PaypalとRevolutを徹底比較!海外送金の手数料やかかる時間も【2024版最新】
海外送金というと、「手数料が高い」「時間がかかる」といったイメージを抱く人は少なくないでしょう。送金金額と手数料を合わせたら想定していたよりもお金がかかってしまった、という経験をしたことのある人のいるのではないでしょうか。しかし、オンライン上でお金のやりとりができるサービスが登場したことで、海外送金もより速くスムーズにできるようになっています。使うサービスによっては、手数料が非常に安く抑えられているものもあります。
今回の記事では、その中でもオンライン決済のパイオニアともいえるPayPal(ペイパル)と、2015年創業という比較的新しいサービスであるRevolutについて比較しながら詳しくご紹介していきます。
PayPalとRevolutの比較:概要
特徴 | Revolut | PayPal |
---|---|---|
対応通貨・国 | 35通貨以上、150以上の国と地域 | 100通貨以上、200以上の国と地域(※1) |
デビットカード | ○ | × |
オンライン決済機能 | × | ○ |
ビジネスアカウント | × | ○ |
両者を比べてみると、PayPalの方が対応通貨及び使える国(地域)が多いことがわかります。しかし、PayPalは日本のアカウントの場合は受取ができる通貨は22種類のみです。一方、Revolutでは35種類以上の通貨で受け取りや支払いができます。
また、PayPalは送金の際に他のPayPalアカウントにしかお金を送れません。もし、受け取ったお金を現金として引き出したい場合には別途銀行口座への出金手続きが必要です。一方、Revolutはアカウント間の送金はもちろん、銀行口座への直接送金もできます。
Revolutではデビットカードの発行も可能です。決済に使えるだけでなく、ATMで現金の引き出しもできます。PayPalもデビットカードの取り扱いがありますが、残念ながら日本での発行はできません。なお、PayPalはビジネスアカウントの開設ができますが、Revolutのビジネスアカウントは日本未対応となっています。
(※1)決済に対応している通貨と国。銀行口座への入金は56通貨、支払いの受け取りは25通貨で対応。なお、日本のアカウントでは22通貨の受取が可能。
PayPalとRevolutの比較:海外送金時の重要ポイント
Revolut | PayPal | |
---|---|---|
為替手数料 | 取引日、時間、プランによって異なる | 3~4% |
送金手数料 | 原則無料 | 1回につき499円 |
送金日数 | 即時~ | 即時~ |
レビュー (TrustPilot) | ★4.2 146,243件の口コミ | ★1.3 27,653件の口コミ |
・為替手数料:Revolutの為替手数料は、取引日、時間、プランによって変わります。平日はプランによって設定されている使用限度内であれば無料で利用できます。対して、週末はプランに関わらず1%の手数料が発生します。一方、PayPalの為替手数料は送金人負担か受取人負担かによって変わります。前者の場合は4%、後者の場合は3%です。
・送金手数料:RevolutではSWIFTを使った海外送金は手数料がかかりません。ただし、送金する通貨や送信先の国によっては中継銀行を挟む場合があり、そこで中継銀行手数料が発生することがあります。PayPalの場合は1回につき499円です。
・送金日数:どちらも送金先や通貨、送金方法に応じて変わりますが、早ければ即時送金可能です。しかし、PayPalの場合はアカウントから銀行口座へ移す際に3~5営業日必要です。
・レビュー:レビューサイトで4.2の評価を得ているRevolutに対し、PayPalは1.3に留まっています。口コミ数もRevolutの方が7倍近くあり、より多くのユーザーから支持を得ていることがわかります。
ちなみに、同じレビューサイトでRevolutと同等の高評価を得ているのがWiseです。Wiseもオンラインで使用できる送金サービスで、海外送金時の為替手数料は無料と、非常にお得に使えるサービスになっています。送金手数料は発生しますが、送金前にかかる手数料すべてを確認できるので安心して使用できます。
それぞれの長所と短所
Revolut | PayPal |
---|---|
✅ タイミング次第で送金手数料無料 ✅ カードの発行が可能 | ✅ 対応通貨、国が多い |
❌仲介する銀行の手数料が発生することがある ❌ タイミング次第で送金手数料が発生することがある | ❌ 手数料がやや高め ❌ アカウントからお金を出すのに時間がかかる |
PayPalとRevolut、どちらがよい?
PayPalとRevolutはそれぞれ長短があり、利用目的や環境によって使いやすさは変わってきます。例えば時間に融通が利く人なら、為替手数料がかからない時間を選んで取引できるRevolutの方がよりお得に使いやすいでしょう。
しかし、銀行への入金の場合は中継銀行手数料が発生することもあり、実際に取引してみないとどれくらい手数料がかかるのかわからないのは厄介な点です。一方、PayPalは為替手数料と送金手数料が明記されているので送金前に手数料がどれくらいかかるのかわかります。取引により透明性を求める人にはPayPalの方が向いているかもしれません。
PayPalとRevolutの比較:会社概要
PayPalの設立は1998年、インターネットが普及し始めたころまでにさかのぼります。世界中の誰もが金融サービスにアクセスできる機会を作るという信念の下に設立され、徐々にそのサービスを拡大してきました。2023年3月時点では世界中に4億3,000万を超えるアクティブアカウントがあり、加盟店は3,500万まで増えています。日本では2021年にアクティブアカウント数が840万となりました。
対して、Revolutの設立は2015年です。日々のお金の管理や海外送金など、お金にまつわるさまざまな悩みを一括管理すべく、さまざまな金融サービスを展開しています。設立から5年後の2020年には利用者数が1,450万人を超え、その勢いはどんどん加速しています。
PayPalとRevolutの比較:海外送金の手順
PayPalとRevolutはどちらもオンラインで利用できるサービスです。海外送金の手続きもオンラインで完結します。ここでは、アプリで海外送金する場合のそれぞれの方法についてご紹介します。なお、どちらもすでにアカウントを持っている場合の手順ですので、アカウントを持っていない場合には、まずはアカウント登録から始めましょう。
PayPalの場合
アプリにログインし、「支払い」を選択
送金先のメールアドレスを入力
送金金額を入力
「個人間の支払い」を選択
確認画面で「友達・家族への支払い」を選択していること、送金金額を確認し手続き完了
Revolutの場合
アプリを開き、画面中央あたりに表示されている「送金」をタップ
「国際送金」をタップし、送金先の国を選ぶ
送金額を入力、「続行」をタップ
受取人情報を入力
送金内容を確認、手続き完了
PayPalとRevolutの比較:手数料
PayPalもRevolutも、利用するときにはその内容によって手数料が発生します。ここからはそれぞれの手数料について詳しく解説していきます。
海外送金にかかる手数料
両者の手数料について比べる前に、まずは海外送金にかかる手数料の概要を知っておきましょう。一般的に、海外送金には下記の手数料が発生することがあります。
・送金手数料
お金を送ること自体に対して発生する手数料です。通常、「1件○円」もしくは「送金金額の○%」と決められていることが多いです。
・中継銀行手数料
海外送金の場合、銀行はSWIFTと呼ばれる銀行同士のネットワークを使って送金元と受取先の銀行同士を繋ぎます。このとき、間に入って仲介役を果たす銀行のことを中継銀行と言い、この中継銀行に請求される手数料のことを中継銀行手数料といいます。
・受取手数料
海外送金を受け取る際にかかる手数料です。金融機関によって、「1件○円」、「受取金額の○%」と決められています。
・為替手数料
送金通貨と受取通貨が異なるときに発生する手数料です。例えば日本円で送り、相手がアメリカドルで受け取る、そんなときに発生します。通常、各金融機関は独自に為替レートを設定しており、実際の為替レートより高いレートで取引をすることが一般的です。この実際の為替レートと取引レートの差額分は各金融機関の利ざやであり、為替手数料といえます。
・リフティングチャージ
海外送金の際に、通貨の両替を行わないときに発生する手数料です。例えば日本円をアメリカに送り、相手が日本円でそのまま受け取るときに発生します。
それぞれの手数料について
PayPalはアカウント開設料金及び月額利用料はかかりません。代わりに、利用するサービスに応じて手数料を支払います。対して、Revolutもアカウント開設にはお金がかかりませんが、選ぶプランによっては月額利用料金が発生します。スタンダードプランは無料、プレミアムプランは月額980円、メタルプランは月額1,980円です。それぞれ利用できるサービスが異なります。
Revolutの場合、アカウントにお金を入れる際には入金方法によって手数料が変わってきます。例えば各種カードで入金する場合には1.7%の手数料が発生しますが、銀行振込もしくはVisaデビットカードでの入金なら手数料は無料です。PayPalの場合は自身で保有するアカウントにお金を入れることはできません。支払いや送金をするときにはアカウントに紐づけした銀行口座やクレジットカードを使って行います。
為替手数料及び受取手数料は取引の内容によって変わってくるので、取引を実行する前によく確認する必要があります。
Revolut | PayPal | |
---|---|---|
アカウント開設手数料 | 無料 | 無料 |
月額利用料金 | プランによって異なる | 無料 |
アカウントチャージ手数料 | 入金方法によって異なる | 利用不可(※1) |
送金手数料 | 原則無料(※2) | 国内送金の場合は無料 海外送金の場合は1回499円 |
為替手数料 | 取引日、時間、プランによって異なる | 3~4% |
受取手数料 | 記載なし | 無料(※3) |
(※1)アカウントに入金するのではなく、アカウントに紐づけられた銀行口座やカードから送金を行う
(※2)SWIFTを利用した国際送金は手数料無料。ただし、中継銀行手数料が発生することがある
(※3)外貨を受け取る際、為替手数料を受取人負担にする場合には為替手数料4%の負担が発生
PayPalとRevolutの比較:為替レート
各金融機関は、利ざやを含んだ独自の為替レートを設定していることが一般的ですが、Revolutはミッドマーケットレートを採用しています。ミッドマーケットレートとは売買相場の中間点のレートのことで、手数料などが上乗せされていない実際の為替レートのことを指します。このように、Revolutは為替レートには手数料を上乗せせず、なるべく安くサービスを提供しています。
一方、PayPalでは独自の為替レートが設定されており実際の為替レートとは異なります。ちなみに、アカウントを持っている場合には「ウォレット」の「通貨換算ツール」から為替レートの確認ができます。
PayPalとRevolutの比較:どちらが安い?
ここでは実際に、PayPalとRevolutのどちらが安いのかを比較していきます。下記は10万円、50万円をそれぞれアメリカドルとユーロで送金した場合に、受取人が受け取る金額を表にしたものです。
金額及び通貨 | PayPal | Revolut | 受取金額が多いのは |
---|---|---|---|
10万円→アメリカドル | 669.15 | 699.85 | Revolut |
50万円→アメリカドル | 3,345.75 | 3,499.28 | Revolut |
10万円→ユーロ | 611.72 | 635.70 | Revolut |
50万円→ユーロ | 3,058.62 | 3,178.51 | Revolut |
いずれの金額、通貨でもRevolutの方がより多くの受取金額になることがわかります。やはり為替レートの違いが大きく響いているのかもしれませんね。
PayPalとRevolutの比較:どちらが速い?
どちらも取引の内容によって送金スピードは変わりますが、早ければ即時送金も可能です。ただし、PayPalの場合はアカウントからお金を引き出すためには銀行口座への手続きが必要であり、それには3~5営業日かかることがあります。
PayPalとRevolutの比較:海外送金の上限額
Revolut | PayPal |
---|---|
1回につき100万円まで | 1回につき100万円まで |
どちらも取引の上限金額は1回につき100万円までとなっています。
PayPalとRevolutの比較:入金方法
上述の通り、PayPalは自分のアカウントに自分でチャージすることはできません、代わりに、銀行口座もしくはカードの情報を紐づけて支払いや送金を行います。
一方、Revolutの場合はデビットカード、クレジットカード、プリペイドカード、そして銀行口座から可能です。ただし、クレジットカード、プリペイドカードを利用してチャージした場合には、送金およびATMでの現金引き出しはできず、カード支払いのみに利用できます。
PayPalとRevolutの比較:カード利用
Revolutは自身のアカウントに紐づけられたデビットカードの発行が可能です。どのプランを選んでも1枚目の発行料金はかかりません。2枚目以降に関してはプランによって発行料及び発送料が異なります。また、バーチャルカードといって番号のみが発行される仮想カードもあります。
ちなみに、Revolutカードで外貨を使って決済した場合、アカウントに支払い通貨が入っていればそこから支払われるため為替レートを気にする必要がありません。もし、支払い通貨が残高になかったら対応通貨の中から自動的にお得なレートのものを選んで両替されます。
PayPalもカードの取り扱いがありますが、残念ながら日本ではPayPalカードの発行はできません。
プロバイダー | 特徴 |
---|---|
Revolutカード | ・1枚目の発行は無料 ・バーチャルカードあり ・ATMで現金引き出し可能 ・海外での支払いに便利 |
PayPalカード | ・日本では取り扱いなし |
Revolutのカードが利用できる国、地域
RevolutではMasterカードもしくはVisaカードの発行が可能です。どちらも国際ブランドのひとつに数えられ、世界中の国や地域で利用できます。
PayPalとRevolutの比較:ビジネスアカウント
PayPalもRevolutlもビジネス用のアカウントの開設ができます。それぞれ特徴が異なり、Revolutはひとつのアカウントで管理できる通貨が多かったり、一括で支払いができたりと、国際送金に特化した内容になっています。また、iPhoneを使ったキャッシュレス決済に対応しています。
一方、PayPalのビジネスアカウントも決済サービスが利用可能です。オンラインショップに使えるだけでなく、決済リンクを作成すれば請求書としても利用できて便利です。
Revolut | PayPal |
---|---|
・日本未対応 | ・アカウント作成は無料 ・初期設定費用、月額料金無料 ・決済サービスが使用可能 |
使いやすさ
・アカウント開設
PayPalもRevolutもオンライン、もしくはアプリ上で手続きできます。
・送金方法
Revolutはアカウントにお金を入れておき、そのお金を送金に使います。一方、PayPalの場合もアカウント残高からの送金ができますが、自分のアカウントにチャージすることはできません。アカウントに残高がない場合には銀行口座振替もしくはクレジットカードを使って支払いや送金を行います。
・送金先
どちらもアカウント間の送金が可能です。Revolutならアカウントだけでなく銀行口座への振り込みを選ぶことができます。
・対応言語
RevolutもPayPalも日本語を含む複数の言語に対応しており、アプリ上では言語切り替えが可能です。
・送金上限金額
どちらも1回あたり100万円まで送金できます。
対応可能な通貨
PayPalは200以上の国と地域で利用可能、100以上の通貨に対応しています。ただし、日本のアカウントで受け取れる通貨はそのうち22種類の通貨のみです。
個人アカウントの場合、Revolutは150を超える国・地域をサポート対象としています。対応通貨は35以上です。
安全性
Revolut、PayPalともに関東財務局の登録を受けています。財務局とは金融庁の指示を受けて民間金融機関などの検査及び監督を行う機関のことです。
PayPalとRevolutの比較:カスタマーサービス
どちらもオンライン上に「ヘルプセンター」というページがあり、よくある質問とその回答を検索することができます。
PayPalヘルプページ: https://www.paypal.com/jp/smarthelp/contact-us
Revolutヘルプページ:https://www.revolut.com/ja-JP/contact-us/
加えて、Revolutではアプリ内のオンラインチャット、メールで問い合わせが可能です。PayPalの場合はオンラインチャット、電話で問い合わせが可能です。また、アカウント上の「問題解決センター」で問題の報告をすることもできます。
PayPalとRevolutの比較:まとめ
PayPalとRevolutは、どちらもアプリやウェブサイト上で海外送金のできる便利な金融サービスです。特にRevolutは海外送金にかかる手数料を安く抑える工夫がいろいろとなされており、従来の海外送金に比べ非常にリーズナブルに海外送金ができます。海外送金以外にも多通貨の保有や両替もできるので、海外旅行などで頻繁に外貨を使う人におすすめといえます。
PayPalも海外送金はできますが送金したお金は相手のPayPalアカウントに入ります。現金が必要な場合にはそこから銀行口座へ移す手続きが必要ですので、その点は手間に感じてしまう人もいるかもしれません。一方で決済サービスが利用できるのはPayPalの大きな特徴です。ECサイトなど、PayPalで決済のできるサイトは多くありますので、オンラインショッピングをよく使う人なら持っていて損はないでしょう。
このように、PayPalとRevolutにはそれぞれ特徴があります。自分にはどんなサービスが必要なのかを考えれば、適切なプロバイダーを選べるのではないでしょうか。
ソース
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Article: アクティブアカウント4億3千万突破のペイパルが越境ECで日本商品を世界へ BNPLのPaidyとの連携強化し、サービス力の充実で国内市場を深掘り
よくある質問
PayPalは無料プランのみですが、Revolutは3つのプランから選ぶことが可能です。選んだプランによっては月額利用料金がかかります。また、手数料の仕組みや対応通貨の数にも違いがあります。
使う目的によって変わります。例えばできるだけ安く海外送金がしたいなら、平日なら為替手数料無料で取引できるRevolutの方がお得です。しかし、銀行口座への送金の場合は送り先によっては途中で中継銀行手数料が発生することがあり、想定外の手数料がかかることがあります。一方、海外のオンラインショップではPayPal決済を導入しているところも多いので、ネットショッピングをよく利用する場合にはPayPalの方が使いやすいかもしれません。
利用するサービスや取引内容によって手数料が変わってくるので、一概に比べるのは難しいです。自分の利用目的をはっきりさせ、その上で両者を比較してみるといいでしょう。
アカウント間のお金のやりとりであれば、両者とも即時で完了することが多いので大きな違いはないといえます。ただし、PayPalはアカウントから銀行口座へお金を移すのに3~5営業日かかることがあります。
Revolutは150ヶ国以上35以上の通貨に対応しています。PayPalは100以上の通貨で決済可能、56通貨で銀行口座への入金、25の通貨で支払いの受け取りに対応しています。ただし、日本のアカウントの場合は支払いの受け取りができるのは22の通貨のみです。