みずほ銀行の海外送金を徹底解説!
日本国内では大手銀行の一つであるみずほ銀行。もちろん海外送金も提供しているわけですが、手数料や送金方法について気をつけるべき点が多くあります。
そこでこの記事では、みずほ銀行の海外送金について、手数料やかかる日数、限度額、注意点などを丸ごと解説していきたいと思います。銀行に代わる新しい海外送金サービスであるRevolutやWiseなどとも比較するので、ぜひ自分のニーズに最適な国際送金方法を探してみましょう。
みずほ銀行の海外送金を比較
まずは複数の海外送金サービスの送金手数料と送金にかかる時間を比較してみてみましょう。以下は、日本の個人が10万円を米ドル(USD)建てにして送金した場合の比較です。
銀行・サービス | 送金手数料 | 為替手数料 | 中継銀行手数料(送金人負担の場合) | 合計手数料 | ホームページ記載の送金日数 |
---|---|---|---|---|---|
みずほ銀行 【アプリ】 | 5,000円 | 1円/ドル | 2,500円 | 7,500円+為替手数料 | 非公表(「支払指図」は原則翌営業日) |
Wise | 732円 | 無料 | 無料 | 732円 | 送金時に確認可能 |
WorldRemit | 200円 | 非公表 | 無料 | 200円+為替手数料 | 翌営業日 |
Revolut | 無料(※1) | 無料(※2) | 非公表 | 中継銀行手数料分 | 3〜5営業日 |
750円 | 25銭/ドル(※3) | 1,000円 | 1,750円+為替手数料 | 1〜3営業日 | |
【三菱UFJダイレクト】 | 3,000円 | 1円/ドル | 三菱UFJダイレクトは受取人負担のみ | 3,000円+為替手数料(受取人負担の中継銀行手数料除く) | 数日またはそれ以上の日数 |
【ゆうちょダイレクト】 | 3,000円 | 非公表 | 受取人負担のみ | 3,000円+為替手数料 | 非公表(2〜7営業日以内に送金を実行) |
【アプリ】 | 2,000円 | 1円/ドル | アプリの場合受取人負担のみ | 2,000円+為替手数料(受取人負担の中継銀行手数料除く) | 1週間以上かかる場合も |
【SMBCダイレクト】 | 3,500円 | 1円/ドル(※4) | 2,500円 | 6,000円+為替手数料 | 非公表 |
ソニー銀行 | 3,000円(※5) | 15銭/ドル(※6) | 3,000円 | 6,000円+為替手数料 | 4〜9営業日 |
この表を見ると、10万円分をドル建てで送金する場合、みずほ銀行の海外送金手数料は7,500円+為替手数料(みずほダイレクトアプリ利用時)になることがわかります。これは、他の銀行やサービスと比べて比較的高めですね。
また、実際のレートに「隠れた手数料」が上乗せされた為替レートで送金されるので、手数料総額がわかりにくいという問題もあります。
この「隠れた手数料」を避けて送金するなら、RevolutやWiseなどの低コストな国際送金サービスを活用してみるのがおすすめです。
Revolutは、イギリス発のデジタル銀行・海外送金サービスです。Revolutの海外送金では会費無料のスタンダード会員でも為替市場営業時間内かつ月75万円までであれば為替手数料が無料になります。さらに海外送金手数料も無料で利用できます。ただし、送金先銀行や中継銀行によって手数料が発生し、送金額から差し引かれる場合もあるので気をつけましょう。
Wiseは、「新しいテクノロジーで国際送金のあり方を変える」ことをミッションに掲げたフィンテック企業です。Wiseでは、事前のシミュレーションで事前にすべての手数料を確認できるので安心です。為替手数料や中継銀行手数料などもかからないので、送金手数料だけを確認すればよく、送金コストが非常に見えやすくなっているのが特徴です。
(※1)送金先銀行や中継銀行による手数料が発生する場合がある。
(※2)送サービスが指定する為替市場営業時間内かつ月75万円までの両替の場合。それ以外の場合は1〜2%の手数料がかかる。
(※3)銀行営業日の17:00前後から翌営業日の10:00前後までは、通常の為替手数料を乗せたレートにさらに1.0075を乗じた夜間レート、銀行休業日の前営業日の17:00前後から翌銀行営業日の10:00前後までは、1.015を乗じた休日レートを適用する。
(※4)送金資金を円普通預金口座から支払う場合。
(※5)優遇プログラム Club S のステージによって異なり、プラチナステージで月3回まで無料。
(※6)遇プログラム Club Sのステージによって異なり、プラチナステージで4銭/ドル。
みずほ銀行の海外送金手数料
みずほ銀行の海外送金手数料は、送金申込方法によって異なります。個人の場合、送金手数料は以下の通りです。
窓口 | 8,500円(みずほ銀行本支店間取引は8,000円) |
みずほダイレクトアプリ | 5,000円 |
窓口で手続きをするのに比べ、みずほダイレクトアプリ(スマホアプリ)を活用すると送金手数料が大幅に安くなることが分かります。
後述の通り、みずほ銀行はみずほダイレクトで実行可能な海外送金をかなり制限していますが、その制限の範囲内の送金であればみずほダイレクトアプリで送金した方がコストを抑えられますね。
しかし、海外送金の際にかかる手数料はこれだけではありません。特に見落としがちなのが為替レートに含まれる為替手数料です。これについて以下でもう少し詳しく見ていきましょう。
みずほ銀行の国際送金のレート
みずほ銀行の海外送金で適用される為替レートは、ミッドマーケットレートに為替手数料が上乗せされた、みずほ銀行独自のレートとなっています。このような金融機関が顧客へ外貨を販売する時のための手数料込みのレートを一般にTTS(対顧客電信売相場)と呼びます。一方で手数料が含まれていない「実際のレート」をTTM(電信仲値相場)と呼びます。
実際のレートとみずほ銀行の為替レートを自分で比較しないと、実際にどれだけの為替手数料が上乗せされているのかはっきりとは分かりません。そのため、気が付かぬところで思わぬコストがかかってしまう場合もあります。みずほ銀行で海外送金する前には、必ず実際のレートとみずほ銀行の為替レートを比較するようにしてみましょう。
みずほ銀行では、米ドルの場合、TTMに1ドルあたり1円加えた金額をTTSとしています。これは、日本の他の大手銀行と同様です。例えば、TTMが1ドル=150円の日にはTTSは1ドル=151円となっています。この1円の差が為替手数料なのです。
TTMが1ドル=150円の日にアメリカの受取人に1,000ドル送りたい場合を考えてみましょう。TTMのレートのまま送金できれば150,000円の準備で済みます。しかし、みずほ銀行での海外送金時には為替手数料が上乗せされたTTSレートが適用されるので、実際には151,000円必要になります。この差額1,000円が「隠れた為替手数料」なのです。
一見少額なコストに見えますが、送金金額が大きいほど為替コストも目立ってくるので要注意です。特に米ドル以外で送金する場合は、このTTMとTTSの差がより開いていくので、為替コストによる手数料増加も無視できません。例えば、ユーロの場合、TTMとTTSの差は1ユーロあたり1.5円となります。
ちなみにアプリを利用して海外送金する場合、送金取扱日は最短でも送金受付日の翌営業日となります。つまり送金申し込みしたタイミングで表示される為替レートはあくまで参考レートであり、実際の取引時に用いる為替レートとは異なるわけです。実際どのレートで取引されたかについては後日交付の計算書を見なければわかりません。
みずほ銀行の海外送金のその他の手数料
海外送金を取り扱う銀行の中には「リフティングチャージ」という手数料を設けているところもあります。これは海外送金の際に、通貨の両替を伴わない場合に発生する手数料です。入金した通貨と同じ通貨で送金されてしまうと、銀行は先述した両替で発生する「隠れた為替手数料」で稼ぐことができないので、その分を他の手数料として徴収しようとするものです。例えば、日本円で送金し、海外の相手先が日本円のままで受け取る場合、リフティングチャージが発生することがあります。
みずほ銀行には、海外への送金時のリフティングチャージは設けられていません(後述の通り、海外から両替を伴わずに送金を受け取る際にはリフティングチャージが発生します)。したがって、日本円で送金し、海外の相手先が日本円のままで受け取っても追加で手数料がかかることはありません。しかし、日本円以外となると、みずほ銀行の外貨預金への預け入れの際に外国通貨取扱手数料がかかるので、実質的にリフティングチャージと同様の手数料がかかると言えるでしょう。
みずほ銀行での主な通貨の外国通貨取扱手数料は以下の通りです。
米ドル | 1米ドルあたり2円 |
ユーロ | 1ユーロあたり4円50銭 |
英ポンド | 1英ポンドあたり7円 |
スイスフラン | 1スイスフランあたり4円 |
オーストラリアドル | 1オーストラリアドルあたり7円 |
ニュージーランドドル | 1ニュージーランドドルあたり7円45銭 |
例えば、米ドルを直接みずほ銀行の外貨預金に預けて、その口座の中の米ドルを海外送金し、海外の相手先が米ドルのままで受け取った場合を考えてみましょう。両替が発生していないので当然為替手数料が発生することはありません。しかし、預け入れ時に1USDあたり2円の手数料が発生しており、1000USD預けると2000円の為替手数料がかかります。これを実質的なリフティングチャージと同様の手数料と見ることもできます。
また、みずほ銀行ではなく、中継銀行や送金相手先の銀行から手数料が請求され、その手数料分が減額されて相手の口座に送金が届くこともあります。
また、送金先銀行側でリフティングチャージが発生することもあります。例えば、みずほ銀行から米ドルでアメリカの銀行の相手先口座に米ドルで送金する場合、みずほ銀行側では手数料がかからなくとも、受け取るアメリカの銀行が両替手数料を得られないという理由で米ドルでの受け取り金額に対しリフティングチャージを課すことがあります。
このような手数料について送金元銀行によっては「依頼人負担」(送金者負担)にすることが可能です。みずほ銀行の場合、この「依頼人負担」が可能です。しかし、その場合はコルレス先支払手数料として2,500円を送金者が支払う必要があります。しかも、コルレス先支払手数料を支払って「依頼人負担」を選択したとしても、必ずしも支払銀行手数料等が差し引かれないというわけではなく、送金額全額が受取人の口座に入らないということもあり得るのです。
また、法人の海外送金の場合、コルレス先支払銀行より 10,000 円を超える手数料を請求された場合は、請求金額とコルレス先支払手数料として支払った2,500 円との差額分は改めて支払う必要があります。
みずほ銀行の海外送金にかかる時間
みずほ銀行で海外送金した場合、実際に受取人の手元に着金するまでの時間は実際に送金してみるまで分かりません。海外送金は1 件ごとの個別の資金決済を行っており、国や地域だけではなくタイミングでも送金に必要な日数は変わります。
みずほ銀行の商品概要説明書によれば「支払指図」は原則翌営業日になるとのこと。場合によっては翌々営業日になるようです。これはアプリを利用した海外送金でも同様です。実際に送金に何日かかるは、日本の祝日だけでなく、受取銀行や中継銀行がある国・地域の祝日などにも影響されます。送金は余裕をもって行いましょう。
みずほ銀行で海外送金する方法
個人がみずほ銀行で海外送金する方法は、窓口とみずほダイレクトアプリの2つがあります。それぞれの手順を見ていきましょう。
窓口で海外送金する方法
みずほ銀行では外国送金受付店舗のみで海外送金が可能です。全店舗で受け付けているわけではないので気をつけましょう。店舗に備え付けられている外国送金依頼書に記入し、窓口に向かいましょう。
店舗に行く際には次のものを準備しておきましょう。
通帳(通帳を発行しない口座であるみずほe–口座の場合は不要)
お届け印(印鑑レス口座利用の場合は、普通預金のキャッシュカードを持参)
本人確認書類
個人番号(または法人番号)が確認できる書類(マイナンバーカードなど)
取引の詳細を確認できる書類
原資を確認できる資料:給与明細など
送金目的を確認できる資料:留学費用(授業料)の請求書など
受取人との関係を確認できる資料(必要に応じて)
外国送金依頼書に記入するための受取人の銀行名、支店名、口座名義、口座番号、正確な住所(アルファベット表記)など
受取人の国・地域によって必要な情報は異なるので、事前にネットで調べていくのが望ましいでしょう。
主な通貨の銀行窓口での取扱時間は以下の通りです。通貨によって取扱時間が異なります。
米ドル(USD): 午前 10 時頃~午後 3 時
円(YEN) : 午前 9 時~午後 3 時
ユーロ(EUR)・英ポンド(GBP) : 午前 11 時頃~午後 3 時
銀行窓口が開いている時間と取扱時間が異なることもあるので気をつけましょう。
みずほダイレクトアプリで海外送金する方法
みずほダイレクトアプリを利用すれば、24時間スマホアプリから国際送金の依頼ができます。
ただし、2023年10月現在、みずほダイレクトアプリを利用できるのは、以下の全てに当てはまる個人のみで、若干ハードルが高くなっています。なお、屋号付きの預金口座など「事業性個人」とみなされた口座からはみずほダイレクトアプリでの海外送金はできません。また、みずほ銀行インターネット支店の預金口座でアプリによる海外送金は利用できません。
6カ月以上日本国内に居住している
みずほ銀行で同一内容の外国送金を手続きしたことがある
みずほダイレクトアプリを利用し、「ご利用カード」(アプリ版)を登録している
みずほ銀行にマイナンバーを届けている
みずほ銀行に届出の住所・氏名と現在の住所・氏名が一致している
つまり店舗で海外送金したことがなければ原則アプリでの送金もできないことになります。
みずほダイレクトアプリでの登録の流れは以下の通りです。
まず、みずほダイレクトアプリから依頼人・受取人情報の登録をします。
銀行側の確認後、利用申込結果がみずほダイレクトアプリの「お知らせ」にて通知されます。 確認には数営業日を要します。
確認完了後、みずほダイレクトアプリで外国送金を利用可能になるので、アプリで必要事項を記入して送金手続きを実行します。
ちなみにみずほダイレクトアプリでは送金可能国・取扱通貨には制限があります。
送金可能国は日本・アメリカ合衆国・中華人民共和国・イギリス・大韓民国・ドイツ・台湾・カナダ・タイ・フランス・オーストラリア・スイス・イタリア・シンガポール・ベトナム・マレーシア・ブラジル・スペイン・インドネシア・オランダ・インド・オーストリア・デンマーク・アイルランド・ニュージーランド・ポーランド・チェコ・ベルギー・ギリシャ・ハンガリー・フィンランド・ルクセンブルク・ノルウェー・ポルトガル・スウェーデンとなっています。
取扱通貨は米ドル(USD)・ユーロ(EUR)・英ポンド(GBP)・豪ドル(AUD)・ニュージーランドドル(NZD)・スイスフラン(CHF)・日本円(JPY)の7通貨になっています。
例えば、アプリを使って香港の銀行口座に香港ドル建(HKD)で送金することはできません。このような送金をみずほ銀行でしたい場合は必ず窓口に行く必要があります。
送金申込みの際に必要になる情報は?
海外送金を申し込む際には、受取人の情報が必要になります。送金手続きをする前に、以下の項目を受取人に訪ねておきましょう。
送金先の国・地域名
受取人の口座名義
受取人の口座番号
受取人の銀行名と銀行の住所
受取人の銀行のSWIFTコードもしくはIBAN※
受取人の住所、電話番号、メールアドレス
これらに加えて、送金時には銀行に送金目的を申告する必要があります。
※SWIFT BICとも呼ばれるSWIFTコードは世界共通の銀行の識別番号のことで個別の銀行(もしくは支店)ごとに付与されています。ヨーロッパや一部の中東の国々への送金する場合、受取口座の所在国・銀行・支店・口座番号を特定する国際標準コードであるIBANが必要です。
みずほ銀行で海外送金するメリットとデメリット
ここまで説明してきたように、みずほ銀行での国際送金には、メリットとデメリットがあります。それぞれ把握した上で、他の銀行・サービスとも比較して自分に最適な送金方法かどうかを見極めましょう。
メリット
窓口・アプリともに手続き可能
多くの国・地域に送金可能
比較的高額な送金ができる(窓口であれば限度額なし)
デメリット
送金手数料が高い
為替手数料が不透明である
送金先口座に着金するまでの時間が送金時には分からない
個人がアプリで送金するための条件が厳しい
送金限度額と送金可能国・地域・通貨
みずほ銀行の窓口で海外送金を申し込む場合、特に送金限度額はありません。ただし、送金額が 3000万円相当額を超える場合、取引内容により「支払または支払の受領に関する報告書」の提出が必要となる場合があります。これは外国為替及び外国貿易法(外為法)に基づくものです。
みずほダイレクトアプリを利用する場合の送金金額や回数の限度は以下の通りです。
送金金額の上限 | 1回あたり:300万円以内 1日あたり:300万円以内 1ヵ月(直近30日)あたり:500万円以内 |
送金回数の上限 | 1ヵ月(直近30日)あたり:2回以内 |
このようにみずほ銀行では1回で比較的大きな金額の海外送金が可能です。Wiseなど金融機関以外が運営する新たな海外送金サービスでは、日本の資金決済法に準じて送金限度額は100万円となっていることが一般的ですが、銀行法に基づく金融機関であるみずほ銀行ではそれより大きな金額の送金が可能なわけです。しかし、手数料や手続きの煩雑さを考えると、大きな金額であってもWiseなどの新たな送金サービスで複数回に分けて送金した方が簡単かつ安価で済むことになりそうです。
みずほ銀行では、SWIFTで送金が可能な国・地域であれば基本的にどこにでも送金することができます。ただし、外国為替および外国貿易法(外為法)などの規制に抵触する北朝鮮などには送付できないことがあります。
みずほ銀行で海外送金を受け取る
みずほ銀行では、海外からの送金を受け取ることも可能です(インターネット支店は除く)。みずほ銀行で海外送金を受け取る際に必要な手数料や情報は以下の通りです。
みずほ銀行で海外送金を受け取る際に必要な手数料
みずほ銀行で海外送金を受け取る際に必要な手数料は以下の通りです。
円建送金を、円預金で受け取る場合 | 個人: 被仕向送金手数料 1件あたり2,500円 法人: 被仕向送金手数料 1件あたり1,500円 かつ 円為替取扱手数料:金額の0.05%(最低2,500円) |
外貨建送金を、外貨預金で受け取る場合 | 個人: 被仕向送金手数料 1件あたり2,500円 法人: 被仕向送金手数料 1件あたり1,500円 かつ 外貨受払手数料:金額の0.05%(最低2,500円) |
外貨建送金を、円預金で受け取る場合 | 個人:被仕向送金手数料 1件あたり2,500円 法人:被仕向送金手数料 1件あたり1,500円 (原則、入金日の公示TTBレートにて換算した円貨額を入金するので先述の「隠れた為替コスト」が発生する) |
まとめると、上記のどのパターンでも被仕向送金手数料(海外などから送金を受け取るための手数料)が発生します。また、法人の場合、みずほ銀行内で両替が発生しない場合はリフティングチャージとして金額の0.05%(最低2,500円)を手数料として支払う必要があります。
例えば、法人が米国か4,000円の円建て送金を受け取る場合、被仕向送金手数料の1,500円に加えて、2,500円のリフティングチャージが発生します。たった4,000円の送金を受け取るのに、それと同じ金額の受取手数料(1,500円+2,500円=4,000円)を払わなければならないので、受け取れる金額は実質0円になってしまうのです。
個人やみずほ銀行内で両替が発生する場合はこのリフティングチャージを支払う必要はありませんが、実勢レートに手数料が上乗せされたレートで両替されるので、両替時にも実質的に手数料を支払っています。例えば、米ドルであれば 1 米ドルあたり 1 円、ユーロであれば 1 ユーロあたり 1.5円上乗せされています。
みずほ銀行で海外送金を受け取る際に必要な情報
みずほ銀行でスムーズに海外送金を受け取るためには、必ず以下の情報を事前に送金人に伝えておきましょう。
1.銀行名(BANK NAME)
MIZUHO BANK, LTD.
2.スイフトコード(SWIFT CODE)/ビックコード(BIC CODE)
MHCBJPJT11ケタでの記入を求められた場合は「MHCBJPJTXXX」と記入します。
3.支店名(BRANCH NAME)
●●●● BRANCH
4.受取人口座番号(BENEFICIARY'S ACCOUNT NO.)
●●● ― ●●●●●●●
(店番号3ケタ ― 口座番号7ケタ)
5.受取人名(BENEFICIARY NAME)
●●●●●
(受取口座名義をアルファベット表記で)
店番号についてはみずほ銀行公式サイトで調べることができます。
みずほ銀行のカスタマーサポート
みずほ銀行の海外送金でわからないことがあれば、みずほ銀行のカスタマーサポートに問い合わせることが可能です。
有人チャット(パソコン・スマートフォン) | 詳細はみずほチャットサポートページを参照。 <受付時間> 平日 9時00分~18時00分 |
みずほインフォメーションダイヤル | 0120–3242–86 フリーダイヤルを利用できない場合[通話料有料] 042–311–9210 <受付時間> 平日 9時00分~17時00分 |
まとめ
ここまで、みずほ銀行の海外送金について、気になる手数料や送金手順、送金日数などを見てきました。みずほ銀行は海外送金手数料は決して安くありませんが、窓口であれば送金額や送金先に制限が少ないのは嬉しい点です。
しかし、為替レートにどれだけの為替手数料が上乗せされているのかが分かりにくいのは困ったところです。みずほ銀行の手数料が気になる人は、RevolutやWiseなどの海外送金サービスを検討してみるのも良いでしょう。
どちらも銀行に代わる新しい送金方法なので、手数料を大きく節約できるかもしれません。さらに銀行よりも短い送金日数での海外送金も可能かもしれません。Wiseについては「Wiseを徹底解説」というレビュー記事でも詳しく解説しています。
また、SBI新生銀行やりそな銀行、セブン銀行など、その他の銀行の海外送金に関する記事はガイド記事一覧からお探しいただけます。
みずほ銀行の国際送金に関するよくある質問
最後にみずほ銀行の海外送金についてよくある質問と答えをまとめました。
みずほ銀行の海外送金にかかる手数料はいくら?
みずほ銀行の海外送金手数料は窓口で8,500円(みずほ銀行本支店間取引は8,000円)、みずほダイレクトアプリの利用時は5,000円です。これは別に両替時の為替レートには為替手数料が含まれています。
また、送金先によっては中継銀行手数料が別途送金額から引かれる場合があります。また、みずほ銀行が通貨の両替に適用する為替レートにも為替手数料が上乗せされています。
みずほ銀行の海外送金にかかる時間は?
みずほ銀行で海外送金した場合、受取人の手元に着金するまでの時間は実際に送金してみるまで分かりません。みずほ銀行の商品概要説明書によれば「支払指図」は原則翌営業日になるとのこと。場合によっては翌々営業日になるようです。
みずほ銀行の海外送金方法は?
みずほ銀行では窓口あるいはみずほダイレクトアプリから送金の申し込みができます。全ての海外送金に使えるわけではありませんが、みずほダイレクトアプリの方が手数料が安くなるのでおすすめです。
日本から海外への送金に税金はかかる?
日本は海外に資産を移動させることに対して税金を課していないので、日本から海外に送金することで何らかの税金が発生することはありません。また、海外送金のための手数料に対しては「外国為替業務に係る役務の提供」として消費税は非課税となります。
出典
海外からの送金を受け取る場合に必要な情報を教えてください | FAQ(よくあるご質問)
国際送金が受取人に届くまでの日数は何日程度ですか。 | よくあるご質問 | 株式会社ゆうちょ銀行
海外送金シミュレーター|送金手数料|外国への送金なら楽天銀行
対外発信およびご送金到着にかかわる制約事項 | 三菱UFJ銀行
お手続きの流れ|ソニー銀行からの外貨送金(仕向け送金)|MONEYKit
受取人が送金を受け取るまでに、何日かかりますか? | Revolut JP
海外送金 | 国際送金するならWise(ワイズ) - Wise(旧TransferWise)
送金にかかる時間について|国際送金するならWise(ワイズ) − Wise(旧TransferWise)