日本からアメリカに荷物を送る方法とは?価格や日数をサービスごとに比較
この記事では、日本からアメリカへ荷物を送るときに知っておくと便利なサービスをいくつかご紹介しています。それぞれのサービスの送料やお届け日数、特徴を比較しながら解説していくので、アメリカに荷物を送る予定がある人はぜひ参考にしてみてください。また、海外にいる家族へお金を送る際に役立つWiseも合わせてご紹介していきます。
日本からアメリカに荷物を送る方法は?
日本からアメリカへ荷物送るときには、郵便局の国際郵便や宅配会社の国際宅配サービスを使うことができます。国際宅配サービスを展開している宅配会社はいろいろありますが、有名なところではFedEx、DHL、UPSが受け付けています。宅配会社によって、また利用するサービスによって料金や日数は異なり、それぞれ長短があります。下記でそれぞれ詳しく比較していきましょう。
日本からアメリカに荷物を送る際に一番安い方法は?
まずは価格面を見ていきます。10kgの荷物と20kgの荷物をアメリカに送る際のそれぞれの送料について比較していきましょう。
10kgの荷物をアメリカに送る場合
サービス名 | 発送方法 | 料金 |
---|---|---|
郵便局 | EMS | 27,100円 |
FedEx | 10kgボックス | 38,050円(※1) |
DHL | DHL EXPRESS WORLDWIDE | 55,630円 |
UPS | Worldwide Express 10kgボックス | 48,500円(※1)(※2) |
2024年11月1日時点での情報を基に作成(1)10kgまで一律同料金(2)個人宅配送料金400円を含む
4つのサービスのうち、最も安いのは郵便局のEMSを使った方法です。最も高いDHLと比べると約半分の金額になっています。郵便局以外の3社は自社で交通網を整備しており、集荷から配達まですべてを自社スタッフが行っています。そのため料金がEMSよりも高く設定されています。ちなみにFedEx、UPSの「10kgボックス」は10kgまでなら一律でこの金額となっているため、なるべく上限ぎりぎりまで荷物を入れた方がお得です。
日本からアメリカに荷物を送る際に一番早い方法は?
次に、荷物が届くまでにかかる時間を比較していきましょう。下記の表は20kgの荷物をアメリカに送るとして、それぞれ最も早い方法で送った場合の比較表です。
20KGの荷物をアメリカに送る場合
サービス名 | 発送方法 | お届け日数 |
---|---|---|
郵便局 | EMS | 11日(※1) |
FedEx | FedExインターナショナル・ファースト | 1~3営業日 |
DHL | DHL EXPRESS 10:30 | 1営業日(※1) |
UPS | UPS Worldwide Express plus | 1~3営業日 |
2024年11月1日時点での情報を基に作成(1)東京からニューヨークへ発送した場合
早さについては郵便局以外の3つのサービスに軍配が上がりました。早ければ1営業日、FedEx、DHL、UPSであれば遅くとも3営業日までにはアメリカに荷物が届きます。ただし、配達スピードが早ければ早いほど送料は上がる傾向にあります。例えばFedExの場合、上記の条件だと送料は100,270円です。DHLは104,827円、UPSは93,250円となっており、EMSの倍近くになっています。
各サービスの特徴
ここからは、各社が提供している宅配サービスをご紹介していきます。各社複数のプランがあり、それぞれ送料やかかる日数が異なります。送料を優先したいとき、スピードを優先したいとき、と状況に合わせて選べて便利です。
郵便局
郵便局で国際郵便を送るときには航空便、SAL便、船便の3つの方法から選べます。航空便はさらにスピードの早いEMSと通常便に分かれます。下記は東京からニューヨークまで10kgの荷物を送るときの日数と料金の違いをまとめたものです。
発送方法 | サイズ・重量(最大) | お届け日数 | 料金 |
---|---|---|---|
航空便(EMS) | ~30kg 長さ最大1.5m 長さ+横周最大2.75m | 11日 | 27,100円 |
航空便(通常便) | ~30kg 長さ最大1.05m 長さ+横周最大2m | 14日 | 26,700円 |
SAL便(※1) | 2週間前後 | 12,700円 | |
船便 | 2~3ヶ月 | 8,900円 |
2024年11月1日時点での情報を基に作成(1)2024年11月1日現在、受付を停止中
最も早いのはEMSですがその分送料が高く、一方船便は時間はかかりますが他と比べると非常に安くなっています。留学や海外赴任などでアメリカに荷物をたくさん送りたい場合、到着後すぐに使うものはEMS便で、急ぎでないものは船便で、などと使い分けると送料をうまく節約できます。
郵便局からアメリカへの荷物の発送方法
郵便局で国際郵便を出すときには、下記のプロセスに沿って進めていきます。
送れるものかどうかを確認する
送る方法を選ぶ
オンラインで必要書類を準備する
梱包する
郵便局へ持っていく
海外には送れる荷物とそうでない荷物があります。例えば香水はどの国にも送ることができません。一方、食品は国によって基準が違うのでそれぞれ規制を確認する必要があります。国際郵便の送り方についての詳細は下記のページでご確認ください。
宅配会社の国際宅配便
日本でおなじみの宅配会社も国際宅配サービスを提供しています。郵便局より宅配会社の営業所の方が近い、などという場合には宅配会社もぜひ検討してみてください。ここで紹介するのはヤマト運輸の国際宅急便、佐川急便の飛脚国際宅配便です。下記の表では、アメリカに2kg、5kg、10kgの荷物を送るときのそれぞれのサービスの送料を記載しています。
2kg | 5kg | 10kg | |
---|---|---|---|
ヤマト運輸(国際宅急便) | 3,700円 | 6,300円 | 11,950円 |
佐川急便(飛脚国際宅配便) | 10,500円 | 16,900円 | 30,800円 |
2024年11月2日時点での情報を基に作成
ヤマト運輸と佐川急便では、ヤマト運輸の方が送料は安くなっています。佐川急便の場合は法人、個人の荷物のやり取りに広く対応しており、個人宛の荷物で対応していないのはロシアとブラジルのみです。それに対し、ヤマト運輸はカナダや中国、フィリピンなど多数の国で依頼主もしくは届け先が個人の場合には書類以外の荷物を送ることができないなどの制限があります。そのため、佐川急便の方が料金が高く設定されているのかもしれません。ただし、アメリカについてはどちらも対応していますのでご安心ください。
ヤマト運輸でアメリカに荷物を送る方法
ヤマト運輸で国際宅急便を送る際の流れは下記の通りです。
送れるものかどうかを確認する
インボイスを作成する
梱包する
発送依頼をする(セールスドライバーによる集荷もしくは営業所への持ち込み)
インボイスとは貨物の内容証明書のことです。インボイスは営業所にあるものが使えるほか、セールスドライバーに依頼して持ってきてもらうこともできます。ヤマト運輸の国際宅急便については下記ページをご確認ください。
佐川急便でアメリカに荷物を送る方法
佐川急便で飛脚国際宅配便を利用する方法は下記の通りです。
飛脚国際宅配便出荷システムで送り状を発行する
集荷を依頼する
佐川急便の場合はオンライン上で必要書類の作成をします。そのため、飛脚国際宅配便の利用にはまずアカウント登録をしお客様コード(顧客コード)を取得する必要があります。詳しくは下記ページをご確認ください。
【佐川急便】飛脚国際宅配便(荷物・宅配便の海外宅配・配送サービス)
FedEx
FedExは世界最大規模の貨物輸送会社であり、アメリカを含む世界220以上の国と地域に自社物流ネットワークを構築しています。下記では、5kgと10kgの荷物を「FedExインターナショナル・エコノミー」で送ったときのお届け日数と送料をまとめています。
重さ | お届け日数 | 送料 |
---|---|---|
5kg | 2~5営業日 | 45,620円または45,930円(※1) |
10kg | 2~5営業日 | 61,310円または61,450円(※1) |
2024年11月2日時点での情報を基に作成(1)送り先によって異なる
FedExでアメリカに荷物を送る方法
FedExで荷物を送るときにはオンライン上で手続きを行います。まずアカウントを作成し、必要書類の準備や集荷依頼を行います。詳しくは下記ページをご覧ください。
フェデックスで発送するために知っておくべきこと | FedEx 日本
DHL
DHLもまた、自社物流ネットワークを活用して国際輸送を行っている会社です。下記の表ではDHLのExpress Worldwideを使ってアメリカに荷物を送った際の送料をまとめています。
重さ | お届け日数 | 送料 |
---|---|---|
5kg | 1営業日中 | 45,030円 |
10kg | 1営業日中 | 55,630円 |
2024年11月2日時点での情報を基に作成
DHLでアメリカに荷物を送る方法
DHLでは「MyDHL+」というオンラインツールを使ってインボイスなどの必要書類の作成ができるようになっています。DHLが発行しているサービスガイドに詳細が記載されているので、詳しくはそちらをご確認ください。
UPS
UPSは100年以上の歴史を持つ老舗の運送会社で、お客様のさまざまなリクエストに応えています。下記の表はそんなUPSのWorldwide Expressを使ったときのお届け日数と送料です。
重さ | お届け日数 | 送料 |
---|---|---|
5kg | 1~3営業日 | 47,850円 |
10kg | 1~3営業日 | 63,670円 |
2024年11月2日時点での情報を基に作成
アメリカに荷物を送る際の注意点
先述の通り、海外に荷物を送るときには送れるものと送れないものがあります。全世界共通で送れないものとしては香水、スプレー缶、花火、マニキュア、モバイルバッテリーなどが挙げられます。また、使い捨てカイロも販売業者によって「航空危険物」に該当することがあるので注意が必要です。
また、国によっても規制は異なり、肉製品や生鮮食品は原則禁止されていますが、真空パックされた乾燥食品などは送付可能な場合があります。アメリカの場合は他にもたばこやオリーブオイル、動物製品なども禁止されています。詳しくは郵便局の「国・地域別情報」をご参照ください。
海外移住時のお金の管理や海外送金に便利なサービス
留学や海外赴任などでアメリカに移住する際には、荷物だけでなくお金をどうやって持っていくかも考える必要があります。あるいは、アメリカにいる親戚や家族に海外送金をしなければならないときもあるでしょう。ここでは、そんなときに役立つオンラインプロバイダー、Wise(ワイズ)をご紹介します。
Wise
Wiseは複数の通貨の管理や海外送金ができるオンラインプロバイダーです。海外送金にかかる費用を最小限に抑えており、なんと送金金額の0.33%~で海外送金が可能です。手数料が安い秘密は為替レートにミッドマーケットレート(実際の為替レート)を採用しているためです。通常、銀行などの金融機関は為替レートの中に為替手数料を上乗せしています。例えばミッドマーケットレートが1ドル=150円のときにA銀行では為替レートを1ドル=151円に設定しているとしたら、差し引きした1円がA銀行の取り分になるという仕組みです。
しかし、Wiseの場合は為替レートに手数料を含んでおらず、常にミッドマーケットレートで取引ができます。海外送金に必要な手数料は送金手数料のみです。送金手数料は取引する通貨によって異なり、日本円からアメリカドルに送金する場合は固定手数料265円に取引額の0.6%をプラスした金額が手数料として差し引かれます。Wiseのホームページ上にあるシミュレーターを使えばアメリカドルを含むさまざまな通貨の手数料を取引前に知ることができます。
また、Wiseのマルチカレンシー口座を開けば日本円とアメリカドルを含む40の通貨の保有、管理が可能です。アカウントに入っているお金はデビットカードを使って現金を引き出したり、支払いに利用したりできます。ちなみにデビットカードが利用できる国は150カ国、送金ができる国は160カ国に上ります。
アカウントを開設したあとは自分のアカウントに入金を行います。日本でアカウントを開いた場合には日本の銀行口座から入金が可能です。その後アメリカドルに両替する必要がありますが、その際の手数料は取引額の0.52%と非常に安く抑えられています。なお、移住後は登録の住所をアメリカのものに変更する必要があります。
まとめ
今回の記事では、アメリカへの荷物の送り方について詳しく見てきました。郵便局、FedEx、DHL、UPSのそれぞれの送料やお届けにかかる日数をまとめています。全体的な傾向として、お届けまでの日数が短いサービスは送料もその分高く、反対に送料が安いものは先方に届くまでに時間がかかるようになっています。用途に応じて、ご自身に合うものをぜひ選んでみてください。また、海外送金に役立つWiseのサービスも合わせて簡単にご紹介しています。アメリカに荷物を送ったり、移住や引越しをしたりする際には、上記の情報を参照してよりスムーズに手続きが進められるといいですね。
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よくある質問とその回答
郵便局のEMSや、FedEx、DHL、UPSといった輸送会社の国際宅配サービスがあります。また、ヤマト運輸と佐川急便も国際宅配サービスを展開しています。それぞれの会社が複数の送付方法を提供しており、送料やお届け日数が異なります。詳しくは記事内の比較をご参照ください。
郵便局のEMSが他のサービスと比べて安価に済む傾向があります。また、さらに安いサービスを探しているのであれば、郵便局の船便が非常に安くなっています。ただし、お届けまでにかかる日数は2~3ヶ月です。
DHLのExpress Worldwideなら1営業日中に届けることが可能です。その分送料はかかりますが、急いでいる場合には良い選択肢となるでしょう。
出典: