【外貨送金受け取り】海外からの日本への送金の受け取りにおすすめの銀行7選。手数料を比較
海外取引において欠かせない海外送金。ただし、海外から日本への外貨送金を受け取るためにかかる受取り手数料は決して安くなく、「手数料を削減したい」とお考えの方も多いのではないでしょうか?そんな方に向けて、今回は外貨送金受け取りにおすすめな銀行7選をご紹介します。各銀行の手数料を分かりやすく比較するので、今後利用する銀行の新たな選択肢としてぜひ参考にしてください。
海外送金の受け取り手数料はいくらかかる?
まず、海外からの外貨送金を日本の銀行で受け取るには、受取人が支払わなくてはいけない「受取手数料(被仕向送金手数料)」が発生します。受取手数料は各銀行や通貨によって異なるため、事前にいくらなのか確認しましょう。一般的に、受取銀行手数料は受取人負担とされ、送金資金や預金口座の残高から差し引かれます。
下記では、主な銀行7行および海外送金サービスを提供するWise(ワイズ)とPayPal(ペイパル)の外貨送金受取り手数料を表で比較していきます。
銀行の外貨送金の受け取り手数料を比較
外貨送金の受取り手数料は、送金された通貨や受取り通貨、個人か法人かによって異なります。下記の表では、各銀行の外貨→日本円、外貨→外貨、日本円→日本円のそれぞれの受取り方法での手数料を解説します。なお、今回は全て個人で受け取る場合と仮定しています。
銀行・サービス名 | 手数料(外貨→円) | 手数料(外貨→外貨) | 手数料(円→円) |
---|---|---|---|
みずほ銀行 | 2,500円 | 2,500円 | 2,500円 |
三菱UFJ銀行 |
| 無料 |
|
三井住友銀行 | 1,500円 | 1,500円 + 送金金額の0.05%(最低2,500円、または25米ドル) | 1,500円 + 送金金額の0.05%(最低2,500円) |
ゆうちょ銀行 | 米ドル建ての場合、通常10米ドル (100米ドル以上の送金の場合) | 不可 | 不可 |
楽天銀行 | 2,450円 | 2,450円 | 2,450円 |
ソニー銀行 | 0円 *(1) | 0円 *(1) | 0円 *(1) |
SMBC信託銀行 | 0円 | 0円 | 0円 |
Wise *(3) | 0円 | 0円 | 0円 |
Paypal | 3.00% *(2) | 3.00% *(2) | 0円 |
上記の表で7行を比較してみると、メガバンクやネットバンクの楽天銀行では受け取るだけで数千円の負担があることが分かります。対して、外貨に強いとされているソニー銀行やSMBC信託銀行では送金金額に関わらず、手数料無料で受け取ることができます。ただし、ソニー銀行では資金の受取りの度に所定の審査があることがデメリットと言えるでしょう。
オンライン決済サービスで利用者も多いPayPalでは、通貨換算手数料として送金資金に対して送金人または受取人が手数料を負担する必要があり、受取人負担の場合は3%の手数料が発生します。一方、海外送金サービスのWiseでは、受取手数料は一切かかることはありません。
外貨送金受け取りにかかる手数料は?
ここからは、初めて外貨送金を受け取るという方にも分かりやすく、外貨送金を受け取る際にかかる手数料をご説明します。
海外送金の受取手数料(被仕向送金手数料)
海外から受け取る送金のことを、銀行では「被仕向送金」と呼びます。送金に受け取る際にかかる手数料のことを銀行では「受取手数料」または「被仕向送金手数料」と呼びます。
この手数料は、受取人が資金を受け取る日本国内の銀行に対して支払うもので、先にご説明したように銀行によって手数料が異なります。
為替手数料
為替手数料とは、例えば、日本円から米ドルに両替する際に銀行や金融機関に対して支払う手数料を意味します。
顧客は金融機関がその日の朝に確定する「仲値(なかね)」に対して為替手数料を上乗せした為替レートで日本円から外貨へ(TTSレート)、または外貨から日本円へ(TTBレート)換えることができます。
リフティングチャージ
「円から円」「米ドルから米ドル」というように、為替の交換を必要としない同一通貨で取引を行う際にかかる手数料です。リフティングチャージも銀行によってかかる費用が異なります。
中継銀行手数料(コルレス手数料)
中継銀行手数料は銀行で海外送金手続きを行う際に経由銀行に対して支払う手数料で、コルレス銀行とも呼ばれます。中継銀行によって手数料が異なるだけでなく、いくつの中継銀行を経由するかが事前に分からないため、送金手続きを行う銀行でも正確な手数料合計の案内ができないというデメリットがあります。
外貨送金受取が可能なオンラインサービス
2010年の資金決済法施行により、正式に登録をした資金移動業者は上限金額までの為替取引を行えるようになりました。
ここまでご説明してきたように、銀行での外貨送金は資金を受け取るだけでさまざまな手数料がかかってしまいます。しかし、近年では海外送金を専門に扱うサービスやオンライン決済サービスの台頭により、銀行よりもリーズナブルかつ簡単に外貨送金を受け取ることができます。ここでは、2つのオンラインサービスをご紹介します。
Wise
Wiseは2011年にイギリスで設立した外貨取引に強みを持つ金融テクノロジー企業です。当初は海外送金に特化したサービスを展開し、為替手数料が一切かからないミッドマーケットレートでの取引と格安な送金手数料が人気を呼び、大きく成長を遂げました。日本では、ワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社が資金移動業者(関東財務局長第00040号)として認可・登録を受けて運営しています。
現在では海外送金のほか、海外の10種類の口座情報がオンラインで簡単に取得できるマルチカレンシー口座も新たに開始。マルチカレンシー口座を活用することで、まるで国内送金のように外貨建ての受け取りが簡単にできるようになります。口座情報が取得可能な通貨は以下の通りです。
口座情報が取得可能な通貨 |
---|
米ドル、英ポンド、ユーロ、オーストリア・ドル、ニュージーランド・ドル、シンガポール・ドル、ルーマニア・レイ (1) 、カナダ・ドル、ハンガリー・フォリント、トルコ・リラ (2) |
2024年9月20日現在
(1) EEA、スイス、アメリカ、カナダ、オーストラリア、日本在住者のみ開設可能(1) トルコ在住者以外が取得可能これらの口座情報は、個人アカウントであれば全て無料で開設でき、毎月のサブスクリプション料金はありません。
口座で受け取れる通貨であれば、送金側も国内振込のように気軽に送金でき、受け取り手数料も無料。外貨両替をせずに外貨のまま受け取ることができるため、日本の銀行でかかり得る為替手数料や中継銀行手数料、受取手数料、リフティングチャージといった諸手数料もかからず、お得に利用することができます。
PayPal
ご存知の方も多いPayPalでは、アカウント同士での海外送金および受け取りが可能です。
1回当たりの海外送金手数料は499円と格安で、100万円まで送金できます。
PayPalのアカウント間で送金が完結するため、銀行のような中継銀行手数料やリフティングチャージ、受取手数料はなく、手軽に海外送金手続きが可能です。
ただし、送金人と受取人のどちらもアカウントを持っている必要があり、銀行口座への直接入金はできません。また、保有している通貨を異なる通貨で取引が行われた場合に発生する通貨換算手数料が以下の通り発生します。
送金人が負担する場合 | 受取人が負担する場合 |
---|---|
4.00% | 3.00% |
海外から日本の銀行宛に送金してもらう方法
海外取引先や海外滞在中の人から日本の銀行口座へ送金してもらうには、具体的にどのような情報を送金人に伝えればよいのでしょうか?特に海外とのやり取りは、言語や時差の問題もあり、できる限りトラブルは避けたいものです。ここでは、一般的に必要となる情報を解説します。
【必要情報(英文表記)】
銀行名
支店名
支店住所
スイフトコード(SWIFT code)/ビックコード(BIC code)
国名(Japan)
受取人口座番号
受取人名
受取人の電話番号
(必要な場合)中継銀行の情報
上記以外にも別途、銀行から詳細な書類の提示を求められる可能性がありますので、事前に銀行へご確認ください。SWIFTコードは各銀行のウェブサイト、またはSWIFTコードチェッカーで確認できます。
海外からの送金が到着するまでの日数は?
日本の銀行で海外からの送金を受け取るには、SWIFT(スイフト)送金というシステムが用いられます。SWIFT送金では送金側の銀行と受取側の銀行の間にいくつかの中継銀行を経由するため、着金するまでに時間がかかることがほとんどです。
一般的に、送金人から送金が実行されると、複数の中継銀行を経て、受取人の日本国内の銀行へ着金します。外貨から日本円で受け取る場合は、TTB(外貨の買取レート)にて日本円に換算されます。着金すると、銀行によっては送金到着案内が登録先住所へ届くことがあります。
送金国の情勢や慣習などにも影響を受けるため、一概に送金が到着するまでにどのくらい日数がかかるということは断言できません。SMBC信託銀行のウェブサイトでは「着金までの日数については送金元銀行へご確認ください。」と記載されており、送金を実行した海外の銀行に確認するのが良いでしょう。
海外送金の受け取りの限度額は?
海外からの送金を受け取る場合、銀行によって上限額が設けられています。例えば、みずほ銀行や三井住友銀行ではともに受取上限額はないとされています。
ただし、3,000万円を超える送金を受け取る場合には、外為法(外国為替及び外国貿易法)によって受取り銀行経由で日本銀行に対して報告書の提出が必要になります。詳細は、各銀行にお問い合わせください。
まとめ
海外から日本への送金の受け取るのにおすすめな7つの銀行をご紹介しました。メガバンクではさまざまな手数料がかかってしまいますが、外貨に特化した銀行であれば、手数料を抑えることが可能です。
ただし、海外とのお金のやり取りが頻繫にあったり、銀行での煩雑な手続きを避けたいという場合は、Wiseのマルチカレンシー口座で口座情報を取得すれば、まるで国内振込を受け取るような感覚で、外貨送金の受け取りができるようになります。毎月の月額は無料なので、興味のある方はぜひ参考にしてくださいね。
出典:
海外送金の受け取りに関してよくある質問
海外から日本の口座で外貨送金を受け取るには、次の情報を英文で送金人に伝えてください。銀行名、支店名、支店住所、スイフトコード(SWIFT code)、ビックコード(BIC code)、国名、受取人口座番号、受取人名、受取人の電話番号、(必要な場合)中継銀行の情報が一般的に必要になります。
海外送金の受け取りの限度額は銀行によって異なりますが、みずほ銀行や三井住友銀行ではともに受取上限額はないとされています。各銀行へ事前にご確認ください。