Western Unionの海外送金の受け取り方は?手数料やレートも解説
アメリカ発祥の170年以上もの歴史を誇る海外送金サービス・Western Union(ウェスタンユニオン)。海外送金の受け取り方法には銀行以外にも、海外送金サービスのWestern UnionやWise(ワイズ)など手数料が安く、受け取り日数が早いサービスを活用する方法もあります。本記事では、Western Unionでの海外送金の受け取り方や、必要日数、手数料など詳しく解説します。
Western Union(ウェスタンユニオン)の基本情報:海外送金の受け取り方
まずは、Western Unionの基本情報を見ていきましょう。
送金手数料:受取人の手数料無料(送金人負担)
受け取り方法:現金・受取人の銀行口座
送金日数:送金方法によって異なる
利便性:国内には250店舗以上の取扱店で受け取り可能
安全性:第二種資金移動業(関東財務局長 第00039号)として認可・登録済み
よくある質問 | 回答 |
---|---|
Western Unionは海外送金の受け取り手数料は発生しますか? | Western Unionでの海外送金の受け取りには手数料はかかりませんが、送金人側で送金手数料の負担があります。また、銀行口座受け取りの場合には、支払い銀行から受け取り銀行手数料が請求される可能性があります。 |
Western Unionでの海外送金の受け取りには何日かかりますか? | 送金先の国や受け取り方法、入金方法によって異なります。銀行口座宛の場合、通常、入金後3~5営業日以内に受取人の銀行口座へ入金されます。 |
海外送金の受け取りにWestern Unionよりおすすめのサービスは? | Wise(ワイズ)が提供するマルチカレンシー口座で現地口座情報を取得すると、9通貨を外貨のまま受け取ることができます。受け取り手数料は無料で、送金人もまるで国内送金のように送金できるため、受取人・送金人の双方にとって利便性の高いサービスと言えます。*(1) |
*(1) SWIFT(スイフト)送金での受け取りの場合は、別途所定の手数料が発生
Western Union(ウェスタンユニオン)での海外送金受け取り方法
Western Unionでの海外送金の受け取り方法には、現金・銀行口座振込・モバイルウォレット(eウォレット)の3つの方法があります。ここでは、現金受け取り・銀行口座受け取りのそれぞれの手順をご紹介します。
現金受け取り
1. Western Union取扱店に来店する
日本国内のWestern Union取扱店は250店舗以上あります。店舗はウェブサイトで確認できます。
2. 送金管理番号(MTCN)のほか、必要事項を入力または記入する
送金管理番号(MTCN)は送金に割り当てられた個別番号です。送金を受け取る際に必要なため、事前に送金人から共有してもらうようにしましょう。
3. 政府発行の有効な写真付き身分証明書とマイナンバーカードを提示する
日本国籍の場合:パスポート(+住所確認書類)・運転免許証・マイナンバーカード
外国籍の場合:在留カード・マイナンバーカードまたは個人番号が記載された住民票(発行から6カ月以内)
銀行口座受け取り
1. 送金人に銀行口座情報を共有する
口座名義人名
銀行名
口座番号
銀行コード
住所
電話番号 など
送金人と共有するべき必要情報は、記事の中盤で別途詳しく解説します。
2. 指定の銀行口座に振り込まれる
送金人から送金管理番号(MTCN)を共有してもらうと、送金状況を追跡することができます。
Western Unionで海外送金を受け取る際の手数料
一般的な銀行での海外送金の受け取りには、「受け取り銀行手数料」と呼ばれる手数料が発生します。これは送金資金から通常差し引かれ、受け取れる金額が少なくなってしまうというデメリットがあります。
一方、Western Unionでの送金受け取りでは受取人が負担する手数料はありませんが、送金人が送金手数料を負担するシステムとなっています。これは、Wiseの現地口座情報を使った海外送金の受け取り方法も同様で、受取人が負担する手数料はありません(SWIFTを利用した送金の受け取りを除く)。
Western Union(ウェスタンユニオン)の為替レート
送金手数料のほかに発生する手数料として、為替手数料が挙げられます。
為替手数料は、Western Unionが独自に定める為替レートに上乗せされている手数料で、実際にいくら手数料が含まれているかは分かりにくい仕組みになっています。
その日の市場仲値と比較することで、実際にいくら為替レートに手数料が上乗せされているかを知ることができます。例として、2025年3月14日時点の米ドルのレートを比較してみましょう。
1 USDあたり | |
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市場仲値(TTM) | 148.37円 *(1) |
Western Union | 149.25円 *(2) |
*(1) 2025年3月14日現在 みずほ銀行米ドル公示相場より *(2) 2025年3月14日 20ː26 (CET) 現在
市場仲値とは、金融機関が外国為替取引の基準とするレートで、毎朝9時55分の市場レートを基に決定されます。銀行や外貨両替所、海外送金サービスでは通常、仲値に手数料を加えたレートがTTS(外貨販売レート)として顧客に外貨を販売します。
上記の表を見てみると、Western Unionのレートは仲値より0.88円高いレートが設定されています。これが、為替手数料として顧客に請求される隠れコストとなっています。
一方、海外送金サービスのWiseではリアルタイムの仲値である「ミッドマーケットレート」で取引することができます。つまり、為替手数料はかかりません。
送金額が大きくなればなるほど為替手数料はかさんでしまうため、少しでも手数料を抑えるためには、為替レートにも注目してサービスを選ぶことが重要です。
Western Union(ウェスタンユニオン)で海外送金を受け取る際の必要情報
Western Unionで海外送金を受け取る際には、受け取り方法によって以下の情報が必要となります。
現金受け取り
氏名
住所
見込受け取り金額
送金人の氏名
送金元の都市と国
送金管理番号(MTCN)
パスポート、運転免許証、マイナンバーカード、在留カードなどの政府発行の有効な写真付き身分証明書
銀行口座受け取り
銀行口座詳細
口座名義人名
銀行名
口座番号
SWIFTコード(BIC)
送金目的
住所
電話番号
なお、受取人の口座は現地通貨での支払口座でなければなりません。
Western Union(ウェスタンユニオン)での海外送金受け取りの代替手段
Western Unionでは受取人側での手数料負担がないことがメリットの一つとして挙げられますが、送金人側では送金手数料のほか、為替レートに上乗せされた為替手数料の負担があります。少しでも手数料を抑えたい、という場合には、他の海外送金サービスを検討してみるのも良いかもしれません。例えば、多通貨を受け取ることのできるマルチカレンシー口座を使うと、より安く簡単に海外送金を受け取ることができます。
ここでは、マルチカレンシー口座を提供している口座をご紹介します。
サービス名 | 対応通貨数 | 受取手数料 | 口座維持手数料 |
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Wiseマルチカレンシー口座 | 9通貨 | 無料(SWIFT送金を除く) ・SWIFTでのUSD受け取り:6.11 USD ・SWIFTでのGBP受け取り:2.16 GBP ・SWIFTでのEUR受け取り:2.16 GBP 2.39 EUR | 無料 |
SMBC信託銀行 プレスティア マルチマネー口座外貨普通預金 | 17通貨 | 無料 (ただし、外為送金の場合、送金途中の経由銀行で別途手数料を徴収される場合あり) | 月額2,200円(税込)*(1) |
(2025年3月15日現在) *(1) 月間平均総取引残高が前月分が20万円相当額以上ある場合は無料
Wiseマルチカレンシー口座もプレスティア マルチマネー口座も、どちらも外貨を外貨のまま受け取れる便利なサービスです。そのため、外貨両替が発生せず、為替レートを気にする必要がありません。
どちらも主要通貨を網羅していますが、大きく異なる点は口座維持手数料です。Wiseではマルチカレンシー口座の開設および月額料金はかかりませんが、プレスティア マルチマネー口座では月額2,200円が発生します。口座維持手数料無料条件に満たないようであれば、Wiseでの開設の方がお得に利用できます。
Western Union(ウェスタンユニオン)の海外送金受け取り限度額
日本国内でWestern Unionで一度に送金できる限度額は、100万円相当額以下(24時間で最大3回まで)と定められています。これはオンライン送金であっても、Western Union取扱店での送金であっても限度額は同じです。
1回の送金限度額 |
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100万円相当額 |
これは、日本でWestern Unionを運営するウエスタンユニオンジャパン株式会社が第二種資金移動業として登録・認可されているためで、限度額以上の送金を行うことはできません。
100万円以上の送金が必要な場合は、海外送金サービスのWiseを利用すると、最大1億5千万円(または別通貨の相当額)まで送金することができます。Wiseの日本法人であるワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社は第一種資金移動業者として金融庁より認可を取得しています。これにより日本の住所で登録しているユーザーにおいては、第二種資金移動業者の送金限度額100万円を超える高額の送金が可能となっています。
Western Union(ウェスタンユニオン)で海外送金の受け取りにかかる日数
Western Unionで海外送金する場合にかかる日数は、送金元の国や送金方法、資金の入金方法などによって前後します。
例として、Western UnionとWiseでそれぞれアメリカから日本の銀行口座宛に1,000米ドルを送金する場合にかかる日数をシミュレーターを用いて比較してみました。
銀行口座受け取り
海外送金サービス | 送金日数 |
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Western Union | 銀行振込入金:0~8営業日 デビットカード入金:4営業日 クレジットカード入金:4営業日 Google Pay入金:4営業日 |
Wise | ACH入金*(1):翌営業日*(2) デビットカード入金:翌営業日 クレジットカード入金:翌営業日 *(1) |
(2025年3月15日 22ː39 CET 現在のシミュレーションに基づく)*(1) アメリカ国内の銀行同士で用いられる電子送金 *(2) 日本国内でWiseの住所登録をしているユーザーの場合、入金方法は銀行振込・デビットカードのみ
上記の通り、Western Unionでは入金方法によって着金までにかかる日数が前後します。Wiseでは、どの入金方法でも翌営業日の着金予定となっています。どちらのサービスも、週末や祝日など銀行が営業していないタイミングで送金を実行したり、入金すると送金日数に影響するため、できるだけ銀行の営業日に手続きを済ませるのが望ましいでしょう。
現金受け取り
海外送金サービス | 送金日数 |
---|---|
Western Union | 銀行振込入金:0~4営業日 デビットカード入金:数分以内 クレジットカード入金:数分以内 Google Pay入金:数分以内 |
(2025年3月15日 22ː57 CET 現在のシミュレーションに基づく)
アメリカから日本国内の取扱店舗による現金受取では、デビットカードやクレジットカード、Google Pay入金の場合は送金実行から数分以内に受け取りが可能となります。
Western Union(ウェスタンユニオン)での海外送金の追跡方法
Western Unionでは、送金管理番号を使って、ウェブサイトまたはアプリで海外送金の状況を確認することができます。
「送金状況を確認する」ページにアクセスする
送金管理番号(MTCN)を入力する
送金人として、ウェブサイトまたはアプリで送金した場合は履歴ページで送金ステータスを確認できます。
Western Union(ウェスタンユニオン)での海外送金受け取りの追跡方法
Western Unionでは、送金した旨を受取人に対して直接通知しません。受取人が送金状況を追跡するには、送金人から10桁の追跡番号(MTCN –送金管理番号)と送金人名を事前に共有してもらうようにしましょう。
上記と同様に、Western Unionのウェブサイトまたはアプリから次の手順で海外送金の受け取り状況を追跡できます。
「送金状況を確認する」ページにアクセスする
送金管理番号(MTCN)を入力する
海外送金が届かないときにするべきことは?
Western Unionでの海外送金が届かない場合、まずは送金人から共有してもらう追跡番号(MTCN –送金管理番号)を使ってオンラインで最新の状況を追跡してみましょう。
また、この後にご説明するお客様サポートで追跡番号を伝えて、Western Unionに問い合わせてみましょう。送金人に送金状況を確認してもらうことも有効です。
Western Union(ウェスタンユニオン)のお客様サポート
Western Unionは日本語・英語でのお客様サポートに対応しています。電話窓口も土日、祝日関わらず毎日営業しているため、トラブルがあった際にも安心して利用できます。
電話窓口(日本語:毎日午前9時~午後10時/英語:24時間 年中無休)
電話番号(日本国内):0120-96-1623
電話番号(海外から):+81-3-6868-0758
電話窓口のほか、チャットや取扱店での問い合わせも可能です。
まとめ:Western Union(ウェスタンユニオン)での海外送金の受け取り方
日本国内の多くの取扱店での現金での受け取りや、銀行口座でも受取人の手数料負担なしで受け取れる利便性の高いWestern Union(ウェスタンユニオン)。使い勝手が良い一方で、送金人側で負担する為替レートに含まれる為替手数料により、為替コストで損をすることになり、受取金額にも影響が出てしまう可能性があります。この点が、Western Unionのデメリットと言えるでしょう。
Western Union以外にも、海外送金をお得に受け取る方法は他にもあるため、他のサービスと手数料を比較してみるのがおすすめです。特に、Wiseで海外から日本へ送金する方法は受取人の手数料負担もなく、為替コストが一切かかりません。手数料を少しでも節約したい方は、Wiseでの海外送金も検討してみてはいかがでしょうか?
出典: