一時帰国に役立つ!国内で使えるプリペイドSIMカード

山口 友紀恵
ライター
石井 美南海
最終更新日
2025年3月19日

この記事では、日本に一時帰国する際におすすめのプリペイドSIMについてご紹介していきます。大手キャリアの場合は長期契約が一般的で、利用年数に応じて割引が適用されるなど、長期利用者を優遇するプランやサービスが設定されていることが珍しくありません。1~2週間といった短期での契約も難しく、留学や海外赴任から一時的に日本に帰る場合には割高になってしまいがちです。一方、プリペイドのSIMカードなら短期契約可能で、一時帰国のときでも使いやすくなっています。そんなプリペイドSIMについて、その使い方や選ぶときのポイントを下記で詳しく解説していきます。また、海外生活中のお金の管理に役立つWise(ワイズ)も合わせてご紹介します。

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一時帰国用のSIMカードの選び方は?

上記でご紹介したように、各通信会社がさまざまなプランを提供しており一時帰国で使えるSIMカードにも選択肢が多数あります。その中から自分に合ったものを選ぶためには、まずはご自身のニーズを考えてみましょう。例えば電話番号が必要なのかどうかを考えるだけでも選択肢を絞ることができます。加えて利用できる日数やデータの利用量、回線速度、利用料金など比較項目はいろいろとあります。

SIMカードの形態も通信会社によってプリペイド式と月額制、そして物理SIMとeSIMに分かれます。それぞれの特徴やメリットは下記の通りです。

月額制のサービス

メリットデメリット
  • 月額料金が他と比べて安い

  • 日本の電話番号が取得できる

  • 大手キャリアの通信電波が使える

  • 月単位での契約しかできない

  • 日本の住所が求められる

  • 解約手続きをしなければならない

プリペイド式のサービス

メリットデメリット
  • 日本の住所がなくても契約できる

  • 解約手続きが必要ない

  • 滞在日数に応じてプランを選べる

  • 日本の電話番号の取得はできない

  • 月額制と比べると割高

物理SIM

メリットデメリット
  • 幅広い機種に対応している

  • 対面でのサポートに対応していることが多い

  • SIMの入れ替えをしなければならない

  • SIMカードの受け取りが必要

eSIM

メリットデメリット
  • 即日開通ができる

  • SIMの入れ替えがいらない

  • SIMの受け取りが不要

  • 対応端末が比較的新しいものに限られている

  • 初期設定をすべて自分で行う必要がある

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一時帰国用のSIMカードの使い方

一時帰国の際には事前に申し込み手続き等を済ませておくことで日本に着いてからスムーズに利用が開始できます。月額制とプリペイド式、またeSIMと物理SIMとで少しずつプロセスが異なりますので、下記でそれぞれ詳しく見ていきましょう。

月額制サービス

月額制の場合はオンラインもしくは店舗でまず契約申し込みをします。その際、本人確認のため運転免許証やパスポートの提示が必要です。日本の住所が必要なことがほとんどなので、短期滞在者の場合は利用制限がある場合もあります。契約の際には支払い方法の設定も行います。クレジットカード払いもしくは口座振替が一般的で、一部コンビニ支払いに応じているキャリアもあります。

契約が完了したらSIMの受け取りです。物理SIMの場合は店舗での申し込みならその場で受け取りができますが、オンラインで申し込みをした場合には配送されるのを待たなければなりません。そうして物理SIMカードを受け取ったら、端末のカードスロットを開けてSIMカードを挿入します。基本的には挿入したあとに一度再起動することでSIMが認識され、自動で通信設定が行われます。eSIMの場合はQRコードやメールで送られてくる指示に従ってアクティベートを行います。

プリペイド式サービス

プリペイド式のSIMカードの場合、オンラインで申し込みできることがほとんどです。上記で紹介したプリペイド式のSIMはすべてオンラインで手続きできます。手続きの際にはクレジットカードの情報など支払いのための情報は聞かれますが、その他個人情報は提出する必要はありません。

購入手続きが完了したら、SIMカードの受け取りです。月額制と同じく、物理SIMの場合は郵送されるのを待つ必要があります。一方、eSIMであればすぐにQRコードやメールで案内が届くので、それに沿ってアクティベートをしていきます。

注意点とトラブル対策

一時帰国の際にSIMカードを使う場合には、まず自身のスマートフォンが他のSIMカードに対応しているか確認する必要があります。大手キャリアでスマートフォンを購入した場合、その通信会社のみで使える仕様になっていることがあります。この状況を「SIMロックがかかっている」と言いますが、これは申請をすることで解除が可能です。

また、物理SIMを使う場合にはSIMカードの種類も確認しておきましょう。nano、micro、標準、とサイズ違いでいくつか種類があるので自身のスマートフォンに合ったものを選ぶ必要があります。合わせて、普段利用しているスマホが日本のSIMカードの通信バンドに対応しているかを確認することも重要です。対応する周波数帯が異なると、通信ができないことがあります。特にeSIMを使用する場合は、端末が現地のバンドに対応しているかチェックしておきましょう。

おすすめのSIMカード一覧

ここでは、それぞれのSIMカードの特徴についてさらに詳しく見ていきます。

楽天モバイル

楽天モバイルでは電話番号の取得が可能で、通信には自社回線とauの回線を利用しています。自社回線のエリア外ではau回線を利用することになりますが、自社回線エリア外では通信速度が保たれないことがあり、それがデメリットとして挙げられます。一方、データ無制限で2,970円は他の通信会社と比べると格安です。ちなみに楽天IDを紐づけすれば楽天ポイントが貯まるので、普段から楽天を使っている人には非常にお得です。

LINEMO

LINEMOでも日本の電話番号が取得可能、利用できる回線はソフトバンク回線です。LINEアプリでのデータ消費はないため、LINEアプリを頻繁に使う人には特におすすめです。「ベストプラン」「ベストプランV」の2つというシンプルな料金体系で、いずれもお得な価格になっています。一方、データ無制限のプランはないため、動画をダウンロードしたりオンライン会議をしたりといった使い方をしたい場合にはデータ利用量に注意しながら使う必要があります。

povo

povoは基本料金が無料、必要なサービスを「トッピング」して利用する仕組みになっています。電話番号についてもトッピングをすることで取得可能で、使用する回線はauの回線です。自分が必要なサービスだけを選んで利用できる柔軟性がpovoの一番のメリットといえるでしょう。一方、長期間利用がない(トッピング購入)がないと利用停止となるため、一時帰国を終えた後は解約手続きをする必要があります。解約が必要な点は楽天モバイル、LINEMOも同様です。

Holafly

Holaflyは海外旅行者向けにデータ専用のeSIMサービスを提供しており、日本以外にも各国で利用可能です。使用回線は現地の主要キャリアに接続することが多く、日本の場合はauの回線を利用します。電話番号はなく、完全にデータ通信のみに特化しています。プリペイド式のため本人確認など不要で、申し込みをしたら即時開通可能です。日数を指定してプランが選べるのは大きな魅力ですが、利用日数が長い場合には月額制の方が安く済むことが多いです。

trifa

trifaもまた、海外旅行者向けにデータ通信サービスを提供しています。データ通信のみで電話番号の取得はできません。日本でのプロバイダーはIIJで、ドコモとauの2つの回線に接続可能です。データ容量別、日数別にプランが設定されており、自身のニーズに合わせて細かくプランを設定できるのはtrifaの魅力です。無制限プランの場合、利用日数が長くなるほど他のプロバイダーと比べて金額がやや高めに設定されています。

World eSIM

World eSIMはWiFiレンタルで有名なグローバルWiFiが提供する海外旅行用のeSIMサービスです。世界各国で利用可能、日本もその中に含まれます。電話番号の取得はできませんが、IIJ/ドコモの回線にアクセスできます。手続きはオンラインですべて完結、申し込みをして即時開通が可能です。一方、プランのバリエーションは他のプロバイダーに比べると乏しく、最長で15日間までのプランしかありません。

JapanConnect eSIM

JapanConnectのeSIMではドコモの回線にアクセス可能です。電話番号の付与はなく、データ通信のみに特化しています。7日間3GBで1,480円、25日間でも30GBで3,650円と非常にリーズナブルな価格設定になっています。ただし、データ無制限プランの提供はありません。仕事などで日本滞在中に頻繁にデータ利用をする場合にはデータ量が足りなくなってしまうかもしれません。

海外生活をもっと便利にするWiseアカウント

仕事や留学などで海外と日本を行き来する場合、お金の管理についても頭を悩ませることがあるでしょう。そんな人にはオンラインで複数通貨の両替や管理ができるWise(ワイズ)がおすすめです。Wiseでは[NumberCurrencyHold]以上の通貨が保有でき、[NumberCurrencyTransfer]以上の国に送金が可能です。海外送金の受け取りももちろん可能で、[NumberCurrencyAccountDetail]の通貨については現地口座情報の獲得ができます。加えて、アカウントに入っている資金は付属のデビットカードを使えば決済にも使えます。その際の決済手数料はかかりません。外貨両替の際には手数料が発生しますが、[NumberWiseFee]%~と、他の金融機関と比べると格安に設定されています。

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まとめ

今回の記事では日本への一時帰国時におすすめのSIMカードについて詳しくご紹介してきました。ほとんどがオンラインで申し込み可能なので、事前に手配を済ませておけば日本到着後すぐにデータ通信が使えます。月額制やプリペイド式、物理カードにeSIMカード、とプロバイダーによって提供しているサービスはさまざまです。それぞれメリットとデメリットがあるので、自身のニーズに合ったものを選ぶようにしましょう。日本と海外を行き来するなら、オンラインで資金の管理ができるWiseもおすすめです。ひとつのアカウントで複数通貨の保管や外貨両替、海外送金ができて便利です。

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よくある質問とその回答

電話番号付きプリペイドSIMはコンビニで購入できますか?

空港や観光地などのコンビニであれば取り扱っている場合があります。ただし、必ずしも在庫があるわけではないのでお目当てのSIMを見つけられないこともあります。

一時帰国する際、SIMカードはどうすればいいですか?

各プロバイダーが日本国内で使えるSIMカードを提供しています。データ量や利用日数に応じて、自身に合ったものを選ぶようにしましょう。

日本帰国時のeSIMのおすすめは?

eSIMはそれぞれ使える日数とデータ量が異なり、それに応じて料金も変わります。まずは日本にどれくらい滞在する予定なのか、データ量はどれくらい必要なのかを割り出しましょう。それに合わせて、適切なプランを選んでみてください。