PayPalの法人アカウントとは?手数料や登録方法、個人アカウントとの違いを解説
オンライン送金サービスのPayPalでは、法人や個人事業主向けのビジネスアカウントが利用できます。ビジネス用の海外送金や決済の受付など、ビジネスに便利な多くの機能が備わっています。
この記事ではPayPalの法人アカウントについて包括的に解説。個人アカウントとの違いから気になる手数料まで詳しく見ていきましょう。また、よりお得に海外との取引に活用できるWiseのビジネスアカウントも紹介します。
一目でわかるPayPalの法人アカウント
海外送金:オンラインで簡単に海外送金。世界200カ国以上、100通貨以上に対応しており、数分以内に着金します。
ペイアウト:ファイルアップロードやAPIを使って複数のアカウントへ一括で支払いができます。国内、海外問わず送金でき、相手がPayPalアカウントを持っていなくても利用できます。
支払いの受け取り:PayPal決済を導入することで、商品やサービスに対する対価を簡単に受け取れるようになります。22を超える通貨でビジネスができるだけでなく、請求書の発行やサブスクリプション設定などもできます。
オンライン決済:クレジットカードやデビットカードを登録しておけば、仕入れや経費の支払いにもPayPalを活用できます。
業務の効率化:クレーム対応やデータ分析などを1つのツールでまとめて行うことができ、キャッシュフローもスムーズなので業務を効率化できます。カスタマイズ可能なAPIや大企業向けのエンタープライズプランなども利用できます。
PayPal法人アカウントのメリット
海外送金や海外からの支払いの受け取りなど、国際取引が容易に行える
海外送金手数料が499円とお手頃
カードや口座振替など、様々な支払い手段を簡単に導入できる
複数の相手へ一括送金ができる
様々なツールを使って売上や経費の管理が容易に行える
売り手保護制度で不当なクレームやキャンセルに対して補償が受けられる
PayPal法人アカウントのデメリット
通貨の両替に伴う通貨換算手数料が高額である
支払いや送金の受け取りに決済手数料がかかる
個人間送金の受け取りはできない
口座振替設定は利用できない
PayPalの法人アカウントでは、海外送金や20通貨以上での支払いの受け取り、一括送金や請求書の発行、データ分析など、国際的なビジネスに便利な機能が多数備わっています。
海外送金手数料が1回あたり499円とお手頃である一方、支払いの受け取りの際にかかる決済手数料や通貨の両替に伴う通貨換算手数料などのコストには注意が必要です。
ここから、さらに詳しくPayPalのビジネスアカウントについて見ていきます。
PayPalの法人アカウントとは?
PayPal(ペイパル)は、1998年創業のオンライン決済・送金プラットフォーム。個人やビジネス向けに、支払いや受け取り、海外送金など、多岐にわたる金融サービスを提供しています。世界におけるアクティブユーザー数は4億人、加盟店は3,500万店以上に上ります。
PayPalは、シンプルで安全な支払い手段として世界的に利用され、ビジネスアカウントを使うことで効率的に取引を行うことができます。
PayPalアカウントの種類
PayPalでは個人利用を対象にしたパーソナルアカウントと、ビジネス利用を目的としたビジネスアカウントが利用できます。ビジネスアカウントは無料で開設でき、月額利用料もかかりません(一部のオプション機能によっては手数料が発生する場合もあります)。
PayPal法人アカウントを開設できるのは?
PayPalは個人事業主やフリーランサー、中小企業、そして大企業(エンタープライズ)まで幅広いビジネスのニーズに対応しています。
PayPal法人アカウントの主な機能
次に、PayPal法人アカウントの主な機能を見ていきましょう。
海外送金
PayPal法人アカウントでは、オンラインで手軽に海外送金ができます。送金手数料は499円とお手頃な設定で、即時〜数分で着金するため、国際取引を円滑に行うことができます。またファイルアップロードやAPIなどを活用し一括送金機能(ペイアウト)も利用できます。
商用支払いの受け取り
PayPalを決済方法として導入することで、ビジネスの支払いを受け取ることができます。購入者はカードや口座振替など多様な支払い方法が選べ、チェックアウトにかかる手間を削減、また決済情報を販売者に伝えることなく支払いができるといった利点があります。
また、日本のPayPalアカウントでは20以上の通貨の支払いを受け取ることができ、残高から直接支払いに利用したり、銀行口座に引き出すことも可能です。請求書の発行やサブスクリプション設定などもできます。
オンライン決済で仕入れ・経費の管理
クレジットカードやデビットカードを登録しておけば、仕入れや経費の支払いにもPayPalを活用できます。トラッキングやレポート作成も可能で、1つのアカウントでまとめてビジネス運営を管理できます。
リスク管理
PayPalの不正防止ツールはAIによる検知・分析に基づいて、ビジネス環境のセキュリティを高め、安全性を確保します。
さらに、PayPalには売り手保護制度があり、不当なキャンセルやクレームなどがあった場合に、一定条件を満たすことで補償を受けることができます。
PayPal法人アカウントと統合できるツール
PayPal法人アカウントは、マネーフォワードクラウドやFreeeなどの会計ソフトウェアとシームレスに統合し、データを共有することができます。
また、ShopifyやSalesforceなどの重要なビジネスツールやアプリとの統合も可能。顧客データを直接PayPalと同期したり財務記録を容易に管理・照合できるようになり、ワークフローを合理化できます。
PayPalのパーソナルアカウントと法人アカウントの違い
PayPalのパーソナルアカウントは個人利用向けであり、友達・家族への個人間送金やオンラインショッピングの決済などが行えます。一方、ビジネスアカウントは法人や事業者向けであり、商品・サービスの販売や事業取引などに利用できます。
PayPalビジネスアカウントとプレミアアカウントの違い
PayPalでは今まで、本人確認をを完了させたパーソナルアカウントを指して「プレミアアカウント」という名称が使われていました。今ではこの名称は使われなくなっており、本人確認完了に関わらずパーソナルアカウントと呼ばれています。
PayPalではパーソナルアカウントをビジネスアカウントにアップグレードすることも可能です。
PayPalの法人アカウントの手数料とレート
PayPalの法人アカウントは無料で開設することができ、月額利用料なども原則かかりません。ただし、利用する機能やオプションによっては手数料が発生することがあります。以下ではビジネスアカウントの手数料を見ていきましょう。
送金手数料
国内かつ同通貨の送金 | 無料 |
海外送金 | 499円 |
PayPalの海外送金手数料は金額に関わらず499円と一律ですが、送金できる最高額は100万円となっているので気をつけましょう。
通貨換算手数料
通貨換算手数料は通貨の両替に伴う手数料です。
日本円から外貨への海外送金
海外通販サイトなどで外貨のオンラインショッピング
外貨のPayPal残高を日本の銀行口座に引き出し
といったときに発生します。
支払いまたは返金の受取り時 | 4% |
残高、振替、アカウント内での両替 | 3% |
例えば、日本円のPayPal残高からアメリカに送金するとします。送金時の実際の為替レートが1ドル=150円だった場合、PayPalでは4%分が上乗せされた1ドル=156円で両替が行われるということです。1,000ドルの支払いだと40ドル(6,000円)が手数料としてかかる計算です。
PayPalの通貨換算手数料は思わぬ痛手となることも。海外取引が多く、通貨の両替に伴う手数料を節約したいと考えているなら、常に実際の為替レートで送金できるWiseなどの代替サービスを検討してみるのも良いかもしれません。
ペイアウト
ペイアウトは一括で複数の相手に送金できる機能です。
国内のPayPalペイアウト | 合計取引金額の2% (国内の最大手数料上限額が適用) |
海外のPayPalペイアウト | 合計取引金額の2% (海外の最大手数料上限額が適用) |
最大手数料上限額は国内と海外で異なり、また送金先の通貨によっても異なります。例えば、日本円の国内上限額は120円、海外上限額は5,000円となっています。詳細は法人アカウントの手数料詳細ページで確認するようにしましょう。
決済手数料
決済手数料は、商用支払いを受け取る際に発生する手数料です。現在PayPalのビジネスアカウントでは個人間の送金を受け取ることはできないため、ビジネスアカウントで受け取る支払いに対してはすべて決済手数料がかかることになります。
国内取引 | 3.60%+固定手数料 |
海外取引 | 4.10%+固定手数料 |
固定手数料は通貨によって異なり、例えば日本円では40円、米ドルでは0.30ドルとなっています。また、5円以下の少額の支払いを受け取ることが多い場合は、よりお得なマイクロペイメントレートの適用を受けることも可能です。(詳細はこちら)
引き出し手数料
PayPalアカウント内の残高を銀行口座に引き出す際に発生する手数料です。
1回あたり5万円以上の引き出し | 無料 |
1回あたり5万円未満の引き出し | 250円 |
即時引き出し | 引き出し額の2% (最低500円、最大2,000円) |
アメリカの銀行口座への引き出し | 引き出し額の3% |
また、通貨の両替が行われる際には通貨換算手数料もかかることに気をつけましょう。
その他の手数料
上記の手数料以外にも、PayPalでは次のような手数料が発生する場合があります。
チャージバック手数料
異議解決手数料
PayPalオンラインカード決済サービスに伴う手数料
対応通貨
PayPalは世界200以上の国と地域で利用でき、100通貨以上に対応しています。ただし、日本のビジネスアカウントで受け取れるのは以下の22通貨です。
日本円、米ドル、英ポンド、ユーロ、カナダドル、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、スイスフラン、香港ドル、シンガポールドル、スウェーデンクローネ、デンマーククローネ、ポーランドズロティ、ノルウェークローネ、ハンガリーフォリント、チェココルナ、イスラエルシェケル、メキシコペソ、フィリピンペソ、ニュー台湾ドル、タイバーツ、ロシアルーブル |
PayPalの法人アカウントの開設方法
PayPalの法人アカウントはオンラインで簡単に開設できます。
PayPalのウェブサイトから「新規登録」をクリック
アカウントの種類で「ビジネスアカウント」を選択
画面の指示に従い、事業の概要を入力
アカウント開設完了
アカウント開設完了後、実際にPayPalを送金や支払いの受け取りに利用するには本人確認を完了させる必要があります。
本人確認と必要書類
PayPalビジネスアカウントの本人確認では、アカウント管理者本人と法人の確認書類が必要です。
アカウント管理者 | オンラインによる本人確認 (eKYC) | 運転免許証、運転経歴証明書、マイナンバーカード、在留カードのいずれか1点の原本 |
書類アップロードによる本人確認 | 上記に加えて、公共料金の明細または住民票の写し | |
法人 | 13桁の法人番号 |
手順は次のとおりです。
PayPalアカウントにログインし「本人確認手続き」をクリック
事業の情報と法人番号を入力
実質的支配者の情報を入力
アカウント管理者の情報を入力し、本人確認の方法を選択
画面の指示に従い、本人確認手続きを行う
これで完了です。ただし、必要条件に該当する場合はこの後郵送で登録の住所宛に5桁の暗証番号が届くので、それを受領したらアカウントに入力し、手続きを完了させる必要があります。
手続きは通常の場合数時間で完了しますが、状況により2~3日程度かかることもあります。また、郵便による暗証番号の入力が必要な場合、承認後1週間を目途に登録住所に暗証番号を発送されます。
PayPalの仕組み
PayPalはオンラインでの送金や決済を仲介するサービスです。オンラインビジネスを展開する法人や事業主は、PayPalを決済方法として導入することで、商品やサービスの支払いをスムーズに受け取ることができます。
購入者は事前にPayPalに登録されたカードまたは銀行口座の情報を通して支払いを行うため、チェックアウト時に面倒な情報を手入力することなく、PayPalにログインするのみで決済が可能。購入者の決済情報は販売者に伝わらないため、安全な取引が行えます。
PayPalは世界200カ国以上、4億人を超えるユーザーに利用されているため、国際的な取引にも便利です。PayPalアカウント間で手軽に海外送金を行ったり、海外からの支払いの受け取りも可能です。
PayPalの安全性
PayPalの日本部門を管轄するシンガポール法人PayPal Pte. Ltd. は金融庁の関東財務局よりに第二種資金移動業者および前払式支払手段第三者型発行者として登録を受け、厳格な規制に従っています。
また、二段階認証や暗号化技術を用い、ユーザー情報や取引データを確実に保護。資金の安全性とプライバシーを確保し、信頼性の高いオンライン取引を実現しています。
PayPalの法人アカウントの使い方
PayPalの法人アカウントを使って海外送金をする方法を見ていきましょう。
アカウントにログインし、「送金」を選択
受取人の名前、PayPalユーザー名、メールアドレス、または携帯電話番号を入力
金額と通貨を選択し、必要な場合はメッセージを追加
支払いタイプを選択
支払方法を選択
内容を確認し、送金完了
法人アカウントのユーザー権限
PayPalの法人アカウントでは、管理者とは別にサブユーザーを最大で200人まで追加することが可能です。それぞれに固有のログインIDが付与され、複数のサブユーザーが同時にアカウントにアクセスできるようになります。
サブユーザーのアカウント権限には、プロフィールの編集、残高確認、 カスタマーサービスへの問い合わせなどを個別に設定できます。
送金限度額
PayPalで海外送金できる最高限度額は1回あたり100万円です。送金回数の規定は特にないようです。
PayPalの法人アカウントで海外送金にかかる時間
PayPalの海外送金は通常即時から数分、遅くとも同日中に着金します。ただし、受け取る相手が本人確認を完了していない場合など、数日かかることもあります。
PayPalの法人アカウントに代わるサービス
数多くの便利な機能が利用できるPayPalの法人アカウントですが、通貨換算手数料が高かったり、総額な送金ができなかったりといった短所もあります。ニーズによっては、PayPalに代わるビジネス用のサービスを検討してみても良いでしょう。
Wise(ワイズ)のビジネスアカウントでは、為替手数料の上乗せされていないレートで海外送金ができます。海外現地の銀行口座情報を取得することで、外貨の支払いを無料で受け取ることも可能です。
GoレミットはSBI新生銀行が提供する海外送金サービスです。法人や個人事業主でも利用でき、大口の送金にも対応しています。
まとめ
ここまでが、PayPalの法人アカウント(ビジネスアカウント)の概説でした。PayPalは安全なオンライン決済や送金方法として世界中で広く利用されているサービスであり、ビジネス目的でも便利に活用できます。
しかし、手数料などの観点から、ニーズによっては代替サービスを検討したほうが良い場合もあります。メリットとデメリットをしっかり把握したうえで、最適なサービスを選択するようにしましょう。
ソース
PayPalの法人アカウントについてよくある質問
オンラインで支払いを受け取ったり、手軽にできる決済方法を探しているなら、PayPalはおすすめです。海外取引にも便利ですが、通貨換算手数料が高額なので注意しましょう。
PayPalは資金移動業者であり、銀行ではありません。PayPalアカウントでは100万円を超える残高を保有することは推奨されておらず、また預金保護法の対象にもなりません。そのため、銀行口座の代わりとして使うのは難しいでしょう。
PayPalの法人アカウント開設に費用はかかりません。
PayPalのビジネスアカウントの残高から、登録の銀行口座あてに資金を引き出すことができます。引き出しには約3営業日かかります。
はい、ビジネスアカウントとは別にパーソナルアカウントを持っている場合、残高を送金することができます。国内かつ日本円の送金は手数料が無料です。
個人利用向けのパーソナルアカウントに対し、ビジネスアカウントでは法人向けのサービスやレポートなどが利用できます。
一般的なアドバイス: 当サイトの情報は一般的なものです。お客様のニーズや状況を考慮したものではありません。ご決定の前にご自身の状況や必要条件をご確認ください。 当社は世界200か国以上の外貨両替、海外送金サービスの比較をしています。信頼性が高く、調査、承認済みの会社のみ表示しています。