Wiseの限度額は?【2024年最新情報】
世界で1600万人以上の利用者数を有する英国発の金融サービスWiseでは一般的な日本の銀行よりもはるかに安く、そして分かりやすい海外送金サービスを提供しています。また、デビットカードや様々な通貨でのマルチカレンシー口座を提供しています。
この記事ではWiseの限度額を紹介します。日本だけではなく各国で異なるWiseの限度額についても詳しく説明します。Wiseでは何ができて、何ができないのか分かりやすく解説しているのでぜひ参考にしてくださいね。
これだけ分かれば大丈夫!
この記事では詳しくWiseの限度額について説明しますが、日本のユーザーの場合は以下の点だけ押さえておけば問題ありません。
日本のWiseアカウントで一度に送金できるのは100万円まで
日本に100万円を超える送金をした場合、SWIFTで送金される(追加の手数料が必要)
日本のWiseのアカウント内の合計残高が100万円を超えたら、30日以内に超えた金額について払い出すための余剰金用の口座設定が必要
日本のWiseのカードで1か月あたりのショッピング利用限度額は400万円、1か月あたりのATM出金限度額は53万円
Wiseはいくらまで送金できる?
Wiseアカウントが日本の住所で登録されている場合
Wiseアカウントが日本の住所で登録されている場合、一度に送金できるのは100万円までです。これはWiseの日本法人であるワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社が、第二種資金移動業者であるためです。日本において第二種資金移動業者は、資金決済法により1件当たり100万円以下の送金業務が認められています。
ただし送金回数の上限はありません。したがって100万円よりも大きい金額を送金する場合は、複数回に分けて送金することは可能です。
Wiseアカウントが日本以外の住所で登録されている場合
英国や米国など日本以外の住所が登録されたWiseアカウントの場合、Wiseで送金できる限度額は通貨によって異なります。Wiseで日本円(JPY)は日本国内の銀行口座のみに送金できますが、アカウント登録国で別に規制がない限り送金額に制限はありません。
ただし、Wiseでも日本円(JPY)に限らず1回あたり100万円を超える日本への送金は、SWIFTで行われます。SWIFT送金はWiseの一般的な送金とは違う方法であり、追加の手数料が必要です。日本への100万円を超える追加の手数料は以下の通りです。
送金元通貨 | 固定手数料 |
---|---|
日本円(JPY)残高から | 181.75 JPY |
オーストラリア・ドル(AUD) | 4.8 AUD |
ブルガリア・レフ(BGN) | 6 BGN |
ブラジル・レアル(BRL) | 12.8 BRL |
カナダ・ドル(CAD) | 4.6 CAD |
スイス・フラン(CHF) | 3.5 CHF |
チェコ・コルナ(CZK) | 79 CZK |
デンマーク・クローネ(DKK) | 22.8 DKK |
ユーロ(EUR) | 3 EUR |
英ポンド(GBP) | 2.67 GBP |
香港・ドル(HKD) | 27.5 HKD |
ハンガリー・フォリント(HUF) | 965 HUF |
ノルウェー・クローネ(NOK) | 30 NOK |
ニュージーランド・ドル(NZD) | 5 NZD |
ポーランド・ズロチ(PLN) | 13 PLN |
ルーマニア・レイ(RON) | 14.5 RON |
スウェーデン・クローナ(SEK) | 31.5 SEK |
シンガポール・ドル(SGD) | 4.7 SGD |
米ドル(USD) | 3.5 USD |
トルコ・リラ(TRY) | 18 TRY |
上記で手数料を支払っているので、受取人がさらなる手数料を支払う必要は通常はなく、受取人がいくら受け取ることができるのか予測することができます。これは銀行から海外送金するときに依頼人負担として、受取人に手数料を負担させないようにする方法に似ていますね。
ただ、受取人の銀行によってはリフティングチャージなど他の手数料を徴収することがあります。「リフティングチャージ」とは海外送金の際に、通貨の両替を伴わない場合に発生する手数料です。入金した通貨と同じ通貨で送金されてしまうと、銀行は両替レートに上乗せした「隠れた為替手数料」で稼ぐことができないので、その分を他の手数料として徴収しようとするものです。
Wiseではこのような受取人の銀行側の手数料は表示できないので、これらの手数料が実際にかかるかどうかは受取人の銀行に問い合わせる必要があります。また、そもそも日本の銀行の中にはSWIFTでの送金受け取りができない銀行もあるので(特定の通貨での海外送金の受け取りはできる・できないというパターンもあります)、その点も受取人の銀行に問い合わせる必要があります。
シンガポール在住ユーザーの場合
シンガポールのWiseユーザーには送金・使用にも制限があります(保有にも制限がありますがその点は後述します)。4月1日から翌年3月31日の間、残高から30,000SGD(または他の通貨で相当額)を超えて送金または使用することはできません。
この限度額の計算には、Wiseカードの利用、海外ATMからの引き出し、国内外の銀行口座へのお振込み、第三者のWise口座へのお振込み、第三者の海外銀行口座へのお振込みが含まれます。
Wiseアカウントから、自身の口座として指定した銀行口座への送金は限度額にはカウントされません(その口座がシンガポールのものかは問いません)。また、他人のシンガポール内の口座への送金は、限度額にはカウントされません。Wiseで提供している利息付きファンドまたは株式で保有している残高からの送金も、限度額にはカウントされません。
Wiseには預けられる金額に限度額はある?
日本在住のユーザーの場合、Wiseに預けられる金額にも限度額があります。
Wiseのマルチカレンシー口座とは?
限度額について説明する前にWiseに「お金を預ける」とはどういうことなのか説明します。Wiseといえば海外送金をイメージしがちですが、マルチカレンシー口座も提供しています。Wiseのマルチカレンシーアカウントの特徴は以下の通りです。
40以上の通貨の保有や両替が可能です。
米ドルやユーロなど一部通貨では現地で使える口座情報も提供しています。
Wiseのデビットカードを使えばマルチカレンシー口座の残高を使った支払いや海外ATMでの引き出しも可能です。
これらの便利なサービスは、日本の住所で登録したユーザーも利用可能です。
日本在住ユーザーの場合
Wiseアカウントが日本の住所で登録されている場合、一つのアカウントで保有できるのは100万円までです。これは送金限度額と同様にWiseの日本法人であるワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社が、第二種資金移動業者であるためです。
日本において第二種資金移動業者は、資金決済法により1件当たり100万円以下の送金業務が認められていますが、そのために第二種資金移動業者は利用者資金を預かることができます。しかし、利用者の資金残高が送金上限額(第二種資金移動業者の場合は1件100万円)を超える場合には(海外送金を含む)為替取引の関連性が求められないものは保有しないための措置を講じることが求められています。そのために日本の住所で登録されているWiseのアカウント内では100万円を超えた資金の保有はできないように制限がかけられています。
この100万円の上限額を計算するときに、日本円以外についてはミッドマーケットレートで日本円に換算します。例えば、アカウント内に500,000JPYと5,000USDを保有している場合を考えてみましょう。ミッドマーケットレートが1 USD = 145JPYの場合、米ドルは700,000円に換算されて計算されます。そのため、アカウント内の合計残高は500,000円+と700,000円を足し合わせて120万円となり、100万円の保有限度額から20万円オーバーしていることになります。
とはいえ、アカウント内の合計残高が100万円を超えたら、すぐにアカウントが使えなくなるというわけではありません。30日間の猶予が設けられていて、この30日の間に100万円を超えた金額について払い出すための余剰金用の口座設定が必要です。
余剰金用の口座とは、アカウント残高が100万円を超えた際にWiseが自動的に余剰金を送金するための銀行口座で、自分名義の日本円建ての口座である必要があります。余剰金の送金の際に日本円への両替が必要になった場合は、両替のための通常の手数料がかかります。余剰金用の口座が設定されておらず、アカウント残高が100万円を超えてから30日が経過してもアカウント内に余剰金がある場合は、アカウントへの資金のチャージや受け取りなどアカウントの機能が一部制限されることがあります。
アカウントの機能が一部制限されたとしても、アカウントが凍結されるというわけではなく、余剰金用の口座を設定して自動的な送金を設定するか、残高から手動で余剰金を引き出せば、アカウントの制限は解除されます。アカウントが制限中で資金の受け取りができないときに第三者から資金を受け取った場合は、アカウントの制限解除後に入金が実行されます。
Wiseアカウントが日本以外の住所で登録されている場合
Wiseでは日本以外の住所で登録したアカウントに対しても預け入れできる金額に上限を設けていることがあります。この金額は各国の法律にしたがったものになっています。
マレーシアの場合
Wiseアカウントがマレーシアの住所で登録されている場合、個人アカウントは1日の終わりにアカウントに20,000 MYRを超える金額は保有できません。この金額の計算の際にはWiseのアカウント内に保有しているすべての通貨(日本円含む)が含まれ、MYR以外はミッドマーケットレートでマレーシア・リンギット(MYR)に換算されます。日本と異なり、余剰金受け取り用の口座は本人名義であればMYR建て以外の口座でも設定できます。
マレーシアの法人アカウントの場合、Wiseアカウント内に保有できる金額に上限はありません。
シンガポール在住ユーザーの場合
Wiseアカウントがシンガポールの住所で登録されている場合、個人アカウントに限り保有にも限度額が設定されています。
1日の終わりまでに5,000SGD(または他の通貨で相当額)以上を保有することはできません。これには、あらゆる通貨の残高が含まれ、SGD以外についてはミッドマーケットレートでシンガポール・ドル(SGD)に換算されます。ただし、Wiseがシンガポールのユーザ向けに提供している利息付きファンドまたは株式はこの残高に含まれません。
Wiseカードの限度額
Wiseでは海外送金だけではなくデビットカードも提供しています。Wiseデビットカードでは、外貨のまま、あるいは両替してショッピングに使うことができます。マルチカレンシー口座で50種類以上の通貨を1枚のカードで管理し、両替手数料は一般的なカードよりも格安に設定されているため、外貨利用の多い人に最適なカードです。ATMから現金を引き出すこともできるため、海外旅行や出張には特に便利ですね。
このWiseカードの利用にも限度額が設定されています。この限度額はWiseに登録している住所によって異なります。
Wiseアカウントが日本の住所で登録されている場合
Wiseアカウントが日本の住所で登録されている場合、1か月あたりのショッピング利用限度額は400万円、1か月あたりのATM出金限度額は53万円です。また、1回の取引あたり100万円を超える支払いはできません。これらの限度額は毎月1日にリセットされます。
Wiseアカウントが米国の住所で登録されている場合
Wiseアカウントが米国の住所で登録されている場合、支払いの種類によって利用限度額は異なります。また他の国と異なり1日あたりの利用限度額が設定されています。毎日の限度額は毎日午前0時に更新されます。毎月の限度額は毎月1日に更新されます。
決済方法ごとの限度額 | 1回あたりの限度額(USD) | 1日あたりの限度額(USD) | 1か月あたりの限度額(USD) |
ICチップとPIN / モバイルウォレット | デフォルト:1,000、最大:2,000 | デフォルト:1,000、最大:2,000 | デフォルト:5,000、最大:15,000 |
ATM出金 | デフォルト:250、最大:1,000 | デフォルト:250、最大:1,000 | デフォルト:1,500、最大:6,000 |
コンタクトレス決済 | デフォルト:200 Max: 400 | デフォルト:500、最大:1,000 | デフォルト:1,500、最大:4,000 |
磁気ストライプ決済 | デフォルト:1,000、最大:1,500 | デフォルト:1,000、最大:1,500 | デフォルト:1,500、最大:6,000 |
オンライン決済 | デフォルト:1,000、最大:2,000 | デフォルト:1,000、最大:2,000 | デフォルト:1,500、最大:6,000 |
その他の国の住所で登録されている場合
Wiseでは日本以外の住所で登録したアカウントに対しても、Wiseカードの利用に限度額を設定しています。各国の1か月あたりの利用限度額と1か月あたりのATM出金限度額は以下の表の通りです。これらの限度額は毎月1日にリセットされます。
国・地域 | 1か月あたりの利用限度額 | 1か月あたりのATM出金限度額 |
オーストラリア | 52,500 AUD | 7,000 AUD |
ブラジル | 120,000 BRL | 20,000 BRL |
カナダ | 55,000 CAD | 7,000 CAD |
EU | 30,000 EUR | 4,000 EUR |
マレーシア | 170,000 MYR | 23,000 MYR |
ニュージーランド | 52,500 NZD | 7,000 NZD |
フィリピン(※1) | 2,000,000 PHP | 275,000 PHP |
シンガポール(※2) | 30,000 SGD | 7,000 SGD |
イギリス | 30,000 GBP | 4,000 GBP |
(※1)1回の取引で480,000 PHPを超える支払いはできません。これには、定期的な購入やATMからの出金が含まれます。
(※2)12か月間( 4月1日から翌年3月31日の間)で30,000 SGDを超える支払いや送金はできません。
Wiseカードの利用限度額を変更する方法
Wiseカードの利用限度額は簡単に変更可能です。Wiseデビットカードの利用限度額は、アプリまたはウェブサイトで変更することができます。
日本を含めほとんどの国でのアプリでの利用限度額変更手順は以下の通りです。
「カード」タブに移動する
「制限」をタップする
変更したい限度額を選択する - ショッピング利用とATM出金の限度額を別々に設定できます
「利用限度額を変更する」をタップする
限度額を入力して「保存」をタップする
ウェブサイトでの手順は以下の通りです。
画面左側の「カード」タブに移動する
「制限」を選択する
変更したい限度額を選択する - 利用またはATM出金のいずれか
「利用限度額を変更する」をタップする
限度額を入力して「保存」をタップする
米国の住所で登録したアカウントに紐づけられたWiseカードでは、利用限度額の変更方法が異なります。
アプリでの手順は以下の通りです。
「カード」タブに移動する
「制限」をタップする
変更したい利用限度額を選択する
下部のボタンをタップして、最大またはデフォルトの限度額に変更する
ウェブサイトでの手順は以下の通りです。
「カード」タブに移動する
利用限度額を選択する
変更したい制限を選択する
下部のボタンをタップして、最大またはデフォルトの限度額に変更する
Wiseの法人向けカードの限度額
ここまで主に個人アカウントについて説明してきましたが、以下ではWiseの法人向けデビットカードの限度額について説明します。
Wiseの法人向けデビットカードの利用限度額
各国でのWiseの法人向けデビットカードの1か月あたりの利用限度額と1か月あたりのATM出金限度額は以下の通りです。
法人の登記国 | 1か月あたりの利用限度額 | 1か月あたりのATM出金限度額 |
イギリス | 45,000 GBP | 4,000 GBP |
EU | 45,000 EUR | 4,000 EUR |
日本 | 6,000,000 JPY | 530,000 JPY |
シンガポール | 78,750 SGD | 7,000 SGD |
カナダ | 82,500 CAD | 7,000 CAD |
オーストラリア | 78,750 AUD | 7,000 AUD |
ニュージーランド | 78,750 NZD | 7,000 NZD |
日本の法人の場合、1回の取引あたり最大100万円の上限が別に設けられています。
メンバーごとの限度額設定も可能
法人で各チームメンバーにカードを発行する場合、それぞれのメンバーの1日あたりの限度額と1ヶ月あたりの限度額を設定できます。管理者はチームメンバーのカードの利用を一時的に停止することができます。
管理者ではないチームメンバーはログイン時に自分の限度額を確認できますが、法人アカウントや財務に関するその他の情報を見ることはできません。
結論:Wiseの限度額は?
この記事ではWiseの限度額について詳しく説明しましたが、日本のユーザーにとって特に以下の3点が重要なのでおさらいです。
日本のWiseアカウントで一度に送金できるのは100万円まで
日本に100万円を超える送金をした場合、SWIFTで送金される(追加の手数料が必要)
日本のWiseのアカウント内の合計残高が100万円を超えたら、30日以内に超えた金額について払い出すための余剰金用の口座設定が必要
日本のWiseのカードで1か月あたりのショッピング利用限度額は400万円、1か月あたりのATM出金限度額は53万円
限度額はそれなりに大きく一般的な個人ユーザーの場合は普段使いではそこまで気にしなくてもいいことがお分かりいただけたと思います。ただ、法人で利用する場合はもっと限度額を気にしないといけないという場合もあるかもしれないのでこの記事をぜひ参考にしてWiseを存分に活用してくださいね!
よくある質問
日本のWiseアカウントで一度に送金できるのは100万円までです。
可能ですが、SWIFTで送金されるので追加の手数料が必要です。日本円(JPY)残高からの送金手数料は181.75 円です。
.100万円です。アカウント内の合計残高が100万円を超えたら、超えた金額について払い出すための余剰金用の口座設定が必要です。
1か月あたりのショッピング利用限度額は400万円です(1回あたり100万円以下である必要があります)。1か月あたりのATM出金限度額は53万円です。