完了する。
Alipayアプリで跨境汇款(Global Remittance)ミニアプリを見つけ、銀行カードをAlipay IDにリンクする。
送金人に名前とAlipay IDを共有する。(Alipay IDは携帯番号またはメールアドレスのいずれか)
送金人が送金を終えると、通知が届く。
まとめ
日本国内で利用できる海外送金プロバイダーで、規制の多い中国でもAlipayとの提携によって安く、早く、簡単に送金ができるようになりました。今回ご紹介した海外送金プロバイダーはどれも手続きが簡単で即時着金でき、急ぎの送金でもすぐに手続きすることができます。
受取人が受け取れる金額を増やすためには、海外送金手数料だけでなく、為替レートにも注意してみましょう。先に解説したように、為替レートには手数料が含まれていることがあるため、少しでもお得に送金したい!という場合には各社の為替レートに注目して、送金コストを抑えるようにしていきたいですね。
出典: