PayPal(ペイパル)の代替サービスは?PayPalの代わりに使える海外送金方法を解説!
海外送金やオンライン決済のサービスとして、PayPal(ペイパル)を使いたいと考えている人も多いかもしれません。しかし、ニーズによってはPayPalが必ずしも最善の選択肢ではない場合もあります。
そこでこの記事では、PayPalに代わる海外送金サービス5つとPayPalを徹底比較。手数料やレート、使いやすさなどの観点から比べていきます。PayPalよりもお得に、便利に送金できる方法を探している人は必見です。
Western Union(ウエスタンユニオン)
PayPal(ペイパル)の代替サービスを使う理由は?
PayPal(ペイパル)は1998年設立の海外送金・オンライン決済プラットフォームです。現在では世界中に4億人以上の利用者がおり、PayPal決済ができる加盟店は3500万店を超えています。
広く普及しているPayPalですが、メリットもあればデメリットもあります。それぞれをしっかり理解した上で自分に合ったサービスであるかを見極め、必要であれば代替サービスを検討するのが良いでしょう。
PayPalのメリット
海外送金手数料が499円とお手軽
売り手に決済情報を伝えることなくオンライン決済ができる
買い手・売り手保護制度がある
ビジネス利用ができる
PayPalのデメリット
両替レートに高額な通貨換算手数料が含まれている
銀行口座あての送金はできない
100万円を超える金額の送金はできない
PayPal(ペイパル)の代替サービスを比較
ここから、PayPalに代わる海外送金サービスを5つピックアップし、比較していきます。特に送金手数料、両替レート、送金のスピード、そして使いやすさに焦点を当てて見ていきましょう。
プロバイダ | 海外送金手数料 | 両替レート | 送金の速さ | 使いやすさ |
---|---|---|---|---|
PayPal | 499円 | 3〜4%の通貨換算手数料を上乗せしたレート | 即時 | モバイルアプリ、24時間365日のカスタマーサポート、日本語対応 |
Wise | シミュレーションで確認 | 実際の為替レート | 1〜3営業日程度 | モバイルアプリ、24時間365日のカスタマーサポート、日本語対応 |
Revolut | 無料+中継銀行手数料 | 0〜1.5%の為替手数料を上乗せしたレート | シミュレーションで確認 | モバイルアプリ、24時間365日のカスタマーサポート、日本語対応 |
Goレミット | 2,000円+中継銀行手数料 | 為替手数料が上乗せされたTTSレート | 1〜3営業日程度 | モバイルアプリ、日本語対応 |
WorldRemit | シミュレーションで確認 | 為替手数料が上乗せされたレート | 即時〜2営業日程度 | モバイルアプリ、24時間365日対応のカスタマーサポート |
Western Union | シミュレーションで確認 | 為替手数料が上乗せされたレート | 即時〜5営業日程度 | モバイルアプリ、24時間365日のカスタマーサポート、日本語対応 |
上記で紹介した5つの方法は、それぞれ強みと弱みを持っており、ニーズによってはPayPalの代替サービスとして利用することが可能です。中でも、特におすすめなのがWise(ワイズ)です。
PayPalを含むほとんどのプロバイダでは、送金手数料が安く設定されているものの、為替レートに含まれる手数料のために合計コストが高額になってしまいます。しかしWiseなら、為替手数料が上乗せされていない実際の為替レート(ミッドマーケットレート)で送金できるので、コストを大幅に節約することができます。
1. Wise(ワイズ)
Wiseは、2011年に設立された海外送金・キャッシュレス決済サービスです。2016年には日本でもサービスを開始しました。現在の利用者数は1,600万人を超え、毎日の送金取扱額は300万ポンド(5億円超)にも上ります。
日本において、ワイズペイメンツジャパン株式会社は、第二種資金移動業者として関東財務局によって登録を受けています。
Wiseの特徴
格安の送金手数料:Wiseは銀行とは異なる独自の海外送金の仕組みを採用。そのため、送金手数料が格安に設定されています。
実際の為替レート:Wiseでは、常に為替手数料の上乗せされていない実際の為替レートにて送金を行っています。「隠れコスト」がないため明瞭な手数料体系で、他のプロバイダよりお得に送金できます。
送金にかかる時間:Wiseの送金にかかる時間の目安は1〜3営業日程度となっています。また、送金のほとんどは24時間以内に着金します。
マルチカレンシー口座:50以上の通貨を1つのアカウントで保有・管理・両替することができます。
デビットカード:マルチカレンシー口座内の資金を、外貨のままデビットカードで決済に利用することができます。また、外貨がない場合でも1%以下のの両替手数料でお得に両替できます。
ビジネスアカウント:一括送金や給与の支払い、経費管理などに便利なビジネス専用のアカウントが開設できます。月会費などの手数料も発生しません。
Wiseのメリット
為替手数料なしの実際の為替レートで送金できる
手数料体系が分かりやすい
マルチカレンシー口座やデビットカードなどの機能がある
ビジネスアカウントが利用できる
Wiseのデメリット
現金からの送金や現金受取はできない
銀行などのように窓口がない
2. Revolut(レボリュート)
Revolut(レボリュート)は2015年に設立されたデジタル銀行で、2020年に日本上陸を果たしています。世界の会員数は3,500万人を超え、主にヨーロッパで急速に発展しているマネーアプリとなっています。
日本において、REVOLUT TECHNOLOGIES JAPAN株式会社は、第二種資金移動業者として関東財務局によって登録を受けています。
Revolutの特徴
送金手数料が原則無料:Revolutの海外送金手数料は無料という破格の設定です。ただし、中継する銀行などによって別途手数料がかかる場合があります。
日時によっては為替手数料無料:Revolutでは、為替市場の営業時間内(※)であれば為替手数料がかかりません。為替市場営業時間外は1%の為替手数料がかかります。
送金にかかる時間:Revolutの送金にかかる時間は明言されておらず、1日以内に完了するものもあるとだけ記されています。送金前にシミュレーションで確認する必要があります。
マルチカレンシー口座:Wiseと同じように、Revolutでも複数外貨を1つのアカウントで管理・保有・両替することができます。
デビットカード:マルチカレンシー口座内の資金を、外貨のままデビットカードで決済に利用することができます。両替の際には、海外送金と同じ仕組みで為替手数料がかかる場合があります。
上位プランにアップグレード:無料で利用できるスタンダードプランの他に、プレミアム・メタルの上位プランがあります。サブスクリプション料金がかかりますが、空港のラウンジ利用や限度額・手数料の優遇が受けられます。
※ニューヨーク時間の日曜日午後6時~金曜日午後5時。
Revolutのメリット
海外送金手数料が無料
為替市場営業時間内であれば為替手数料も無料
マルチカレンシー口座やデビットカードなどの機能がある
3つの会員プランから選べる
Revolutのデメリット
中継銀行手数料がかかる
現金からの送金や現金受取はできない
送金限度額が100万円と小さい
3. Goレミット(SBI新生銀行)
GoレミットはSBI新生銀行が提供する海外送金サービスです。SBI新生銀行の口座を持っている個人であれば、アプリを利用することで口座から直接送金が可能。口座を持っていない場合でも、SBI新生銀行の海外送金用口座に送金資金を振り込むだけで、国内送金の感覚で海外送金ができます。
Goレミットの特徴
銀行にしては安い送金手数料:Goレミットの海外送金手数料は1回あたり2,000円と、他の銀行と比べるとお手頃な設定になっています。また、ダイヤモンドおよびプラチナ会員は月1回まで送金手数料が無料になります。
SBI新生銀行の口座から直接引落し:SBI新生銀行の口座「パワーフレックス」を持っていれば、その口座から直接資金の引落しが可能。
国内振込と同じ感覚で海外送金:パワーフレックスの口座を持っていない場合でも、SBI新生銀行の海外送金用口座に国内振込するだけで送金できます。
高額送金に対応:銀行なので、100万円を超える高額な送金にも対応しています。ただし、限度額を120万円以上に設定したい場合は、資金源と送金目的が確認できる書類の提出が必要です。
Goレミットのメリット
自分の銀行口座から直接送金できる
パワーフレックスの外貨口座から外貨建て送金も可能
高額送金に対応している
ダイヤモンドおよびプラチナ会員は月1回まで送金手数料が無料
ビジネス利用もできる
Goレミットのデメリット
送金手数料に加えて中継銀行手数料や受取銀行手数料がかかる
現金からの送金や現金受取はできない
4. WorldRemit(ワールドレミット)
WorldRemit(ワールドレミット)は2010年に設立された海外送金サービスです。即時に着金することが多く、また送金方法も充実しているのが特徴です。130を超える国と地域において、570万人以上のユーザーがいます。
日本において、WorldRemit Ltd.は、第二種資金移動業者として関東財務局によって登録を受けています。
WorldRemitの特徴
豊富な送金受け取り方法:銀行口座あての送金だけでなく、現金受取やモバイルマネーへの送金、携帯電話料金のトップアップなど、豊富な受け取り方法から選択することができます。
格安の送金手数料:WorldRemitの送金手数料は送金先や金額によっても異なりますが、数百円とお手頃な価格設定になっています。しかし為替手数料には注意が必要です。
豊富な送金先と取扱通貨:日本からは140カ国以上に送金可能。特にアジアやアフリカ地域の送金を得意にしており、他のプロバイダでは取り扱っていない通貨へも送金できる場合があります。
送金スピードが速い:WorldRemitの海外送金は多くの場合即時〜数分以内に着金します。銀行口座あての送金は1〜2営業日程度かかる場合もありますが、それでもスピーディーな送金方法であると言えます。
WorldRemitのメリット
送金の受け取り方法が豊富
取扱国と通貨の数が多い
送金のスピードが速い
WorldRemitのデメリット
両替レートに割高な為替手数料が上乗せされている
送金限度額が100万円と小さい
日本語に対応していない
5. Western Union(ウエスタンユニオン)
Western Union(ウエスタンユニオン)は、150年以上の歴史がある会社です。元は電信を取り扱っていましたが、今日では200以上の国と地域において海外送金のサービスを提供しています。
日本において、ウエスタンユニオンジャパン株式会社は、第二種資金移動業者として関東財務局によって登録を受けています。
Western Unionの特徴
送金スピードが速い:Western Unionでは、取り扱い店舗での現金受取を選択すると、送金から数分以内にお金を受け取ることができます。銀行口座あての送金も同日または1日以内で完了することがほとんどです。
現金で支払いができる:送金資金は口座振込で入金するか、Western Unionの取扱店に来店し、現金で支払うこともできます。
豊富な送金受け取り方法:銀行口座あての送金に加え、現金受取やモバイルマネーへの送金など、多様な受け取り方法の中から選べます。
豊富な送金先と取扱通貨:世界200以上の国と地域でサービスを提供。銀行口座を持っていない人でも、世界48万店以上の加盟店にて現金で送金を受け取れます。
Western Unionのメリット
送金の受け取り方法が豊富
取扱国と通貨の数が多い
送金のスピードが速い
Western Unionのデメリット
両替レートに割高な為替手数料が上乗せされている
送金限度額が100万円と小さい
送金先によって利用できる送金方法や受け取り方法が異なる
PayPalに代わるおすすめのサービス
このように、各プロバイダにはそれぞれ違った強みがあることが分かります。
現金での受け取りなら:WorldRemit、Western Union
高額の海外送金なら:Goレミット
それぞれ比較して、自分に最適なものを選びましょう。
PayPal(ペイパル)の代替サービスまとめ
以上が、PayPalに代わる海外送金サービスの比較でした。PayPalは世界で広く利用されている海外送金方法ですが、通貨の両替に伴う手数料が割高であるなどのデメリットもあります。
様々な海外送金プロバイダがある中で最適なものを選べるよう、自分が送金したい国や通貨、送金額、相手の希望する受け取り方法、送金目的などをもとに比較検討することが重要です。
手数料や安全性など、そのほかのPayPalに関する記事はガイドからお探しいただけます。
ソース
よくある質問
海外送金のコストは送金額や入金方法・受取方法などによって異なってくるため、一概にどれが安いとは言えません。しかし、多くのプロバイダでは為替レートに含まれる手数料によって思わぬところでコストがかかってしまうため、Wiseのように常に実際の為替レートを使用するWiseなどのサービスがおすすめです。
上記で紹介したプロバイダはどれも関東財務局により第二種資金移動業者として登録を受けているため、規制を遵守して安全に送金を行っています。しかし、高額な送金を行う場合は、場合はGoレミットなど銀行による海外送金サービスを利用しましょう。
どの海外送金方法がおすすめであるかは、ニーズによって異なってきます。
- できるだけお得に送金するなら:Wise、Revolut
- できるだけ速く送金するなら:PayPal、WorldRemit、Western Union
- 高額な送金をするなら:Goレミット
- ビジネス利用なら:PayPal、Wise、Goレミット