三菱UFJ銀行で外貨両替はできる?両替手数料やレートも解説
日本円を外貨に両替したいと考えたとき、近くの都市銀行などで両替しようと考える人は多いでしょう。しかし、近年では三井住友銀行のように、大手のメガバンクでも外貨両替の取り扱いを終了しているところが少なくありません。三大メガバンクのひとつである三菱UFJ銀行では今でも外貨両替ができるのでしょうか?
また、低コストでが外貨両替できるWise(ワイズ)のようなサービスを利用するという選択肢もあります。この記事では、三菱UFJ銀行の外貨両替サービスの現状と、お得に外貨を準備する方法について詳しく解説します。
本記事の目次:
- 三菱UFJ銀行で外貨両替はできる?
- 三菱UFJ銀行の外貨両替手数料はいくら?
- 三菱UFJ銀行の外貨手数料のレートは?
- 三菱UFJ銀行で外貨両替が可能な店舗は?
- 三菱UFJ銀行で外貨両替のやり方は?
- 三菱UFJ銀行で外貨両替が可能な通貨は?
- 三菱UFJ銀行での外貨両替の代替サービスは?
- 三菱UFJ銀行の外貨両替をする際の注意点
三菱UFJ銀行で外貨両替はできる?
結論から言うと、三菱UFJ銀行では外貨両替のサービスは取り扱いを終了しています。2020年6月26日をもって窓口での外貨両替を終了、外貨自販機のみでの取り扱いとなりました。そしてキャッシュレス化の波を受け、訪日外国人観光客の両替需要がなくなると判断し外貨自販機も2023年6月末に運用停止となったのです。
現在はMUFGグループ傘下である「ワールドカレンシーショップ」で外貨両替を行っています。円から外貨、外貨から円への両替だけでなく、三菱UFJ銀行名入りのトラベレラーズチェックから円への両替、国内発行のAMEXトラベレラーズチェックから円への両替ができます。
三菱UFJ銀行の外貨両替手数料はいくら?
ここでは、三菱UFJ銀行が提携するワールドカレンシーショップでの外貨両替手数料について解説していきます。ワールドカレンシーショップの両替手数料は為替レートに組み込まれており、具体的に「〇円」「〇%」と明示されているわけではありません。そこで、仮に5万円をアメリカドルに両替したときの受取金額と公示されている市場仲値を差し引きして手数料を算出しました。合わせて、他の両替サービスを使って5万円をアメリカドルに両替したときの手数料を表にまとめています。
なお、調査時点でのアメリカドルの公示市場仲値はりそな銀行の発表で1ドル=145.03円となっています。
サービス名 | 両替レート(市場仲値との差) | 両替手数料合計 | 受け取り金額 |
---|---|---|---|
三菱UFJ銀行(ワールドカレンシーショップ) | 148.00円(+2.97円) | 約1,003円 | 337.83ドル |
145.155円(-0.125円) | 303円 | 344.62ドル | |
外貨両替所(Greenport Agency) | 147.73円(+2.7円) | 約914円 | 338.45ドル |
外貨宅配サービス(トラベレックスオンライン) | 148.64円(+3.61円) | 約1,214円 | 336.38ドル |
2025年5月20日11:00AEST現在の情報を基に作成。通貨やタイミングによってレートは変動します
ワールドカレンシーショップでアメリカドルに両替するときには、1ドルにつき約3円の両替手数料が発生することがわかります。両替のタイミングによってレートは変わるので手数料も前後することはありますが、基本的にはこれくらいの手数料を見積もっておきましょう。
一方、表を見るとWiseのでカードを使った両替が一番お得であることがわかります。Wiseの場合、両替した通貨は自分のアカウントに紐づけられたデビットカードを通じて海外での支払いに使えて便利です。なお、支払いの際には利用する通貨がアカウント内にあれば事務手数料はかかりません。また、現地のATMで現金を引き出すこともできるので急に現金が必要になったときも安心です。
三菱UFJ銀行の外貨手数料のレートは?
次に、アメリカドルを含めた6通貨のワールドカレンシーショップでの両替レートと市場仲値の比較をしていきます。なお、こちらの金額は2025年5月20日11:00AEST時点でのレートです。
通貨名 | 両替レート | 市場仲値 |
---|---|---|
米ドル(USD) | 148.32円 | 145.03円 |
ユーロ(EUR) | 167.63円 | 162.43円 |
英ポンド(GBP) | 205.72円 | 193.11円 |
人民元(CNY) | 22.11円 | 20.13円 |
オーストラリアドル(AUD) | 103.37円 | 93.04円 |
シンガポールドル(SGD) | 117.55円 | 111.82円 |
通貨によって差はありますが、いずれも市場仲値よりも高い値段に両替レートが設定されています。一番差が大きい英ポンドでは両替レートと市場仲値が12.61円も異なり、もしこの日に500英ポンドを買おうと思ったら手数料は6,305円にも上ります。
三菱UFJ銀行で外貨両替が可能な店舗は?
ワールドカレンシーショップは都市部を中心に店舗を展開しています。ここでは、都内で両替可能な店舗をいくつかご紹介します。
店舗名 | 住所 | 電話番号 | 営業時間 |
---|---|---|---|
丸の内店 | 東京都千代田区丸の内1-4-5 三菱UFJ信託銀行本店ビル1階 | 03-6212-5861 | 平日10~17時 |
有楽町店 | 東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館2階 | 03-5224-3861 | 平日10~17時 |
渋谷店 | 東京都渋谷区道玄坂2-3-2 第1大外ビル7階 | 03-5728-3781 | 平日10~18時 |
新宿西口店 | 東京都新宿区西新宿1-8-1 新宿ビルディング 地下2階 | 03-5325-6941 | 平日10~18時 |
池袋店 | 東京都豊島区東池袋1-5-6 | 03-5956-1383 | 平日10~18時 |
2025年5月19日時点での情報を基に作成。いずれも閉店時間の30分前に受付終了。
三菱UFJ銀行で外貨両替のやり方は?
三菱UFJ銀行が提携するワールドカレンシーショップでの外貨両替は、200万円未満の取引の場合は事前申し込みは必要ありません。直接店舗に行って両替申込書に必要事項を記入、窓口の専門スタッフへ提出するのみです。なお、その際には名前が確認できる公的書類(運転免許証など)の提示が必要です。
200万円を超える取引の場合にはオンラインで事前申し込みをしなければなりません。これは犯罪収益移転防止法などによって、利用者の本人確認や取引の目的等の記録及び保管が定められているためです。事前申し込みは1カ月先まで受け付けています。
両替の際には金種を相談しながら購入ができます。旅行先に合わせて、大きな金額の紙幣を準備するのかそれとも細かく分けて持っていくのか選べて便利です。
三菱UFJ銀行で外貨両替が可能な通貨は?
ワールドカレンシーショップで取り扱いしている通貨は下記の18種類です。
通貨名 | 通貨コード |
---|---|
アメリカドル | USD |
ユーロ | EUR |
イギリスポンド | GBP |
スイスフラン | CHF |
オーストラリアドル | AUD |
香港ドル | HKD |
カナダドル | CAD |
シンガポールドル | SGD |
ニュージーランドドル | NZD |
タイバーツ | THB |
韓国ウォン | KRW |
ニュー台湾ドル | TWD |
中国元 | CNY |
インドネシアルピア | IDR |
パシフィックフラン | XPF |
マレーシアリンギット | MYR |
ベトナムドン | VND |
フィリピンペソ | PHP |
2025年5月19日時点での情報を基に作成
なお、インドネシアルピアとベトナムドンについては外貨への両替は一時停止しています。外貨から日本円への両替は可能です。
三菱UFJ銀行での外貨両替の代替サービスは?
MUFG傘下のワールドカレンシーショップは都内各所に店舗があって気軽に利用しやすい一方、東京以外では限られた場所にしか店舗がありません。もし、自分の行動圏内に店舗がない場合には下記で紹介するサービスも外貨両替におすすめです。
海外での支払いや外貨両替におすすめのWise!
オンラインで海外送金や外貨両替ができるWiseのデビットカードがあれば、40以上の通貨を保有できます。アカウント内に入っている通貨はデビットカードを使った支払いに使用することができ、仕事や旅行などで海外に行くときに非常に便利です。アカウント内に利用する通貨が入っていれば手数料は無料、もしなければ両替手数料が発生しますが、0.68%~と非常にお得になっています。
Wiseのデビットカードを使えば、海外のATMで現地通貨の引き出しもできます。その際の手数料は毎月2回、3万円までなら無料です。月に3回以上引き出す場合には1回につき70円、3万円以上を引き出す場合には3万円を超えた分の1.75%の手数料がかかります。加えて、Wiseは為替レートにミッドマーケットレート(実際の為替レート)を採用しているため、銀行や両替所のような為替マージンで損をすることがありません。海外旅行や国際的なビジネスを行う方には、必須のツールといえるでしょう。
Greenport Agency
成田空港に8店舗を構える外貨両替専門店で、海外に行くその直前でも両替が可能です。34通貨を取り扱いしており、アメリカドルやユーロといった主要通貨をはじめ世界中の幅広い地域の通貨に対応しています。飛行機の時間に合わせ早い店舗では7時から、遅い店舗では22時まで営業しているので早いフライトや遅いフライトで出発する際にも安心です。ただし、「三菱UFJ銀行の外貨両替手数料はいくら?」の段落で示した通り手数料がやや割高になっています。
トラベレックスオンライン
トラベレックスはオンラインで両替申し込みを行い、自宅もしくは店舗で両替した通貨の受け取りができるサービスです。店舗での両替も対応していますが、来店の際には事前予約が推奨されています。トラベレックスの外貨両替はクレジットカード決済に対応しているほか、外貨両替でマイルを貯めることもできます。為替レートがやや割高なのが玉に瑕ですが、うまく使えばクレジットカードのポイントやマイルが貯まってお得です。
三菱UFJ銀行の外貨両替の上限額は?
三菱UFJ銀行(ワールドカレンシーショップ)での両替について、土日祝日の取引の場合には1人あたり100万円までと決められています。外貨から日本円への両替の場合も同様で、両替可能金額は100万円相当までです。平日の取引については上限金額は明記されていませんが、200万円を超える両替の場合には事前申し込みをする必要があります。
三菱UFJ銀行の外貨両替のメリット・デメリット
三菱UFJ銀行(ワールドカレンシーショップ)での外貨両替は、下記のようなメリットとデメリットがあります。
メリット | デメリット |
---|---|
✅ 金種が選べる | ❌ 店舗が都内に集中している ❌ 両替レートが割高 |
ワールドカレンシーショップでは金種を相談しながら取引ができます。必要に応じて大きな金額の紙幣を多く購入したり、反対に細かく崩して用意したりと柔軟に外貨の準備ができて便利です。200万円未満の両替なら事前予約は不要、土日祝日も開いている店舗があるので旅行直前までうっかり両替を忘れていても安心です。
一方で店舗がある都道府県は11に限られており、「どこでも両替できる」とは言えません。また、両替できる通貨は18種類のみで、他の両替所と比べるとやや少なめです。両替レートの中に両替手数料が含まれているため市場仲値よりも割高になっており、その点もデメリットのひとつといえます。
三菱UFJ銀行の外貨両替をする際の注意点
最後に、三菱UFJ銀行(ワールドカレンシーショップ)で両替する際の注意点、ポイントを3つご紹介します。
来店時には身分証を持参する
本人確認のために氏名が確認できる公的書類の提示が必要です。運転免許証やマイナンバーカードなど、身分証を忘れないようにしましょう。
両替レートを事前に確認する
外貨両替の際には必ず両替レートを確認し、市場仲値と比較して為替手数料をチェックしましょう。仮に市場仲値よりを大幅に上回る場合には手数料で損をしてしまいますので、他の手段を検討することもひとつの手です。
時間に余裕をもって来店する
いずれの店舗も閉店時間の30分前に受付が終了します。また、この記事を作成している時点(2025年5月20日)においてホームページに混雑情報が掲載されています。待ち時間が長くなっているとのことなので、時間には余裕をもって来店するようにしましょう。
まとめ
他のメガバンクと同様に三菱UFJ銀行において外貨両替サービスはすでに終了となっていますが、提携するワールドカレンシーショップで引き続き外貨両替が可能です。都内を中心に店舗を展開しており、200万円未満であれば事前予約なしで来店ができます。土日祝日も営業している店舗も中にはあるので、自分の都合の良いときに来店でき便利です。
一方で両替レートには手数料が含まれているため、実際の為替レートよりも割高になっています。手数料を抑えて外貨両替がしたいという人にはWiseのデビットカードを活用した両替がおすすめです。常にミッドマーケットレートで取引ができ、手数料も0.68%~と格安に抑えられています。無料で口座開設できるので、外貨両替を頻繁に行う方や海外旅行を予定している方は、1枚持っておいて損はないでしょう。
出典: